ゼロベースの意味とは?【ゼロベース思考も合わせて解説】

ゼロベースという言葉は聞いたことがあると思いますが、その意味や使い方を知っている人は意外と少ないです。

この記事では、ゼロベースの意味と使い方だけでなく、ゼロベース思考についても触れています。これを機に、ゼロベースという言葉の正しい使い方をマスターしましょう。

目次

ゼロベースの意味

ゼロベース

意味:物事を最初からやり直すこと、ゼロの状態から考え直すこと

ゼロベースの意味は、「物事を最初からやり直すこと、ゼロの状態から考え直すこと」です。考えすぎて煮詰まった際などに、一旦白紙の状態に戻してから考え直す。これがゼロベースです。

考え過ぎると、シンプルな事象も難しく複雑に考えてしまうことがあります。そんなとき、ゼロベースに考えることで、解決策や打開策が生まれるものです。ゼロベースの考え方は、現代の複雑化したビジネスの世界では必要な考えと言えるかもしれません。

物事を始める際に、白紙の状態にすること。特に、予算編成時の各支出項目に関して、新規の増分だけでなく、過去の実績についても白紙の状態から検討すること。

出典:三省堂『大辞林』

ゼロベースの語源・由来

ゼロベースの語源は、英語の「zero base」です。直訳すると、ゼロベースとなり、「一からやり直す」や「一から考え直す」という意味があります。英語の「zero base」と日本語の「ゼロベース」はほとんど同じ意味として考えて良いです。

ゼロベースは英語では通じない

英語の「zero base」と日本語の「ゼロベース」はほとんど同じ意味でしたが、英語で「ゼロから」という場合には、「zero base」では通じません。

ゼロからを表現する際には、「from scratch」を使います。

Let’s think about it from scratch.

ゼロから考え直そう。

We have to start again from scratch.

ゼロから始める必要がある。

He built up his fortune from scratch.

彼はゼロから富を築いた。

ゼロベースの例文と使い方

社会人の常識用語

ゼロベースは、「白紙の状態から考え直す必要がある場合」や「過去の常識や先入観にとらわれずに考える必要がある場合」に使われます。

例えば、

  • 前例にとらわれないで、ゼロベースで考えてみよう
  • 煮詰まったので、一旦ゼロベースで考えよう
  • ビジネスの課題点は、ゼロベースで考えると解決策が思いつくことがある

のように使われます。

ゼロベース思考についても知っておこう

社会人の常識用語

ゼロベース思考は、シカゴ大学の経済学部教授であるスティーヴン・レヴィット氏の書籍である『0ベース思考』により発表された思考方法です。世界中でシリーズ750万部を超え、アメリカだけでも初版50万部を売り上げており『0ベース思考』はビジネス界では有名なので、ぜひ読んでおきたいですね。

ゼロベース思考の意味

ゼロベース思考とは、「過去の常識や先入観にとらわれずに、ゼロの常態から物事を考える思考方法」のことです。ゼロベース思考をすることで、当初は考えつくことができなかったような斬新なアイデアが生まれることが期待できます。

新規事業の立案やビジネス課題の解決策など、ビジネスシーンでは考えることが多いです。そんなときに、ゼロベース思考は重宝されるのです。

ゼロベース思考がなぜ必要なのか?

ゼロベース思考がなぜ必要とされているのか?その理由は、ビジネスがますます複雑化しているからです。

例えば、

  • IT技術の発達
  • 経済のグローバル化
  • プロダクトライフサイクルの短期化

これらの発展により、ビジネスは複雑化しただけでなく、スピードも求められるようになりました。そのため、昔ながらの考え方では企業が存続することは難しく、新しい発想とともにビジネスを推し進めていく必要があるのです。

ゼロベース思考は、過去にとらわれない柔軟な発想を与えてくれるので、現代のビジネスシーンでは不可欠と言っても過言ではないのです。

ゼロベース思考の方法

ゼロベース思考の方法には決まりはないので、ここではゼロベース思考のヒントをご紹介します。考えすぎて煮詰まった時やなかなか結論がでない時にぜひ実践してみてください。

  1. 立場を変えて考えてみる
  2. できない理由ではなくできる理由を考える

ゼロベース思考は、「過去の常識や先入観にとらわれずに、ゼロの常態から物事を考える思考方法」のことですが、この2つを意識することで、過去の常識や先入観にとらわれない状態を作り出すことができます。

ゼロベース思考の成功例

ゼロベース思考の成功例として有名なのが東京・神奈川・埼玉・茨城・栃木・群馬をカバーする「JR湘南新宿ライン」です。JRの湘南新宿ラインができる前、首都圏を縦断する路線の需要は非常に高かったですが、当時は山手線などが走る区間に新たな路線を作るのは不可能とされていました。

そこで、新たな路線を作るのではなく、貨物輸送で使われていた路線を「JR湘南新宿ライン(旅客輸送)」として使うことを決めたのです。

当時は「貨物輸送のために使われていた路線で旅客を運ぶのは失礼」という声もありましたが、ゼロベース思考により新たな発想が生まれ、不可能とされていた首都圏に「JR湘南新宿ライン」という新たな路線が加わったのです。

実は、東京・神奈川・栃木・群馬をカバーするJR新宿ラインもゼロベースの成功例。昔は首都圏を縦断する路線の需要は高いものの、山手線などさまざまな線路が走る区間に入り込むのは不可能とされていました。

ゼロベース思考の方法を学べる書籍

0ベース思考—どんな難問もシンプルに解決できる

0ベース思考

『0ベース思考—どんな難問もシンプルに解決できる』は、ゼロベース思考の提唱者であるシカゴ大学の経済学部教授『スティーヴン・レヴィット氏』の書籍です。

世界でシリーズ750万部を超え、本国アメリカだけでも初版50万部という超異例の部数で刊行されており、ビジネス界では非常に有名です。ぜひご一読を。

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