年収720万円の場合、どれくらい税金がかかるか知っていますか?会社員は、税金を天引きされているので、意識している人は少ないと思います。この記事では、年収720万円の税金(所得税・住民税)を会社員と個人事業主に分けて解説しています。計算式も記載しているので、自分の年収の税金額を計算してみてください。
年収720万円の手取り額については、『年収720万円の手取り額と割合』、年収720万円の生活レベルについては、『年収720万円の生活レベル(家賃・住宅ローン・貯金額)』で詳しく解説しています。
目次
給料から天引きされる項目について
まず最初に、給料から天引きされる項目を確認しましょう。毎月振り込まれる給料からは、①所得税、②住民税、③健康保険、④厚生年金、⑤雇用保険が天引きされています。額面年収からこれら5つの項目を引いた額が手取り年収となります。
このうち税金にあたるのが、①所得税と②住民税です。③健康保険、④厚生年金、⑤雇用保険は、税金ではなく社会保険料と呼びます。詳しくは、給料から天引きされる2つの税金と3つの社会保険料をご覧ください。
※40歳を過ぎると「介護保険」に加入しますが、この記事では割愛しています。
- 給料は税金と社会保険料が天引きされる
- 税金は所得税と住民税
- 社会保険料は健康保険、厚生年金、雇用保険
年収720万円の会社員の税金はいくら?
年収720万円の税金を下記条件で試算すると次のようになります。(所得控除によって税金額は変動します)所得税と住民税の計算は非常に簡単なので、ぜひご自身で計算してみてください。
額面年収:720万円
所得税:34.85万円
住民税:39.55万円
30歳男性
年収720万円
東京都渋谷区在住
扶養家族なし
雇用保険は一般事業者
所得税の計算
所得税は、下記の公式に当てはめて計算します。課税所得は、収入から所得控除を差し引いて求めます。所得控除額は人により異なりますが、ここでは基礎控除38万円、給与所得控除192万円、社会保険料控除102万円を差し引いています。
【所得税の公式】
課税所得×税率−税額控除額=所得税
課税所得 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円〜330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円〜695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円〜900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円〜1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円以上 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円以上 | 45% | 4,796,000円 |
住民税の計算
住民税は、定められた額を一律に課される「均等割」と所得に応じて課される「所得割」を合算した額を納付します。ここでは東京都渋谷区の住民税で計算します。課税所得は、収入から所得控除を差し引いて求めます。所得控除額は人により異なりますが、ここでは基礎控除33万円、給与所得控除192万円、社会保険料控除102万円を差し引いています。
【住民税の公式】
均等割額+所得割額ー調整控除額=住民税
所得税と住民税の合計
これで所得税と住民税の計算が終わりました。年収720万円の税金と手取り額を見てみましょう。
年収720万円の個人事業主の税金はいくら?
年収720万円の税金を下記条件で試算すると次のようになります。個人事業主が支払う税金は、①所得税、②住民税、③個人事業税、④消費税です。
※消費税に関しては、開業してから2年間は「免税事業者」のため割愛しています
総収入:720万円
所得税:47.75万円
住民税:46万円
個人事業税:16.5万円
30歳男性
開業1年目
総収入720万円
必要経費100万円
青色申告特別控除額65万円
東京都渋谷区在住
扶養家族なし
所得税の計算
所得税は、下記の公式に当てはめて計算します。課税所得は、収入から所得控除を差し引いて求めます。所得控除額は人により異なりますが、ここでは基礎控除38万円、社会保険料控除64.5万円(国民健康保険料45.5万円、国民年金19万円)を差し引いています。
【所得税の公式】
課税所得×税率−税額控除額=所得税
課税所得 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円〜330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円〜695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円〜900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円〜1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円以上 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円以上 | 45% | 4,796,000円 |
住民税の計算
住民税は、定められた額を一律に課される「均等割」と所得に応じて課される「所得割」を合算した額を納付します。ここでは東京都渋谷区の住民税で計算します。課税所得は、収入から所得控除を差し引いて求めます。所得控除額は人により異なりますが、ここでは基礎控除33万円、社会保険料控除64.5万円(国民健康保険料45.5万円、国民年金19万円)を差し引いています。
【住民税の公式】
均等割額+所得割額ー調整控除額=住民税
個人事業税
個人事業税は、個人事業主に納付義務がありますが、年間事業所得が290万円以下の場合は納付義務はありません。納付する場合は、8月と11月の2回に分けて納付するのが一般的です。
【個人事業税の公式】
個人事業税=課税所得×税率5%
所得税、住民税、個人事業税の合計
これで所得税と住民税の計算が終わりました。年収720万円の税金と手取り額を見てみましょう。
年収720万円の会社員と個人事業主の比較
年収720万円の会社員と個人事業主の「税金」と「手取り額」を比べてみます。やはり、会社員の方が手取り額が多いです。個人事業主は、税金負担が大きいため、なかなか手取り額が増えません。そのため、必要経費を増やすなどの税金対策をする必要があるのです。
【年収720万円の会社員】
税金:74.4万円
手取り額:543.6万円
【年収720万円の個人事業主】
税金:110.25万円
手取り額:445.25万円
税金で少しでも得をしたいなら「ふるさと納税」がおすすめ
税金で少しでも得をしたいなら「ふるさと納税」がおすすめです。ふるさと納税とは、地方自治体に寄付をすることで、お礼品をもらえて税金が安くなる制度です。
自己負担金は、2,000円かかりますが、お礼品をもらえて税金が安くなるので、非常にお得な制度です。
例えば、このようなイメージです。
- 10万円寄付したら税金が98,000円安くなり、お礼品がもらえる
- 1万円寄付したら税金が8,000円安くなり、お礼品がもらえる
特産品は、お肉やお酒などの飲食料品だけでなく、家電や家具もあるので、あなたに合ったお礼品が必ず見つかると思います。
ふるさと納税のおすすめサイト
ふるさと納税のおすすめサイトは、下記の通りです。知名度の高いサイトの方が、商品数が多く、使いやすいので、おすすめですよ。
おわりに
年収720万円の税金を「会社員」と「個人事業主」に分けて解説しました。所得税と住民税の計算方法は非常に簡単なので、ぜひご自身で計算してみてください。
特に、副業をされている方は、確定申告の義務が発生するので、慣れておくことをおすすめします。最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
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