「両建て」の意味について知りたい。
Bybitの両建てのやり方について知りたい。
仮想通貨取引で良く聞く「両建て」という単語。
日常では聞き慣れない単語なので、意味がわかりづらいですよね。また、Bybitの両建てのやり方は特殊なので、初心者の方にとっては理解がしづらいと思います。
この記事では、トレード初心者の方に向けて、「両建てとは」だけでなく「両建てのメリットや注意点」「Bybitの両建てのやり方」について解説します。
両建てとは
両建てとは、買いポジション（ロング）と売りポジション（ショート）を同時に保有することです。
例えば、1ビットコインが500万円の時に1ビットコインをロングし、ビットコインが600万円まで上昇した時に、1ビットコインをショートするとします。
通常であればこのとき、1ビットコインのロングが決済され、100万円の利益が確定となります。
一方、両建て機能を使うとこのタイミングでロングが決済されず、1ビットコイン500万円のロングと1ビットコイン600万円のショートを同時に保有している状態になります。
このように、ロングとショート両方のポジションを建てている状態のことを「両建て」と呼びます。
両建てのメリット
両建てのメリットは「心理的な安心が得られること」です。
例えば、長期的には価格が上昇すると考えてロングポジションを保有しているけれど、短期的には価格が下落する可能性が高い場面があるとします。
このとき、すでに持っているロングポジションを決済してしまうと、再度ロングのエントリーポイントを探らなければならないため、余計な負担がかかってしまいます。かといって、一時的に下落すると思っているにもかかわらず、ロングポジションをそのまま持ち続けるのは心理的な負担になります。
このような場面において両建てを活用することで、ロングポジションを決済することなくショートポジションを持つことができ、一時的な下落も安心してやり過ごすことができます。
両建ての注意点
両建ての注意点は、想像以上のポジション量を持ってしまう可能性があることです。
すでに持っているポジションを決済するケースと異なり、両建てではロングポジションとショートポジションの両方を保有することになるため、その分だけ証拠金が必要になります。
両建てによって想像以上のポジション量を持ってしまうことで、誤ってロスカットされてしまうことがないよう、証拠金の管理をきちんと行うようにしてください。
Bybit（バイビット）の両建てのやり方
Bybitの両建てのやり方は2通りあります。
1．USDT無期限の取引モードを利用する
Bybitには以下の3つの取引モードがあります。
- USDT無期限
- インバース無期限
- インバース型先物
このうち、両建てができるのは「USDT無期限」の取引モードだけですので、ご注意ください。「インバース無期限」もしくは「インバース型先物」の取引モードでは、一切、両建てができない仕組みになっています。
USDT無期限の取引モードの両建てのやり方
USDT無期限の取引モードで両建てするときは、「参入注文」を使って発注します。
BybitのUSDT無期限の取引モードには、「参入注文」と「決済注文」の2つの注文方法があります。2つの注文方法の違いは以下のとおりです。
- 参入注文：新しくポジションを持ちたい時の注文方法
- 決済注文：すでに持っているポジションを決済する時の注文方法
「決済注文」を使わない限りは、すでに持っているポジションは決済されません。そのため、例えばロングポジションを持っている時に、「参入注文」を使ってショートポジションを発注すると、両建てをすることができます。
「参入注文」のボタンは取引画面の右上にあります。
誤って「決済注文」で発注してしまうと、すでに持っているポジションが決済されてしまうので、両建てをしたい時は、必ず確認してから発注してください。
2．複数アカウントを利用する
先ほど「インバース無期限」もしくは「インバース型先物」の取引モードでは両建てができない仕組みになっていると説明しました。
この2つの取引モードでは、1つのアカウントでは両建てができません。一方、複数アカウントを利用すれば、両建てをすることができます。
Bybitでは、複数アカウントを作成することができます。そのため、アカウントを2つ作成し、1つ目のアカウントでロングポジションを保有して、2つ目のアカウントでショートポジションを保有することで、2つのアカウントを通じて両建てをすることができます。
Bybitで複数アカウントを作る方法や注意点については、こちらの記事も参考にしてみてください。