アカウンタビリティとは
「アカウンタビリティ」とは、英語で「accountability」、日本語では「説明責任」を意味します。
「アカウンタビリティ」は、英語の「acconting(アカウンティング:会計)」と「responsibility(レスポンシビリティ:説明)」を合わせたもので、「会計(説明)責任」という意味を表す言葉です。
本来「アカウンタビリティ」は、会計学の用語(経営学用語)で、現在はそこから意味が派生しビジネスシーンにおいても一般的に使用されるようになりました。
ビジネスシーンにおける「アカウンタビリティ」は、「自ら(個人や企業に関わらず)が関係し責任が発生している事案の状況や詳細情報について、利害関係者に説明し報告する義務」を意味します。よりシンプルに示すと「企業が社会や関係者に対して負う、事態やその結果に対する説明責任、報告責任」といえます。
会計学用語としてのアカウンタビリティについて
会計学用語としての「アカウンタビリティ」とは、「企業の経営者が自社の株主や投資家に対して、経営や財務状況について説明する(報告する)義務のこと」を指します。
例えば、株式会社の場合、会社の所有権は株主と投資家にあります。実際に経営しているのは経営者なので、持ち主である株主と投資家たちに会社の状況について説明し情報を開示する義務があるのです。
ビジネスシーンで求められるアカウンタビリティ
近年のビジネスシーンにおいて、「アカウンタビリティ」の重要性が高まっています。では、なぜ会計学で使用されていた「アカウンタビリティ」がビジネスシーンで広く使用されるようになったのでしょうか。
その要因のひとつに、メディアの発達があります。
近年におけるメディアの進化は目覚ましく、TV・ラジオ・新聞・雑誌・書籍に加え、最近はスマートフォンやタブレットといった多機能のコンパクトデジタルデバイスが急激に普及したことによって、Webメディアやソーシャルメディアといった新しいメディアが誕生し、多く利用されています。
こうしたメディアの増加・発達によって、人々は24時間365日どこにいてもあらゆる情報にアクセスできるだけでなく、自分で情報を発信・拡散できるようになりました。
以前は開示せずに済んでいた企業の不祥事等に関しても、メディアだけでなく個人によって世間に知らされる可能性が高くなったのです。そうすることで、不祥事などが企業自身の開示よりも早く外部によって報道されることによって、企業評価の低下を招くことになります。
つまり、こういった社会変化の背景から、企業として社会に対して自社の透明性を示すこと、つまり迅速な事態や結果の情報開示や説明を果たすこと(=アカウンタビリティ)の重要性が増しているといえます。