転職活動は在職中に行うべきか、退職後に行うべきか…。悩む人は多いと思います。結論、転職活動は在職中に行うべきです。退職後に転職活動を行うと、金銭的、心理的に自分を苦しめることになります。
この記事では、「在職中の転職活動・退職後の転職活動」それぞれのメリットデメリットと注意点を元リクルートの転職エージェントが解説します。
目次
結論:在職中に転職活動を始めるべき
結論から申し上げると、転職活動は在職中に行うべきです。その理由は、在職中に転職活動を行うメリットが大きいというよりも、退職後に転職活動を行うデメリットが大き過ぎるからです。
実際に、在職中に転職活動をした人の方が多い
出典:リクナビNEXT
リクナビNEXTが転職成功者1,000人に行ったアンケート調査によると、「会社に在籍しながら転職活動を行った」という方は63%、「会社を退職してから転職活動した」と回答した方は34%と、仕事を続けながら転職活動を行った方の方が多いようです。
「会社に在籍しながら転職活動をするのは大変」と思われる方もいるかもしれませんが、在職中と退職後のメリット・デメリットを比較すれば、在職中に転職活動をした方が良いと感じるはずです。
在職中に転職活動を始めるべき2つの理由
在職中に転職活動をするべき理由は、大きく2つです。
- 経済的に安心だから
- 経歴に空白期間が生まれない
経済的に安心だから
在職中に転職活動を行えば、収入が途切れることがありません。そのため、「早く転職しなければ生活ができない」という焦りがなく転職活動を進めることができます。
経済的に余裕がなくなると、焦ってしまい「希望条件に合っていない企業」への入社を決めてしまうことがあります。いわゆるミスマッチが生まれやすく、結局その会社をすぐに辞めてしまうことも少なくありません。
経歴に空白期間が生まれない
退職してから転職活動を始めると、経歴に空白期間が生まれてしまいます。
経歴の空白期間は、採用担当者が嫌うことです。空白期間が長引けば長引くほどマイナス評価は大きくなり、転職難易度も上がります。圧倒的なスキルや経歴を持っている方は別ですが、そうでない限り、空白期間は作らないようにしましょう。
在職中と退職後のメリット・デメリット
転職活動は、「在職中」「退職後」どちらにもメリット・デメリットがあります。先述した通り、転職エージェントの経験から言うと、在職中に転職活動を始めた方が納得度の高い転職ができるはずです。
在職中に転職活動を始めるメリット・デメリット
メリット
- 経済的に安心
- 転職先が決まらなくても現職に留まれる
- 納得いくまで転職活動ができる
- 経歴に空白期間が生まれない
デメリット
- 転職活動に割く時間が少なくなる
- 面接の日程調整が難しい
- 入社日で揉める可能性がある
退職後に転職活動を始めるメリット・デメリット
メリット
- 時間にゆとりがあるため、転職活動に集中できる
- スピード感を持って転職活動ができる
- 即日入社が可能なため、企業から歓迎される
デメリット
- 経済的不安
- 空白期間が生まれる
- 離職期間が長引くと、転職難易度も上がる
- 転職先が決まらない場合の不安
在職中と退職後に転職活動を始める場合の注意点
在職中に転職活動を始める注意点
- 転職活動のスピード感を意識する
- 事前に転職スケジュールを立てる
転職活動のスピード感を意識する
在職中に転職活動を行うと、転職活動に割ける時間が少なくなる上に、面接の日程調整が難航することがあります。しかし、転職活動で重要なのはスピードです。選考状況は刻一刻と変化しているため、数日モタモタしているだけで他のライバル候補者に内定が出る可能性もあります。
そのため、在職中に転職活動を行う場合は、志望度の高い企業だけでも「スピード感」を意識することが重要です。
事前に転職スケジュールを立てる
転職活動は、内定を貰って終わりではありません。内定後には、「退職交渉」「現場の引き継ぎ」があります。また、「ボーナスを貰ってから辞めたい」「有給消化してから辞めたい」と考えている方もいると思います。
あらかじめ転職スケジュールを立てておかないと、うまくいかないケースが多いです。そのため、退職申し出の期限などの就業規則は必ず確認し、退職日から逆算して転職スケジュールを立てましょう。(ちなみに、労働基準法では2週間前に退職を申し出れば退職できる旨が定められていますが、現職の企業と揉めることはよくあります)
在職中に転職活動を始める注意点
短期集中で転職活動を終わらせる
退職後、「少しゆっくりしたいな」と思われる方もいるかもしれませんが、それは自分の首を締めることになるため禁物です。退職後は、安定的な収入がなくなり、1日ごとに空白期間が伸びて転職が難しくなっていきます。
退職後の転職活動が長引けば、金銭的、心理的余裕がなくなるばかりか、転職難易度も上がります。長引けば長引くほど転職ができなくなるという、負のスパイラルに陥るのです。
そのため、早期・短期集中で終わらせる必要があります。言い方を変えると、短期集中で転職活動を進めれば「退職後」のデメリットはあまりなくなります。
一人で転職活動を行うとダラダラしてしまう心配がある人は、転職エージェントに登録しましょう。専任のキャリアアドバイザーが「転職スケジュール」を一緒に考えて仕切ってくれます。
補足:退職後の転職活動でも成功している方もいます
ここまで、「在職中に転職活動を始めるべき」と強く言ってきましたが、退職後に転職活動を始めて成功されている方もいます。
転職エージェントの経験から言うと、退職後の転職活動で成功されている方の多くは上手に転職エージェントを利用しています。転職エージェントでは、求人紹介だけでなく、履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、面接の日程調整、内定後の条件交渉などを担当のキャリアアドバイザーがサポートしてくれます。
退職後に一人で転職活動を進めるのではなく、キャリアアドバイザーという転職のパートナーと転職活動を進められるのは大きなメリットです。
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