自動車業界のリーディングカンパニーである、トヨタ自動車の平均年収は852万円です。一般的な平均年収は432万円なので、約2倍の平均年収となります。
この記事では、そんなトヨタ自動車の年収を、「年齢別」「役職別」「学歴別」に詳しく解説します。
トヨタ自動車の平均年収
トヨタ自動車の平均年収は、852万円です。国税庁の民間給与実態調査によると平均年収は432万円なので、トヨタ自動車は約2倍の平均年収ということがわかります。
- トヨタ自動車の平均年収:852万円
- 平均年収:432万円
トヨタ自動車の平均年収の推移
トヨタ自動車の有価証券報告書を見ると、平均年収は800万円前後を行ったり来たりしているようです。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
2018年 | 851万円 | 39.4 | 15.7 | 74,515 |
2017年 | 832万円 | 39.2 | 15.5 | 74,890 |
2016年 | 852万円 | 39.0 | 15.4 | 73,875 |
2015年 | 851万円 | 38.9 | 15.2 | 72,721 |
2014年 | 827万円 | 39.1 | 15.8 | 70,037 |
2013年 | 838万円 | 38.8 | 15.4 | 68,240 |
出典:有価証券報告書
トヨタ自動車の年齢別の平均年収
トヨタ自動車の平均年収を20代〜60代の年齢別にシミュレーションしました。高卒の場合、「期間従業員」と呼ばれる職種からスタートするため、年収が低い傾向にあります。
そのため、全体の年収が低い数値として算出されています。大卒・院卒だけの平均年収はもう少し高い数値になるはずです。
年齢 | 平均年収 |
20代 | 300万円〜600万円 |
30代 | 600万円〜750万円 |
40代 | 700万円〜950万円 |
50代 | 900万円〜1,000万円 |
60代 | 550万円〜1,000万円 |
トヨタ自動車の役職別の平均年収
平均年収は、役職によって大きく変わってきます。ここでは、5クラスに分けて、平均年収のおおよその数値を紹介します。
役職 | 平均年収 |
部長クラス | 1,500万円〜 |
次長クラス | 1,300万円〜1,450万円 |
課長クラス | 1,100万円〜1,250万円 |
係長クラス | 900万円〜1,000万円 |
主任クラス | 750万円〜850万円 |
トヨタ自動車の役職について
トヨタ自動車の役職は、「事務系職種」と「技能系職種」で大きく2つに分かれます。
事務系職種には、
- 部長(管理職)
- 室長(管理職)
- グループ長(管理職)
- 主査(専門職)
- 主幹(専門職)
- 主任(専門職)
の大きく6段階あります。
技能系職種には
- 課長
- CL(Chief Leader)
- GL(Group Leader)
- TL(Team Leader)
- CX(Chief Expert)
- SX(Senior Expert)
- EX(Expert)
の大きく7段階あります。
トヨタ自動車の学歴別の平均年収
トヨタ自動車では、学歴によって就ける職種が変わってきます。
大卒や院卒の場合、「事務職」「技術職」「業務職」に応募することができます。一方、高卒の場合、「期間従業員」と呼ばれる職種のみ応募できます。
「期間従業員」とは、「契約社員」のことです。契約社員の方でも、正社員登用制度があるので、正社員を目指すことは可能です。(2017年度は316人が「期間従業員」から「正社員」に登用されています)
高卒・大卒・院卒の平均年収
院卒・大卒の場合、平均年収はほとんど変わらないでしょう。一方、高卒の場合、約200万円ほど低い平均年収となります。そもそも、高卒の場合は「期間従業員」からスタートするので、年収が上がるスピードが遅いのです。
学歴 | 平均年収 |
院卒 | 1,100万円 |
大卒 | 1,000万円 |
高卒 | 800万円 |
大卒と院卒の初任給
大卒と院卒の初任給は、約2万円の差があります。しかし、入社してからは、成果次第で「大卒の方」でも「院卒の方」よりも、早く昇進することはあります。
事務職・技術職の初任給
事務職・技術職では、「院卒」と「大卒」の初任給の差は、約2万円あります。
学歴 | 初任給 |
院卒 | 23万円 |
大卒 | 20万8,000円 |
業務職の初任給
業務職では、「大卒」と「短大卒・専門卒」の初任給の差は、2万円あります。
学歴 | 初任給 |
大卒 | 18万6,000円 |
短大卒・専門卒 | 16万6,000円 |
トヨタ自動車の関連企業の平均年収
トヨタグループ主要13社の平均年収を紹介します。トヨタ自動車の関連企業は、どの企業も年収が高い傾向にあります。
No. | 社名 | 平均年収 |
1 | 豊田通商 | 1,000万円 |
2 | トヨタ自動車 | 852万円 |
3 | 豊田自動織機 | 815万円 |
4 | デンソー | 800万円 |
5 | アイシン精機 | 750万円 |
6 | ジェイテクト | 700万円 |
6 | 愛知製鋼 | 700万円 |
8 | トヨタ紡織 | 680万円 |
8 | 豊田中央研究所 | 680万円 |
10 | 豊田合成 | 660万円 |
11 | 東和不動産 | 600万円 |
12 | トヨタ車体 | 560万円 |
13 | トヨタ自動車東日本 | 500万円 |
①豊田通商
豊田通商の平均年収は、約1,000万円です。
豊田通商は、七大商社(三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅、豊田通商、双日)に数えられており、トヨタグループの商社としての機能を担う総合商社です。
自動車関連だけでなく、金属、機械、石油、プラント、食品、保険など、幅広い商材を取り扱っています。
②トヨタ自動車
先述したとおり、トヨタ自動車の平均年収は、831万円です。
トヨタ自動車は、自動車業界のリーディングカンパニーとして、自動車の製造・販売だけでなく、自動車関連部品の開発・製造・販売も行っています。
「自動車のことなら何でもやっている」それがトヨタ自動車です。
③豊田自動織機
豊田自動織機(とよたじどうしょっき)の平均年収は、約815万円です。
トヨタ自動織機は、繊維機械をはじめ、トヨタ自動車の一部車種の生産やディーゼルエンジン、カーエアコン用のコンプレッサー、コンバータなど、幅広い自動車関連製品の開発生産を行っています。
フォークリフトとカーエアコン用のコンプレッサー、エアジェット織機においては、世界一のシェアを誇っています。
④デンソー
デンソーの平均年収は、約800万円です。
元々は、デンソーはトヨタ自動車の開発部門です。現在は、トヨタ自動車をメインに、自動車用の電装部品(自動車に搭載されている電気系統部品や装備)を販売しており、世界中の自動車メーカーと取引をしています。
⑤アイシン精機
アイシン精機の平均年収は、約750万円です。
アイシン精機は、自動車部品(ブレーキシステムやトランスミッション、エンジン関連、GPSカーナビなど)の開発と生産をメインに行なっています。
自動変速機においては、世界トップレベルと言われており、技術力が非常に高い企業です。
⑥ジェイテクト
ジェイテクトの平均年収は、約700万円です。
ジェイテクトは、自動車のステアリング、駆動系部品、パリング、工作機械、メカトロニクス製品などをメインに手掛けている企業です。
⑦愛知製鋼
愛知製鋼の平均年収は、約700万円です。
愛知製鋼は、特殊鋼(特殊な性質を持ったはがね)、クランクシャフト、歯車などの自動車用鍛造品をメインに取り扱っており、トヨタ自動車を中心に国内外の自動車メーカーに販売しています。
⑧トヨタ紡織
トヨタ紡織(とよたぼうしょく)の平均年収は、約680万円です。
トヨタ紡織は、自動車内装品と自動車用フィルターをメインに扱う自動車部品メーカーです。
⑨豊田中央研究所
豊田中央研究所の平均年収は、約680万円です。
豊田中央研究所は、トヨタグループと連携して、自動車関連、エレクトロニクス、情報・通信など、幅広い領域の研究を行っています。
⑩豊田合成
豊田合成の平均年収は、約660万円です。
豊田合成は、大手輸送機器・電気機器メーカーです。トヨタグループの主要企業では、唯一社名の「豊田」を「とよだ」としています。
⑪東和不動産
東和不動産の平均年収は、約600万円です。
東和不動産は、名古屋を中心に、東京と大阪の3エリアでビル事業をメインに展開しています。また、大型複合ビルの開発・所有・管理を行っています。
⑫トヨタ車体
トヨタ車体の平均年収は、約560万円です。
トヨタ車体は、トヨタグループ内で「TY」の略称で知られており、トヨタのミニバンや商用車、SUVなどの企画・開発・生産を行っています。
⑬トヨタ自動車東日本
トヨタ自動車東日本の平均年収は、約500万円です。
トヨタ自動車東日本は、東北を基盤にトヨタグループの「アクア」や「シエンタ」「C-HR」などのコンパクトカーをメインに生産しています。
トヨタ自動車と競合他社の比較
トヨタ自動車の競合他社である、日本の主要自動車メーカー5社と比較してみました。
企業名 | 平均年収 | 売上高 | 一人あたりの役員報酬 | 転職人気ランキング |
トヨタ | 852万円 | 30兆2,256億円 | 1億4,961万円 | 2位 |
本田技研工業(ホンダ) | 820万円 | 15兆8,886億円 | 9,814万円 | 15位 |
日産 | 815万円 | 11兆5,742億円 | 3億2,325万円 | 58位 |
スズキ | 681万円 | 3兆8,714億円 | 6,833万円 | 100位圏外 |
マツダ | 676万円 | 3兆5,646億円 | 7,488万円 | 37位 |
スバル | 652万円 | 3兆1,605億円 | 4,688万円 | 100位圏外 |
出典:有価証券報告書
トヨタ自動車の平均年収は1位でした。2位の本田技研工業とは30万円の差があります。
また、売上高も断トツの1位。この数字は自動車業界だけでなく、日本の企業の中でのトップです。改めて、トヨタ自動車が日本を代表する大企業であることがわかります。
トヨタ自動車に転職するためには
トヨタ自動車の転職難易度は高いです。「社会人が選ぶ転職人気企業ランキングでも常に上位にランクインしており、トヨタ自動車を志望している方は、事前準備が重要になります。
[nlink url=”https://career-media.net/7408″]
トヨタ自動車に転職するために知っておくべきこと
トヨタ自動車に転職するために知っておくべきことは、2つあります。
- 即戦力を求める傾向が強い
- 転職エージェントを利用する
即戦力を求める傾向が強い
事務系であれば、技術系であれ、求められる経験・スキルは非常に高いです。応募資格には、「原則5年以上の職務経験が必要」と記載されているので、最低でも3年間の職務経験は積みましょう。
事務系であれば、自動車会社または製造メーカーでの営業経験があると強いです。一方、技術系であれば、製造メーカーでのエンジニア経験があれば有利に働きます。
転職エージェントを利用する
転職エージェントとは、求人紹介や履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、面接の日程調整、面接後の条件交渉などを担当のキャリアアドバイザーがサポートしてくれる無料サービスです。
トヨタ自動車の場合、転職難易度が非常に高いので、万全な準備が求められます。転職エージェントでは、トヨタ自動車の求人紹介はもちろん、トヨタ自動車から内定を貰うための面接対策を行ってもらえるため、転職エージェントを利用した方が内定確度は高まるでしょう。
- リクルートエージェント:転職支援実績No.1
- JACリクルートメント:ハイクラス転職実績No.1
- パソナキャリア:転職サポートの質が高い
まとめ
トヨタ自動車の平均年収は、852万円ということがわかりました。トヨタ自動車は、日本を代表する自動車メーカーなので、これくらい貰っていても当然なのかもしれません。
■まとめ
・トヨタ自動車の平均年収
852万円
・トヨタ自動車の年齢別の平均年収
20代:300万円〜600万円
30代:600万円〜750万円
40代:700万円〜950万円
50代:900〜1,000万円
60代:550〜1,000万円
・トヨタ自動車の役職別の平均年収
部長クラス:1,500万円〜
次長クラス:1,300万円〜1,450万円
課長クラス:1,100万円〜1,250万円
係長クラス:900万円〜1,000万円
主任クラス:750万円〜850万円
・トヨタ自動車の学歴別の平均年収
院卒:1,100万円
大卒:1,000万円
高卒:800万円
・トヨタ自動車の関連企業の平均年収
トヨタ自動車:852万円
豊田通商:1,000万円
デンソー:800万円
豊田自動織機:815万円
アイシン精機:750万円
ジェイテクト:700万円
愛知製鋼:700万円
トヨタ紡織:680万円
豊田中央研究所:680万円
豊田合成:660万円
東和不動産:600万円
トヨタ車:560万円
トヨタ自動車東日本:500万円
・トヨタ自動車に転職するために知っておくべきこと
①即戦力を求める経験が強い
②転職エージェントを利用する