アウトソーシングの意味とは?【知っておきたいビシネス用語】

目次

アウトソーシングの意味

アウトソーシング

意味:企業の内部で行っていた業務を外部の会社に委託する(外注する)

アウトソーシングとは、「企業の内部で行っていた業務を外部の会社に委託する(外注する)」という意味です。「外部委託」とも言います。

もともとは情報システムの関連業務(開発・運用など)を外部委託する際に使われた言葉ですが、近年では生産、営業、事務、人事、経理などの様々な業務の外部委託について、「アウトソーシング」という言葉が使われています。

アウトソーシングの語源・由来

アウトソーシングの語源は、英語の「out(外)」と「sourcing(源泉となる、調達)」の組み合わせからできたもので、「外部資源の活用」「外部委託」の意味になります。

多くの企業がアウトソーシングを行う3つの理由

社会人の常識用語

企業がアウトソーシングを行うのには、次のような意義や理由があると言われています。

①経営資源を集中させることができる

会社には、商品・サービスの販売、それに付随して人事、経理などの管理的な業務や、単純なシステム入力などの補足的な業務があります。会社は補足的な業務についてアウトソーシングを行うことにより、本来の業務に集中することができます。

また、人事、経理などの管理業務であっても、その中のルーティン業務(日常的、定型的な業務)をアウトソーシングすることにより、人事配置、決算などの重要な業務だけにより力を注ぐことができます。

②コストが削減できる

アウトソーシングの受託企業は、その作業を専門的、効率的に行っています。そのため多くの場合、自社で行うよりもコストを下げることができます。

さらに、アウトソーシングの導入を検討することにより、自社の業務フローが明確になるので、導入すること自体が非効率な業務の削減につながると言われています。

③外部の専門的なノウハウを活用できる

専門性が高い業務も、アウトソーシングに向いている場合があります。例えば社員向け教育・研修は、講師や研修内容により、効果が大きく変わってきます。

社員研修・教育には数多くの専門会社が存在しているので、アウトソーシングにより、それらの外部の専門家の知見と手法を取り入れて、効果的な教育や研修を行うことができます。

アウトソーシングの業務の例

専門的なノウハウが必要な業務やルーティン業務はアウトソーシングに適していると言われています。例えば次のような業務です。

  • 社内システムの開発、運用、保守
  • データの分析、評価
  • 商品カタログ、提案資料などの作成
  • イベント、市場調査、CMの製作
  • コールセンターやカスタマーサポートサービスの運営
  • 社員向け教育研修の実施
  • 実施・毎月の給与計算や税務処理
  • 経理や会計に関する事務処理

アウトソーシングのデメリット

アウトソーシングは必ずしもメリットばかりではありません。次のようなデメリットもあるので、注意して、検討、実施する必要があります。

  1. 委託先の情報管理が必要
  2. 自社特有の業務には対応困難
  3. 業務がコントロールしづらい
  4. 人材派遣との違いに注意

①委託先の情報管理が必要

社内の業務を外部へ委託するためは、顧客や社員の個人情報など重要な社内のデータも委託先に提供することになります。個人情報の流出が企業にとって致命的な打撃となる昨今、自社だけでなく、委託先に対しても提供した個人情報について徹底した管理を求め、委託先の情報管理態勢も確認する必要があります。

②自社特有の業務には対応困難

アウトソーシングでは、委託先において標準化されたフローで業務が行われます。そのため、自社に特有な業務がある場合は、対応が難しくなることがあります。仮に対応が可能であってもコストがかさみ、自社でやった方がかえって低コストであることもあります。自社特有の作業は、アウトソーシングの導入について慎重に検討すべきです。

③業務がコントロールしづらい

業務を委託すると、その業務を直接自社で管理することはなくなるので、業務フローや効率性についてコントロールすることが難しくなり、ブラックボックス化する恐れがあります。また、委託後に時間が経つと、自社で再びその業務を実施しようと思ってもノウハウがなく、できなくなることもあります。

④人材派遣との違いに注意する

人材派遣では、派遣社員は派遣会社に所属しますが、業務上の指示は、自社で行うことができます。一方、アウトソーシングの場合は、業務全体を委託するため、業務に関する指示は委託先企業に行い、委託先企業の社員には直接指導できません。これは、法令の規定によるものであり、自社のフロアや店舗などでアウトソーシング業務を行わせる場合には特に注意が必要です。

まとめ

この記事では、「アウトソーシング」の意味や使い方について解説しました。あまり馴染みのない言葉だからこそ、初めて知る内容もあったのではないでしょうか。

まとめると、、、

・「アウトソーシング」の意味
→「企業の内部で行っていた業務を外部の会社に委託する(外注する)」

・多くの企業が「アウトソーシング」を行う3つの理由
→①経営資源を集中させることができる、②コストを削減できる、③外部の専門的なノウハウを活用できる

・「アウトソーシング」の業務の例
→社内システムの開発、運用、保守データの分析、評価商品カタログ、提案資料などの作成など

・「アウトソーシング」のデメリット
→①委託先の情報管理が必要、②自社特有の業務には対応困難、③業務がコントロールしづらい、④人材派遣との違いに注意

「アウトソーシング」は社内の組織で行っていた業務を外部の会社に委託するという意味の言葉で、「外部委託」のことを言います。企業にとっては経営資源を重要に集中でき、コストの低減にもなります。

ただし、委託先での情報管理や、人材派遣との違いなどに注意して実施することが必要になります。アウトソーシングに関する業務に携わる場合は、ここで説明したことを認識して仕事をしてみましょう。

目次
閉じる