危険資産とは?【安全資産との比較と投資方法について解説】

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危険資産とは【種類についても】

危険資産(Risk Asset)とは、「値動きが大きく、収益が期待できる反面、損失を被る可能性もあり、将来の収益の予想が困難な資産」あるいは「投資した元本を割る恐れがある資産」のことを言います。

危険資産は、リスク資産とも呼ばれ、信用度の低い企業の社債などが挙げられます。代表的な危険資産は、以下の4つです。

危険資産の種類
  1. 株式
  2. 投資信託
  3. 外貨預金
  4. 不動産

①株式

株式は、各株式会社が発行しており、経済情勢やその会社自身の業績によって株価が日々変動します。リスク資産の中でもメジャーな投資商品と言えます。

②投資信託

投資信託(ファンド)は、投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめ、運用のプロが「株式」や「債券」などのリスク資産に投資して、運用する仕組みです。投資のプロが運用をするため安心できるように思えますが、元本(元手となるお金)は保証されていないのでリスクがあります。

③外貨預金

外貨預金では、「日本円で預けるよりも金利が高いこと」や「為替差益が得られる」などのメリットがありますが、「為替差損」や「為替手数料」などがかかるデメリットもあるので、元本割れになるリスクもあります。

④不動産

不動産は、「将来値上がりしそうな土地や建物を購入し、売却益と購入価格の差額で利益を得る」取引方法です。不動産価格が上昇していけば売却時に利益が出ますが、反対に下落した場合には損失を被ることになります。

また、不動産投資は投資金額が大きいことが特徴です。利益が出れば大きな儲けになりますが、価値が下落したときには大きな損失が出ることがあるため、リスク資産の中でも特にリスクが高いと言えるでしょう。

安全資産とは

安全資産(Safe assets)とは、「収益が確定しており、収益率にほとんど変動がない資産のこと」を言います。

安全資産は、その名の通り安全ではありますが、利率が低く収益面を考えるとデメリットに働きます。

安全資産の種類
  1. 預貯金
  2. 国債

①預貯金

預貯金とは、「銀行や郵便局の普通口座や定期口座に預け、その金融機関の金利で利益を得る」方法です。預貯金の利率は、非常に低く設定されていますが、「預け先の銀行」や「郵便局」が破綻しない限りは元本が減ることはないでしょう。

②国債

国債とは、「日本が公共事業を行うにあたって、資金調達のため発行している債券」のことです。あらかじめ「運用年数」と「利率」が設定されており、預貯金と比べるとやや利率が高い傾向にあります。日本という国が破綻しない限り投資した額が戻って来ないことはありません。

③金

金は、安全資産の中でも特殊な資産です。金の価格は、日々変動しているため、購入した時よりも金の価値や値段が下がってしまうケースもあります。

しかし、金には、「それ自体で価値がある」という特徴があります。仮に日本が破綻した場合、日本が発行している円の価値は著しく下がりますが、金自体の価値は、全く変化しません。そのため、金は「非常に有効な資産の保有の方法」とも言われています。

危険資産と安全資産の投資方法

危険資産と安全資産の投資方法は、投資目的によって組むべきポートフォリオが異なりますが、一般的に「安全資産はローリスク・ローリターン」で「リスク資産はハイリスク・ハイリターン」とされています。

ポートフォリオとは「対象となる金融商品の組み合わせのこと」です。「分散投資型のポートフォリオ」は、自身が持っている限られた資産をどのように分散投資するかによって、危険資産のリスク回避に繋がります。

①時間の分散

金融市場は、「社会情勢」や「政治情勢」の影響を受け、株価が「急騰」する場合もあれば、「暴落」する場合もあります。

社会情勢に関わるような情報が発信された時には、資産の購入時期を分散させることで、予期せぬ暴落で資産の減少のリスクを抑えることができます。

②資産の分散

危険資産のように、値動きの激しい資産を持つと、元本割れのリスクがありますが、資産の種類が異なれば、値動きも異なります。

そのため、危険資産に限らず、複数の種類の資産を保有することで、資産の共倒れのリスク防ぐことができます。

③地域の分散

世界中にはさまざまな投資対象があり、それらは必ずしも同じ値動きをするわけではありません。

そのため、「国内の金融商品」と「国外の金融商品」を併せて保有することで、リスクを分散させることができます。

また、世界各国の地域ごとの「紛争」や「気候変動」などが原因で、金融市場に大きく影響を与えるため、地域を変えて分散させるのも有効的です。

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