『餅は餅屋(もちはもちや)』の意味【由来・使い方・類語・対義語・英語表現も解説】

「餅は餅屋」の意味と使い方

オンラインサービスが充実し、自宅に居ながらさまざまなサービスが受けられるようになりました。

一方でオンライン完結では、わからないことや知りたいことを、すべて自分で調べて決めなくてはならないので、不便さを感じる方もいると思います。

例えば、料金内容が分かりづらい通信キャリアの契約は、専門のスタッフに相談しながら進めたい方も多いと思います。まさに「餅は餅屋」です。

「餅は餅屋」の意味は、「何事もその道の専門家に任せるのが最善だということ」です。

この記事では「餅は餅屋」の意味はもちろん、由来や使い方、類語、対義語、英語表現まで詳しく解説していきます。

「餅は餅屋」の意味

餅は餅屋

読み:もちはもちや

意味:何事もその道の専門家に任せるのが最善だということ

先述した通り、「餅は餅屋」の意味は「何事もその道の専門家に任せるのが最善だということ」です。

「餅は餅屋」の由来

「餅は餅屋」は、「江戸時代に存在していた餅屋という餅の専門店(業者)の餅が、自分たち(素人)でついた餅より美味しかったこと」が由来とされています。

「餅は餅屋」は上方(かみかた・京都)のいろはかるたに取り上げられて、ことわざとして定着したといわれています。

また、いろはかるたの他に「滑稽太平記」などの当時の書物にも、「餅は餅やがよし」といった記述がみられます。

「餅は餅屋」の使い方と例文

「餅は餅屋」は、自分や自社で対応するよりも、専門家に依頼したほうがいいと思うときに使います。

例えば、自分やメンバーでは対応できない事案が発生し、専門の企業へ外部発注をかけたいときに使用します。

例文1.「餅は餅屋」というように、すべて社内でまかなおうとするのではなくて、一部の業務は外部委託してはどうでしょうか?

例文2.今回のプロジェクトはカバー範囲が広い。「餅は餅屋」というし、保守は外部の協力会社に依頼しようか。

例文3.「餅は餅屋」というだろう。素人が見よう見まねでやるより、プロに頼んだほうがいいよ。

例文4.「餅は餅屋」で外部に委託するのはいいが、社内にもその領域を理解できる人材をいれるべきだ。

例文5.「餅は餅屋」、やっぱりプロに頼んだほうがいいものができるね。

「餅は餅屋」の類語

「餅は餅屋」の類語を4つ紹介します。

  1. 芸は道によって賢し
  2. 蛇の道は蛇
  3. 海の事は漁師に問え
  4. 馬は馬方

1.芸は道によって賢し(げいはみちによってかしこし)

「芸は道によって賢し」の意味は、「何事もその道の専門家が一番よく知っているということ」です。

例えば、社内で対応ができない領域があるなど、外部委託が必要なことを伝えたいときに使用します。

例文1.「芸は芸によって賢し」というように、エンジニアリング領域は外部の専門会社に委託すべきだ。

例文2.今回のプロジェクトは予算に余裕があるし、「芸は芸によって賢し」でシステム構築・運用部分は思い切って外部専門会社に依頼しようか。

例文3.「芸は芸によって賢し」っていうだろう?いいものを作りたいなら、専門外の領域はプロに任せたほうがいいよ。

2.蛇の道は蛇(じゃのみちはへび)

「蛇の道は蛇」の意味は、「専門家はその道のことをよく知っているということ」です。

「蛇の道は蛇」の1つ目の「蛇(じゃ)」は大蛇のことで、2つ目の「蛇(へび)」は小さな蛇を指します。大蛇のことは、同類の小蛇が最もよく分かっていることからきています。

例文1.「蛇の道は蛇」というように、故障した電化製品はメーカーに持って行ったほうがいいよ。

例文2.「蛇の道は蛇」というだろう、システム不具合はエンジニアに聞いて対応してもらおう。

例文3.素人が見よう見まねでやってはいけないよ。「蛇の道は蛇」というし、サポートセンターに電話してどうしたらいいか聞こう。

3.海の事は漁師に問え(うみのことはりょうしにとえ)

「海の事は漁師に問え」の意味は、「その道の事は専門家に聞くのが一番いいこと」です。

例えば、自社の不得意領域を専門会社に任せたいときに使用します。

例文1.「海の事は漁師に問え」というだろう。やはり自社だけですべての領域をまかなうのは無理だよ。

例文2.いいものが納品できました!「海の事は漁師に問え」、デザインを御社にお願いして本当によかった。

例文3.「海のことは漁師に問え」というように、全部自分でやるのはやめたほうがいいと思うよ。

4.馬は馬方(うまはうまかた)

「馬は馬方」の意味は、「その道の専門家はその分野において優れているということ」です。

「馬方」は、馬で貨客(※)の運搬をする職業のことです。馬は扱い慣れている馬方に任せるのが最善であるという例えからきています。

※かきゃく:貨物と旅客のこと

例文1.「馬は馬方」といいますし、このプロジェクトのシステム部分は外部の専門会社に委託しましょう。コストはかかりますが、クオリティは確かです。

例文2.「馬は馬方」というだろう。いろんなことに手を出さないで、自分の専門領域でしっかり成果を出したほうがいいと思うよ。

例文3.「馬は馬方」というでしょ。私たちは営業なんだし、導入はコンサル部署に任せましょ。

「餅は餅屋」の対義語

「餅は餅屋」の対義語は、「左官の垣根(さかんのかきね)」です。

「左官の垣根」の意味は「専門家は専門外の領域ではその力を発揮できないということ」です。

  • 左官:壁を塗る職人のこと
  • 垣根:植物を植えたり、竹を束ねて造る、家の囲いや仕切りのこと

「左官の垣根」は、左官は壁を塗る専門家であり、専門外である「垣根」はうまく作れない例えからきています。

ビジネスシーンにおいては、専門外の業務をしてもうまくいかないことを、同僚や後輩に伝えるときに使用できます。

例文1.「左官の垣根」というように、たとえ営業のエースであったとしても、人事部でも同じようなやり方が通用するとは限らない。

例文2.「左官の垣根」といいますし、専門外の領域で思うような結果を出すのは難しいと思います。

例文3.「左官の垣根」というだろう。営業部でいくら結果を出していたからといって、宣伝部でも同じように結果を出すなんて、世の中そんなに甘くないよ。

「餅は餅屋」の英語表現

「餅は餅屋」の英語表現は、「One should go to specialists for the best results.」です。直訳は「最良な結果を得るために、専門家のもとへ行くべきだ」で、意訳すると「餅は餅屋」です。

  • one:(主語・名詞)人
  • should:(助動詞)~べき
  • go to:(動詞)~へ行く
  • specialist:(目的語・名詞)専門家
  • for the best results:(イディオム)最良な結果を得るために

という単語やイディオムで構成されています。この英文のようにOneは、youの代わりに「一般的な人」を意味する名詞として使用されることがあります。

まとめ

ビジネスパーソンは、ときに専門外の業務に取り組むことがあるかと思います。

いろいろな領域の業務を進行していると、どうしても結果が出ないと感じる領域があるはずです。そんなときは「餅や餅屋」を思い出して、一度立ち止まって肩の力を抜いてみてください。

ビジネスは一人でやるものではありません。さまざまな人の力を借りながら、一歩ずつ前に進んでくださいね。

①「餅は餅屋」の意味

・何事もその道の専門家に任せるのが最善だということ

②「餅は餅屋」の由来

・江戸時代、素人が搗いた餅より餅屋が搗いた餅が一番美味しかったことから

③「餅は餅屋」の使い方と例文

・「餅は餅屋」というように、すべて社内でまかなおうとするのではなくて、一部の業務は外部委託してはどうかな?

・新卒の営業部配属はきつかったけど、今回のプロジェクトはカバー範囲が広い。「餅は餅屋」というし、保守は外部の協力会社に依頼しようか。

・「餅は餅屋」というだろう。素人が見よう見まねでやるより、プロに頼んだほうがいいな。など

④「餅は餅屋」の類語

・「芸は道によって賢し」

・「蛇の道は蛇」

・「海の事は漁師に問え」

・「馬は馬方」

⑤「餅は餅屋」の対義語

・「左官の垣根」

⑥「餅は餅屋」の英語表現

・「One should go to specialists for the best results.」