金融政策決定会合とは?【知っておきたい金融用語】

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金融政策決定会合とは

金融政策決定会合とは、「9人の政策委員会によって行われる、日銀の金融政策の審議と決定を行う会合」のことです。

金融政策決定会合では、政策委員会によって、現在の日本の経済状況を反省しつつ、今後の金融政策の方針を決めていきます。

主に、以下の4つのテーマで議論が行われます。

  1. 金融市場調節方針
  2. 基準割引率、基準貸付利率および預金準備率
  3. 金融政策手段(オペレーションにかかる手形や債券の種類や条件、担保の種類など)
  4. 経済・金融情勢に関する基本的見解

金融政策決定会合で審議・決定された内容に基づいて、日本銀行は金融政策を行います。

「そもそも金融政策とは何?」という方は、以下の記事をお読みください。

政策委員会は誰が務める?

政策委員会は、日銀総裁、副総裁2名、審議委員6名から成り立っています。

2022年7月5日時点の政策委員会は以下のとおりです。

  • 総裁:黒田東彦
  • 副総裁:雨宮正佳
  • 副総裁:若田部昌澄
  • 審議委員:鈴木人司
  • 審議委員:片岡剛士
  • 審議委員:安達誠司
  • 審議委員:中村豊明
  • 審議委員:野口旭
  • 審議委員:中川順子

政策委員会は、衆議院・参議院の承認を得て、内閣が任命します。任期は5年間で、再任される場合もあります。

金融政策決定会合の内容

金融政策決定会合の内容をまとめた資料は、以下の3つです。

  1. 経済・物価情勢の展望(基本的な見解)
  2. 主な意見
  3. 議事要旨

この中でも、読むことを特におすすめするのが「主な意見」です。

書かれている文章も平易で読みやすく、これさえ目を通せば会合の内容や今後の政策の傾向がざっくりと把握できるためです。

それぞれの特徴を簡単に書いていきます。

①経済・物価情勢の展望(基本的な見解)

「経済・物価情勢の展望」は、会合で話し合った内容を要点ごとにまとめたものです。

文章に下線が引かれていたり、注釈が付けられているので見やすいですが、枚数がそれなりに多いのと、毎回の会合で発表されるわけではないため、参考資料として用いることに向いています。

②主な意見

「主な意見」は、会合で出された様々な意見をまとめたものです。比較的文章も平易であり、枚数自体もそれほど多くないため、会合の内容をざっくり把握する上で大いに利用できます。

③議事要旨

「議事要旨」は、会合の内容をさらに細かく記録した資料です。文章量も多く、また専門的な用語も使われているため、しっかりと会合の内容を分析したい方向けの資料となっています。

補足:会合の内容はいつ発表されるの?

金融政策決定会合で審議された内容は、その日のうちに日銀総裁が記者会見を開いて公表します。

また、金融政策決定会合の資料が発表される日程は、3つの資料でそれぞれ異なっています。

  1. 経済・物価情勢の展望(基本的な見解):1月、4月、7月、10月の会合において、会合の翌日に発表
  2. 主な意見:会合から、日銀の6営業日後
  3. 議事要旨:次回の会合で承認し、その3営業日後

資料が発表される日程は、日銀のホームページにて随時更新されていきますので、気になる方は調べてみてください。

金融政策決定会合の日程・スケジュール【2022年7月以降】

2022年7月以降の金融政策決定会合の日程・スケジュールは、以下のとおりです。

  • 7月20日/21日
  • 9月21日/22日
  • 10月27日/28日
  • 12月19日/20日

今後の金融政策の方針が公表されるため、市場の潮目が変わる可能性があるので、要チェックです。

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