ソーシャルレンディングの「貸し倒れ」とは?【対策方法についても解説】

貸し倒れとは

貸し倒れとは、貸付金などの債権が倒産などの理由で回収できず損失になることです。

ソーシャルレンディングでは、借り手企業が事業の失敗などにより倒産して、投資したお金が返ってこなくなることを「貸し倒れ」と呼びます。

貸し倒れが起こると、利息だけでなく元本の一部もしくは全部失われるので、ソーシャルレンディング最大のリスクと言えます。

貸し倒れと返済遅延

「貸し倒れ」と似た言葉に「返済遅延」があります。

返済遅延とは、返済するまでの期間が延長されることです。返済遅延が起こると運用期間が長くなるので、その間お金が引き出せなくなります。

運用期間が長くなるため、返済が行われた場合、得られる利益は大きくなります。返済遅延の場合には、その後貸し倒れてしまうリスクもありますが、お金が返ってくることも多くあります。

返済遅延は貸し倒れと比べて多く起こりますが、これが起こった場合にはソーシャルレンディング事業者から随時報告があるので注視しましょう。

ソーシャルレンディングで貸し倒れが起こる確率

クラウドポート社によると、2015~2017年に募集された国内ソーシャルレンディング事業者の貸し倒れ率は1.47%です。

信頼度の高い事業者を選べば、貸し倒れリスクはさらに抑えることができます。実際に、大手のソーシャルレンディング事業者では、いまだ貸し倒れが起こっていません。

貸し倒れを避けるための6つの対策

貸し倒れに合う確率を下げるためには、6つの対策を行うことが重要です。

  1. 信頼できる事業者を選ぶ
  2. 分散投資を行う
  3. 担保がある案件を選ぶ
  4. 保証がある案件を選ぶ
  5. 利回りが高すぎない案件を選ぶ
  6. 運用期間が短めの案件を選ぶ

①信頼できる事業者を選ぶ

貸し倒れ対策として一番重要なのは、信頼できる事業者を選ぶことです。借り手企業に返済能力があるかどうか、審査を行っているのはソーシャルレンディング事業者だからです。

そして、ソーシャルレンディング事業者の中には信頼できる事業者から、詐欺まがいのことをして行政処分を受けた事業者までいるので注意しましょう。

②分散投資を行う

分散投資とは、「投資対象を一つではなく、複数のものにすることで、資産運用におけるリスクを減らして安定的に利益を得る方法」です。

1つの案件だけに投資して貸し倒れが起こってしまうと、投資資金の大半を失ってしまいます。分散投資を行っていれば失う資金は一部だけで済みます。

ソーシャルレンディングでは、投資する案件だけでなく、事業者を分散させましょう。分散投資については以下の記事で詳しく解説しています。

③担保がある案件を選ぶ

担保とは、借り手が返済できなくなった時に備えてあらかじめ借り手が貸し手に提供するもののことです。担保があれば借り手が返済できなくなっても担保を売却し、資金を回収することができます。

④保証がある案件を選ぶ

保証とは、お金を借りた人や企業がお金を返せなくなった時に、代わりの第三者が返済する約束のことです。

⑤利回りが高すぎない案件を選ぶ

利回りが高い案件は魅力的ですが、利回りが高い案件にはリスクもあります。「リターンが大きいほどリスクも高い」というのは投資の大原則ですが、ソーシャルレンディングも例外ではありません。

ソーシャルレンディングには10%以上の高い利回りの案件もありますが、ソーシャルレンディング事業者はこれよりも高い金利で借りて企業に融資を行っているということです。

当たり前の話ですが、融資を受ける側はできるだけ金利が低いところから借りようとします。高い金利でしか借りることができないということは、それだけ返済能力が低いということです。

そのため、高利回りの案件では貸し倒れリスクが高くなります。10%以上の利回りがある案件に投資する時には、借り手企業に本当に返済能力があるかどうか見極める必要があるでしょう。

ちなみに、融資先への金利は私たち投資家が思っているよりも高いことがあります。ソーシャルレンディング事業者は、投資家への利回りに加えて自社の利益(営業者報酬)を足してお金を貸し出しているからです。

例えば、投資家への利回りが10%で営業者報酬が5%だった場合には、企業へ貸し出す時の金利は15%ということになります。

本当に重要なのは投資家への利回りではなく、企業へ貸し出す時の金利です。しかし、営業者報酬が明示されていることは少ないのが現状です。

⑥運用期間が短めの案件を選ぶ

ソーシャルレンディングの運用期間はさまざまで、1ヶ月の案件もあれば、36ヶ月の案件もあります。ソーシャルレンディングで投資を行うのであれば、運用期間が半年以内の案件がおすすめです。

運用期間が長いほうが再投資の手間が少なくて良いのですが、運用期間が長いとそれだけリスクもあります。

例えば、不動産案件に投資していて不動産業界が大暴落を起こしてしまった場合、運用期間が短期ならすぐに不動産案件から引き上げることができますが、長期の場合には対応が遅くなってしまいます。

貸し倒れが起こった時の確定申告

ソーシャルレンディングの分配金は、雑所得に該当します。

雑所得は税制上不利な扱いをされており、損益通算することができません。雑所得が赤字になっても所得は0円として扱われ、マイナスになることはありません。

そのため、雑所得でいくら赤字を出しても、ほかの所得から差し引くことはできません。

例えば、給与収入が500万円で、ほかの収入源はソーシャルレンディングだけの場合、ソーシャルレンディングでの収入が0円でも、50万円の損失を出しても、税金は同じです。

ただし、ソーシャルレンディングで損失が出た時の確定申告が無意味というわけではありません。ほかの案件で分配金をもらっているなら、その利益から必ず源泉徴収されています。確定申告を行えば、この源泉徴収されたお金の一部もしくは全部を取り戻すことができるのです。

詳しくは、以下の記事を参考にしてみてください。