マーケティングの仕事内容とやりがい【現役Webマーケターが解説】

マーケティングの仕事内容をイメージできない…。

マーケティングってやりがいのある仕事?

マーケティングの仕事はイメージしづらいですよね。人によってマーケティングの概念も異なるので、余計に難しい…。

この記事では、現役のWebマーケターが「マーケティング」について知っておきたいことをまとめています。

マーケティングに興味のある方に、少しでも参考になれば嬉しいです。

目次

マーケティングとは

マーケティング

マーケティングは、幅広い意味があるため、人によって定義が異なります。

個人的には、経営学の神様と呼ばれている「ピーター・ドラッカー」の考え方が一番しっくりくると思っています。

マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。

by ピーター・ドラッカー

分解すると、

  • 顧客を理解し:顧客のニーズを汲み取る
  • 製品とサービスを顧客に合わせ:ニーズに合った商品を作る
  • おのずかれ売れる:売れる仕組みを作る

このように考えられます。

つまり、「商品・サービスが継続的に売れる仕組みを作ること」がマーケティングということです。

どんなに良い商品・サービスでも顧客にリーチできなければ、購入してもらえません。というよりは、顧客に商品・サービスを知ってもらう機会もありません。

言い方を換えると、「商品・サービス」と「顧客」の架け橋になるのがマーケティングと考えることもできます。

マーケティング業界の主流

デジタルマーケティング

ここ最近のマーケティング業界は、Webマーケティングとデジタルマーケティングが主流になっています。

時代の流れとともに、PCよりもスマートフォン率が高まり、誰もがインターネットに繋がれる状態になったことが起因しています。

2020年の世帯ベースでのスマートフォンの普及率は77.6%。これからもスマートフォンの普及率は伸びていくはずなので、企業はWebマーケティングやデジタルマーケティングを無視することができなくなっています。

もしも、未経験からマーケティングにチャレンジするのであれば、Webマーケティングかデジタルマーケティングを強くおすすめします。

ちなみに:Webマーケティングとデジタルマーケティングの違い

Webマーケティングとデジタルマーケティングの違いを厳密に話せる人は少ないと思います。実際に、私の周りのマーケターもそれぞれの違いを意識している人はいません。

強いて違いを言うのであれば、

  • Webマーケティング:Webサイトを基軸に考えたマーケティング
  • デジタルマーケティング:WebサイトやSNSなどを包括して考えたマーケティング

これも曖昧な定義ですが、WebマーケティングはWebサイトが中心の時代に生まれた言葉です。一方、デジタルマーケティングは、SNSやYouTubeなどが盛り上がり、多種多様なWebサービスが生まれてからできた言葉です。

簡単に言うと、デジタルマーケティングはWebマーケティングよりも広い意味のWeb上のマーケティングです。

マーケティングの仕事内容

デスクワーク

マーケティングは、「商品・サービスが継続的に売れる仕組みを作ること」でした。この仕組みを作るために、何でもやるのがマーケティングの仕事です。

代表的なところで言えば、

  1. 市場調査
  2. 商品企画
  3. データ分析
  4. 広告・宣伝

この4つが挙げられます。

①市場調査

新しい商品・サービスを企画する際には、必ず市場調査を行います。市場調査で調べる内容は非常に多いですが、以下の2点は必須です。

  • 顧客のニーズ
  • 競合の強さ

この2つを「3C分析」や「4P分析」「SWOT分析」などのフレームワークを用いて丁寧に調査していきます。

これらのフレームワークは一見難しそうですが、内容は非常にシンプルなのでぜひググってみてください。

②商品企画

市場調査をしたら、商品を企画していきます。競合他社や市場環境を見極めて、商品・サービスを作っていきます。

大手企業になると、社内コンペのような形で各部署が商品案を提案し、選ばれた案が商品化されます。

飲料のように、季節ごとに商品ラインナップが変わるものについては、商品企画の腕にかかっているので、やりがいは非常に大きいです。

③データ分析

データ分析は、商品・サービスの販売前だけでなく販売後にも必要になります。PDCAを回すために、データ分析は常に行います。

販売前であれば、市場調査の数値をデータ分析します。販売後であれば、売れ行きや広告・宣伝の効果検証をするためにデータ分析を行います。

私はWebマーケターなので、リスティング広告の効果測定にGoogle Adwords、Webメディアの効果測定にはGoogle Analyticsを使っています。

データ分析をすることで、戦略通りに進んでいるかを確認でき、今後の戦略立案にも役立ちます。データ分析はマーケティングを行う上で必須と言えます。

ちなみに、Webマーケティングの会社では、「リスティング広告運用」「SEOコンサルティング」「データ分析」のように部署が分かれているケースが多いです。すべてを一人で行うわけではないので、安心してください。

④広告・宣伝

広告・宣伝の手法は、多種多用にあります。

  • テレビCM
  • 新聞の折込チラシ
  • YouTube広告
  • グーグル広告
  • リスティング広告
  • アフィリエイト広告

自社の商品・サービスは、どの手法が一番効果的なのかを見極めて、広告を出稿します。

例えば、50代・60代をターゲットにした青汁を販売する場合、YouTubeに広告を出稿しても大きな効果は得られないかもしれません。YouTubeは10代・20代・30代が主に利用しているからです。(最近はYouTubeの年齢層も広がっていますが…)

もしも、50代・60代をターゲットにした青汁を販売するのであれば、テレビCMや新聞の折込チラシに広告を出稿し効果検証をするのが適切と言えます。

このように、自社の商品・サービスのターゲットを明確にし、どの手法を使って広告・宣伝をするか決めるのもマーケティングの仕事になります。

マーケティングのやりがい

デスクワーク

マーケティングは、営業のようにお客さんの顔が見える仕事ではないですが、やりがいは非常に大きいです。

やりがいを感じるポイントを3つ紹介します。

  1. 数字で成果がわかる
  2. 世の中に対するインパクトがある
  3. 大きな仕事を任せてえもらえる可能性が高い

①数字で成果がわかる

マーケティングの仕事は、成果が数字として表れます。

例えば、「新規でWebメディアを起ち上げ、1年後に月間100万UU(ユーザー数)を突破」のように、数字として表れるので成果を実感しやすいです。

やってきたマーケティング施策が、成功したのか?失敗したのか?を数字で答え合わせができるので、やりがいが大きいです。

成果がでると、「やってやったぞ!」という感覚を味わえます。

②世の中に対するインパクトがある

商品・サービスのマーケティングが成功すると、大小はあれ、多くのユーザーに利用してもらえます。

ユーザーの顔は見えませんが、ユーザーが多くなるほど、世の中を少しだけ動かしている実感を持てます。

また、「このようなマーケティング施策を打てば、これだけのユーザーが利用してくれるのか」という感覚も持つことができます。

うまく言語化できませんが、確実にやりがいは大きいです。

③大きな仕事を任せてえもらえる可能性が高い

マーケティングという仕事は、若いうちから大きな仕事を任せてもらえる可能性が高いです。特に、Webマーケティングやデジタルマーケティングであれば、なおさらです。

20代・30代の若い世代の方が、Webやデジタルに詳しいため、早い段階から大型案件を担当させてくれます。

私は、20代前半で一部上場のSEO(検索順位を上げるためのコンサルティング)案件を一人で担当したり、有名ベンチャー企業のリスティング広告運用を一人で担当し上場まで伴走した経験があります。

他の職種であれば、これはありえないことだと思います。例えば、営業職でいきなり大型案件を一人で担当することは、稀だですよね。

早い段階で手に職をつけたい、貪欲に成長したいという方は、マーケティング職を一つの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。

マーケティングの平均年収

時計

残念ながら、マーケティングの平均年収について、国が公表しているデータはありません。一般的には、マーケティングの平均年収は500〜600万円と言われています。

国税庁の民間給与実態統計調査(令和元年)によると、日本の平均年収は436万円なので、平均年収よりも高いと予測できます。

マーケティングの平均年収は上昇傾向

マーケティングの平均年収は、上昇傾向にあると思います。

  • Webマーケティングやデジタルマーケティングが企業に欠かせないものになっている
  • CMO(Chief Marketing Officer:最高マーケティング責任者)という概念が日本でも浸透していきている

理由としては、この2点が挙げられるのかなと思います。そもそもマーケティングは専門職なので、平均年収が高くても不思議ではありません。

私も、転職サービスに何個か登録していますが、年収1,000万円以上のオファーをもらうことあります。最近、そのようなオファーが増えてきました。

マーケティングの将来性

企業

結論から言うと、マーケティングの将来性は非常にあると思います。

今は、どの分野においても商品・サービスが豊富にあります。そのため、商品・サービスの差別化がしづらくなっており、コモディティ化しています。

商品・サービスの差別化を図る上で、マーケティングは欠かせないものとなっています。自社にどんなに良い商品・サービスがあっても、他の商品に埋もれてしまっては、顧客に知ってもらうこともできません。

エンジニアのニーズが高まっているということは?

ちなみに、有効求人倍率で一番高いのがエンジニアです。

IT企業であれば、必ずと言っていいほど、フロントエンジニアやバックエンドエンジニア、iOSエンジニア、Androidエンジニアなどの採用を行っています。

エンジニアのニーズが高まっているということは、ITサービスが増えていることです。ITサービスが増えることによって、Webマーケティングやデジタルマーケティングの需要も高まることになります。

つまり、IT化とともに、Webマーケティングやデジタルマーケティングの需要も高まっていくと予測できます。

マーケティングのキャリアパス

デスクワーク

マーケティングのキャリアパスを「事業会社」と「支援会社」に分けて考えてみましょう。

  1. 事業会社
  2. 支援会社

①事業会社

会社によって異なりますが、

  • メンバークラス
  • マネジャークラス
  • 部長クラス
  • CMO

このような組織体制となっていることが多いです。

最初はメンバークラスから始まり、徐々に上がっていきます。すでにCMOがいる会社では、新しくCMOになることは難しいです。

ですが、CMOがいる会社は、マーケティングに力を入れている傾向が強いので、貴重な経験が積めると思います。また、マーケティングで結果を出せば、知り合いやヘッドハンターサービスからオファーが来ることも多いですよ。

②支援会社

マーケティング支援会社では、いろいろな案件に携われるので、広く経験を積むことができます。

ただし、支援会社の場合は、各部署や部署内で職種が分かれているケースが多いので、一気通貫ですべての仕事を任せてもらえることは少ないです。

例えば、大手のSEO会社では、SEOコンサルティング、コンテンツマーケティング、データ分析というように細かく分かれています。

支援会社においても、

  • メンバークラス
  • マネジャークラス
  • 部長クラス

このように組織化されていますが、CMOを在籍している会社はないと思います。支援会社で経験を積んだら、事業会社に転職するケースが多いように感じます。

マーケティングは未経験でも採用している

ミーティングルーム

中途採用においては、マーケティング経験がないと応募できない求人が多いです。しかし、最近では、マーケティングの需要が高まっていることもあり、未経験でも応募できる求人が増えてきています。

有名なIT企業では、

  • マーケティング経験3年以上
  • マーケティング経験5年以上

のような求人が多いですが、中小やメーカー系のマーケティングに弱い企業では、未経験でも積極的に募集をしています。

「ジョブチェンジでマーケティングに転職はできない」と考えるのではなく、マーケティングに興味があるのであれば、未経験でもチャレンジする価値はあります。

私が勤めている会社でも、未経験でマーケターの募集をしています。覚えることは多いですが、20代・30代であれば柔軟性があるので、1年ほどで一通りの仕事をこなすことができています。

マーケティングの転職に強い転職サービス

面接待ち

ここでは、マーケティングの転職に強い転職サービスを紹介します。

マーケティングの求人は、すぐに応募者がいっぱいになるので、求人が出たら応募できる状態にしておくことがおすすめです。

特に、『リクルートエージェント』や『doda』のような転職エージェントでは、人気の求人は非公開になっています。

登録しないと求人を紹介してもらえないので、マーケティング職で転職を考えている方は、あらかじめ登録して希望条件だけでも伝えておきましょう。

マーケティングの転職に強い転職サービス

リクルートエージェント

【おすすめ度】★★★★★(5.0)
【公式HP】https://www.r-agent.com/

リクルートエージェントは、業界最大手のリクルートが運営している転職支援実績No.1の転職エージェントです。

IT・Webに力を入れており、マーケティングの求人も数多く扱っています。優秀なキャリアアドバイザーが多いので、あなたに合った求人を紹介してくれると思います。

リクルートエージェントの評判と特徴を元リクルートが徹底解説

サービス名 リクルートエージェント
対応地域 全国
探せる職種 営業・販売・カスタマーサービス、企画・マーケティング・経営、管理・事務、物流・購買・貿易・店舗開発、コンサルタント、金融専門職、不動産専門職、クリエイティブ、SE・IT・エンジニア、エンジニア(設計・生産技術・品質管理)、建築・土木・化粧品、その他(講師・調理師・介護など)
求人数 約24万件(2018年11月現在)
特徴 ・転職支援実績No.1
・圧倒的な求人数
・経験豊富なキャリアアドバイザー
・条件交渉に強いリクルーティングアドバイザー
・転職者の60%以上が年収アップ
・全国に拠点があり、相談がしやすい

doda

【おすすめ度】★★★★★(5.0)
【公式HP】https://doda.jp/

dodaは、人材業界大手のパーソルキャリア(旧インテリジェンス)が運営している転職エージェントです。

リクルートエージェントと同じく、求人数とサポートの質が高いです。マーケティングの求人も年間を通して掲載しているので、リクルートエージェントと合わせて登録しておきたい転職エージェントです。

dodaの評判と特徴を転職エージェントが徹底解説

サービス名 doda
対応地域 全国
探せる職種 営業、企画・管理、事務/アシスタント、販売/サービス、コンサルタント/士業、金融専門職、公務員/教員、SE/インフラエンジニア/Webエンジニア、機械/電気、組み込みソフトウェア、建築/土木/不動産/プラント/設備、化学/素材/化粧品、食品/香料/飼料、医療系専門職、クリエイティブ
求人数 10万件以上
特徴 ・転職者満足No.1
・転職ワンストップサービス
・スカウトメールが多い

パソナキャリア

【おすすめ度】★★★★☆(4.5)
【公式HP】https://www.pasonacareer.jp/

パソナキャリアは、人材派遣業界で第2位のパソナが運営している転職エージェントです。顧客満足度が非常に高く、転職後の年収アップ率はなんと67.1%と驚異的な数値です。

丁寧な転職サポートをしてくれることで有名なので、ジョブチェンジでマーケティングに転職したい方におすすめです。

あなたの要望をしっかりと聞き、あなたに合った求人を紹介してくれると思いますよ。

パソナキャリアの評判と特徴を転職エージェントが解説

サービス名 パソナキャリア
対応地域 全国
探せる職種 営業、管理・事務、IT・Webエンジニア、技術職(電気・電子・機械・化学)、クリエイティブ、マーケティング・企画、コンサルタント・士業、販売員・サービススタッフ、研究・開発、専門職(Web・IT・ゲーム)、専門職(金融)、専門職(不動産・建設)
求人数 3万件以上
特徴 ・転職サポートの質が高い
・顧客満足度が高い
・25万人分の転職ノウハウを保有
・転職後年収アップ率が67.1%

リクナビNEXT

リクナビNEXT

【おすすめ度】★★★★★(5.0)
【公式HP】https://next.rikunabi.com/

リクナビNEXTは、業界最大手のリクルートが運営する転職サイトです。圧倒的な求人数を誇り、会員数は約800万人。転職活動をされている方のほとんどが利用しています。

リクナビNEXTは必須で登録しておいた方が良いです。

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リクナビNEXTの評判と特徴を元リクルートが徹底解説

サービス名 リクナビNEXT
対応地域 全国
探せる職種 営業、事務・管理、企画・マーケティング・経営・管理職、サービス・販売・外食、Web・インターネット・ゲーム、クリエイティブ(メディア・アパレル・デザイナ)、専門職(コンサルタント・士業・金融・不動産)、ITエンジニア(システム開発・SE・インフラ)、エンジニア(機械・電気・電子・半導体・制御)、素材・化学・食品・医薬品技術職、建築・土木技術職、技能工・設備・交通・運輸、医療・福祉・介護、教育・保育・公務員・農林水産・その他
求人数 非常に多い
特徴 ・約85%の求人がリクナビNEXT独自の求人
・毎週数千件の新着求人が掲載される
・スカウト機能をつかえる
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・検索機能が使いやすい
・人材紹介会社であるリクルートが運営している安心感
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