日本の代表する損害保険企業、東京海上日動火災保険の平均年収は816万円です。
この記事では、そんな東京海上日動火災保険の年収を「役員報酬」「役職別」「年齢別」「競合他社比較」などで詳しく解説します。
東京海上グループとは
出典:東京海上ホールディングス公式HP
東京海上グループは、東京海上ホールディングスを中心に国内外241社の子会社と25社の関連会社で構成されています。
事業としては、
- 国内損害保険事業
- 国内生命保険事業
- 海外保険事業
- 金融・一般事業
4つに分かれており、私たちがよく知る損害保険会社の「東京海上日動」は「東京海上ホールディングス」傘下の「東京海上日動火災保険」のことを指します。
この記事では、有価証券報告書を提出している「東京海上ホールディングス」と「東京海上日動火災保険」の平均年収を中心に解説していきます。
東京海上日動火災保険の平均年収
東京海上日動火災保険の平均年収は816万円です。国税庁の民間給与実態統計調査によると平均年収は432万円なので、東京海上日動火災保険の平均年収は約1.8倍ということがわかります。
- 東京海上日動火災保険の平均年収:816万円
- 平均年収:432万円
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東京海上日動火災保険の平均年収の推移
東京海上日動火災保険の最新の有価証券報告書を見ると、平均年収は800万円代を推移しています。一時は800万円代後半まで増加していましたが、2018年度は816万円に落ち込みました。
年度によって給与変動が大きい原因は、年収に占める業績変動賞与の割合が大きいからだと推定できます。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
2018年 | 816万円 | 41.8 | 11.8 | 17,203 |
2017年 | 851万円 | 41.5 | 11.5 | 17,483 |
2016年 | 829万円 | 41.5 | 11.4 | 17,368 |
2015年 | 891万円 | 41.7 | 11.5 | 17,148 |
2014年 | 824万円 | 41.7 | 11.4 | 17,125 |
2013年 | 851万円 | 41.4 | 11.1 | 17,217 |
出典:有価証券報告書
ちなみに:東京海上ホールディングスの平均年収
東京海上日動火災保険の親会社である東京海上ホールディングスの平均年収は1,338万円です。国税庁の民間給与実態統計調査によると平均年収は432万円なので、東京海上日動火災保険の平均年収は約3倍ということがわかります。
- 東京海上ホールディングスの平均年収:1,338万円
- 平均年収:432万円
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東京海上日動ホールディングスの平均年収の推移
東京海上ホールディングスの最新の有価証券報告書を見ると、平均年収は1,300万円代を推移しています。一時は1,400万円代を超えていましたが、2018年度は万円に落ち込みました。
年度によって給与変動が大きい原因は、年収に占める業績変動賞与の割合が大きいからだと推定できます。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
2018年 | 1,338万円 | 43.5 | 19.6 | 708 |
2017年 | 1,390万円 | 43.8 | 19.9 | 642 |
2016年 | 1,347万円 | 43.7 | 19.8 | 587 |
2015年 | 1,436万円 | 43.2 | 19.8 | 474 |
2014年 | 1,325万円 | 42.8 | 18.7 | 409 |
2013年 | 1,387万円 | 42.5 | 18.8 | 426 |
出典:有価証券報告書
東京海上日動火災保険の役員の年収
有価証券報告書によると、2018年度に東京海上日動火災保険が社内取締役13名に支払った役員報酬の総額は4億6,200万円でした。一人あたりに換算すると、約3,553万円です。
東京海上ホールディングスの役員の年収
有価証券報告書によると、2018年度に東京海上ホールディングスが社内取締役11名に支払った役員報酬の総額は4億7,300万円でした。
また、有価証券報告書では、報酬が1億円を超えている役員の氏名と報酬額を公表しています。東京海上ホールディングスの場合は下記の通りです。(役職は2018年度当時のものです)
- 永野毅氏(取締役社長兼グループCEOなど):1億4,100万円
- 北沢利文氏(取締役):1億6,100万円
東京海上日動火災保険の役職別の平均年収
東京海上日動火災保険の役職別平均年収を算出しました。(下表は口コミやindeed、リクナビNEXTなどの情報を独自に集計)
東京海上日動火災保険は、年功序列が残っているため、年齢を重ねれば昇進していきます。ただし、課長クラス以上の役職につくためには出世競争に勝ち抜かなければいけません。平均年収は高く、年収が1,000万円を超えるのは主任クラス以上だと推定されます。
役職 | 平均年収 |
部長クラス | 1,500万円〜(推定) |
課長クラス | 1,200万円〜(推定) |
主任クラス | 1,000万円〜(推定) |
メンバークラス | 500万円〜900万円(推定) |
東京海上日動火災保険の年齢別の平均年収
東京海上日動火災保険の年齢別平均年収を算出しました。(下表は口コミやindeed、リクナビNEXTなどの情報を独自に集計)
東京海上日動火災保険は、一定水準までは年齢とともに給与が上がっていきます。30代以降は、順調に昇格していけるか否かで給与が大きく変わります。
とはいえ、20代のうちから年収1,000万円近くの給与をもらえる可能性は高いと推定できます。
年齢 | 平均年収 |
50代 | 1,200万円〜(推定) |
40代 | 1,000万円〜1,500万円(推定) |
30代 | 800万円〜1,000万円(推定) |
20代 | 500万円〜700万円(推定) |
4大損害保険会社の平均年収ランキング
4大損害保険会社の平均年収をランキングにまとめました。東京海上日動火災保険は1位でした。その他、経常収益や転職人気ランキングなどの気になる情報もまとめています。
企業名 | 平均年収 | 経常利益 | 経常利益 | 転職人気ランキング |
東京海上日動火災保険 | 816万円 | 4兆5,419億3,100万円 | 3,598億3,200万円 | 48位 |
三井住友海上火災保険 | 737万円 | 2兆5,926億700万円 | 1,839億5,200万円 | 圏外 |
あいおいニッセイ同和損害保険 | 626万円 | 1兆5,031億4,100万円 | 585億2,200万円 | 圏外 |
損害保険ジャパン日本興亜 | 623万円 | 3兆2,146億5,100万円 | 1,903億1,300万円 | 209位 |
出典:有価証券報告書
東京海上日動火災保険は、平均年収、経常収益、経常利益の全ての数字で断トツの1位でした。日本の損害保険業界の中で、東京海上日動火災保険が最大規模の企業であるということがわかります。
東京海上グループ企業の平均年収ランキング
東京海上グループは、国内外241社で構成されている巨大グループです。その中でも、主要5企業の平均年収をランキングにまとめました。(下表は有価証券報告書や口コミ、indeed、リクナビNEXTなどの情報を独自に集計)
No. | 社名 | 平均年収 |
1 | 東京海上ホールディングス | 1,338万円 |
2 | 東京海上日動火災保険 | 816万円 |
3 | イーデザイン損害保険 | 507万円(推定) |
4 | 東京海上あんしん生命保険 | 500万円(推定) |
5 | 東京海上日動ファシリティーズ | 430万円(推定) |
①東京海上ホールディングス
東京海上ホールディングスの平均年収は1,338万円です。
東京海上ホールディングスは、東京海上グループを統括する企業です。東京海上グループ全体の経営戦略の策定・実行支援やコーポレートなどを担っています。東京海上ホールディングスの従業員は、ほとんどが東京海上グループ企業からの出向社員になります。
②東京海上日動火災保険
東京海上日動火災保険の平均年収は816万円です。
東京海上日動火災保険は、日本最大の売上高を誇る損害保険企業です。歴史は古く、前身の東京海上保険は日本で最初に設立された保険会社です。現在の「東京海上日動火災保険」は、2004年に東京海上保険と日動火災海上保険が合併して発足しました。
③イーデザイン損害保険
イーデザイン損害保険の平均年収は約507万円です。
イーデザイン損害保険は、ダイレク損害保険会社です。主に、インターネットを活用した自動車保険を取り扱っています。設立は2009年。バックボーンに老舗の東京海上グループを持ちながら、設立から日が浅いベンチャー企業のような精神で業績を出しています。
④東京海上あんしん生命保険
東京海上あんしん生命保険の平均年収は約500万円です。
東京海上あんしん生命保険は、東京海上グループで生命保険を担う企業です。大手生命保険会社には及びませんが、順調に業績を出しています。
⑤東京海上日動ファシリティーズ
東京海上日動ファシリティーズの平均年収は約430万円です。
東京海上日動ファシリティーズは、ビルメンテナンス会社です。ビル管理だけでなく、清掃・設備。警備などの運営マネジメントや、ビル改修、オフィスレイアウト工事、テナント誘致、ビル経営サポートなど、ビルに関わる全ての分野でサービスを提供しています。
東京海上日動火災保険に転職するためには
東京海上日動火災保険の転職難易度は高いです。「社会人が選ぶ転職人気企業ランキング」でも常に上位にランクインしており、東京海上日動火災保険を志望している方は、事前準備が重要になります。
東京海上日動火災保険に転職するために知っておくべきこと
東京海上日動火災保険に転職するために知っておくべきことは、2つあります。
- 1年に1〜2回大規模な採用活動
- 非公開求人を保有する転職エージェントを利用する
1.1年に1〜2回大規模な採用活動
東京海上日動火災保険は通年採用を実施しておらず、年に1〜2回大規模な採用活動を行います。(2019年度では、12月初旬締め切りで4月1日入社の中途採用の募集が行われました)
東京海上日動火災保険への転職に興味のある方は、常に東京海上日動火災保険の採用ページをチェックしておくことが必要です。
東京海上日動火災保険の中途採用は、職種ごとではなく「総合職」として採用されることが多いです。そのため、募集要項に必須要件は「大卒」のみであり、むしろ業界未経験者を歓迎しています。とはいえ、何かしらの専門的な経験やスキルを持っている方が内定をもらいやすいです。
一方で、これはあくまで公開求人の話し。企業は、公開求人だけでなく非公開求人を転職エージェントに掲載している可能性があります。
応募方法:動画エントリー
2019年度の東京海上日動火災保険の中途採用では、「動画エントリー」が行われました。自己紹介や志望動機・転職理由を自身で動画に撮影してエントリーする方法です。動画エントリーを通過すると、はじめて書類の提出になります。
その他、1次面接はWEB面接、2次面接以降も場合によってはWEB面接の可能性があり、採用フローがIT化されていることが特徴です。
2.非公開求人を保有する転職エージェントを利用する
転職エージェントとは、求人紹介や履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、面接の日程調整、面接後の条件交渉などを担当のキャリアアドバイザーがサポートしてくれる無料サービスです。
東京海上日動火災保険は、転職エージェントに「非公開求人」を掲載している可能性があります。東京海上日動火災保険のような人気企業が求人を出すと応募者が殺到しやすいため、一般には公開しない「非公開求人」を転職エージェントに発注することが多いです。
東京海上日動火災保険の場合、転職難易度が非常に高いので、万全な準備が求められます。転職エージェントでは、東京海上日動火災保険の求人紹介はもちろん、東京海上日動火災保険から内定を貰うための面接対策を行ってもらえるため、転職エージェントを利用した方が内定確度は高まるでしょう。
- リクルートエージェント:転職支援実績No.1
- JACリクルートメント:ハイクラス転職実績No.1
- パソナキャリア:転職サポートの質が高い
まとめ
東京海上日動火災保険の平均年収は816万円ということがわかりました。
東京海上日動火災保険は、損害保険業界の中で平均年収や経常利益が断トツで1位の企業です。
東京海上日動火災保険は非常に人気が高いため、転職を目指す方は転職エージェントなどで入念な対策を行うことをおすすめします。通年採用は行なっていませんが、転職エージェントが保有する非公開求人での募集は行われている可能性が高いため、その意味でも転職エージェントへの登録をおすすめします。
■まとめ
・東京海上日動火災保険の平均年収
816万円
・東京海上日動ホールディングスの平均年収
1,338万円
・東京海上日動火災保険の役員の年収
社内取締役の役員報酬総額(13名):4億6,200万円(一人あたり約3,553万円)
・東京海上ホールディングスの役員の年収
社内取締役の役員報酬総額(11名):4億7,300万円
永野毅氏(取締役社長兼グループCEOなど):1億4,100万円
北沢利文氏(取締役):1億6,100万円
・東京海上日動火災保険の役職別平均年収
部長クラス:1,500万円〜(推定)
課長クラス:1,200万円〜(推定)
主任クラス:1,000万円〜(推定)
メンバークラス:500万円〜900万円(推定)
・東京海上日動火災保険の年齢別の平均年収
50代:1,200万円〜(推定)
40代:1,000万円〜1,500万円(推定)
30代:800万円〜1,000万円(推定)
20代:500万円〜700万円(推定)
・東京海上グループ企業の平均年収ランキング
東京海上ホールディングス:1,338万円
東京海上日動火災保険:816万円
イーデザイン損害保険:507万円(推定)
東京海上あんしん生命保険:500万円(推定)
東京海上日動ファシリティーズ:430万円(推定)
・東京海上日動火災保険に転職するために知っておくべきこと
①1年に1〜2回大規模な採用活動
②非公開求人を保有する転職エージェントを利用する