日本の大手不動産会社、ヒューリックの平均年収は1,636万円です。このページでは、そんなヒューリックの年収を「年度別」「役員」「競合比較」で詳しく解説します。
ヒューリックの平均年収
ヒューリックの平均年収は1,636万円です。国税庁の民間給与実態調査によると平均年収は432万円なので、ヒューリックの平均年収は4倍ということがわかります。圧倒的な高年収企業です。
- ヒューリック:1,636万円
- 平均年収:432万円
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ヒューリックの平均年収の推移
ヒューリックの最新の有価証券報告書を見ると、右肩上がりに平均年収が増加していることがわかります。2013年度に比べると、500万円以上も平均年収が上がっている驚異的な企業です。
銀座に多数の物件を保有していることから、今後も安定して高い売上を継続できるため、今後とも日本トップの平均年収を維持していくことが予想されます。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
2018年 | 1,636万円 | 39歳10ヵ月 | 5年2ヵ月 | 166 |
2017年 | 1,530万円 | 39歳10ヵ月 | 4年11ヵ月 | 156 |
2016年 | 1,418万円 | 40歳3ヵ月 | 5年3ヵ月 | 149 |
2015年 | 1,295万円 | 40歳9ヵ月 | 5年6ヵ月 | 128 |
2014年 | 1,267万円 | 41歳8ヵ月 | 5年6ヵ月 | 116 |
2013年 | 1,120万円 | 42歳8ヵ月 | 5年10ヵ月 | 125 |
出典:有価証券報告書
ヒューリックの年収はなぜ高い?
ヒューリックの年収はなぜこれだけ高いのでしょうか?その理由は、下記の2点です。
- 若手は関連会社に出向している
- 日本一地価が高い銀座に多数の物件を保有している
若手は関連会社に出向している
ヒューリックは、若手は関連会社に出向し、経験を積んでから本社勤務になることが予想されます。
その理由は、平均年齢と平均勤続年数の関係です。ヒューリックの平均年齢は39〜40歳と比較的高いのにも関わらず、平均勤続年数は5年程度と非常に短いです。つまり、若手の内に関連会社に出向することで、平均勤続年数がリセットされていることが推測できます。
したがって、年収の低い若手の時期は関連会社に出向し、経験を積んで年収が高い時期にヒューリック本社に配属されるため、ヒューリック本体の平均年収が高くなっています。
日本で一番地価が高い「銀座」に多数の物件を保有している
ヒューリックの主力事業は不動産業ですが、デベロッパー(不動産開発)ではなく、賃貸事業が中核となっています。
特にヒューリックは、日本で一番地価が高い「銀座」に多数の物件を保有しています。その物件数はNo. 1であり、まさに銀座の大地主のような役割です。
大規模ビルも多数所有しているため、常に非常に高額な賃料を稼ぎだしていることから、利益率の高い事業を運営することができています。そのため、社員に還元できる売上が多く、給料も高くなっていると想定されます。
ヒューリックの役員の年収
有価証券報告書によると、2018年度にヒューリックが支払った役員報酬は下記の通りです。
- 社内取締役の役員報酬総額(6名):7億3,400万円(一人当たり約1億2,000万円)
- 監査役の役員報酬総額(2名):7,200万円(一人当たり約3,600万円)
- 社外役員の報酬総額(7名):1億2,600万円(一人当たり約1,800万円)
また、有価証券報告書では、報酬が1億円を超えている役員の氏名と報酬額を公表しています。ヒューリックの場合は下記の通りです。
- 西浦三郎氏:1億9,500万円
- 吉留学氏:1億9,500万円
- 志賀秀啓氏:1億1,600万円
- 古市信二氏:1億1,200万円
- 小林元氏:1億800万円
競合他社との比較【ヒューリックの年収は高い?】
不動産業界の平均年収ランキングを有価証券報告書をもとに作成しました。不動産業界は比較的年収が高い業界ですが、その中でも上場企業主要7社をピックアップ。
結論から申し上げると、ヒューリックの平均年収は第1位でした。
企業名 | 平均年収 | 経常利益 | 一人あたりの役員報酬 | 転職人気ランキング |
ヒューリック | 1,636万円 | 725億円 | 約1億2,000万円 | 100位圏外 |
三井不動産 | 1,263万円 | 2,541億円 | 約1億1,400万円 | 40位 |
三菱地所 | 1,247万円 | 2,065億円 | 約7,200万円 | 42位 |
東急不動産(HD) | 1,113万円 | 707億円 | 約1,800万円 | 100位圏外 |
野村不動産(HD) | 1,022万円 | 693億円 | 約8,800万円 | 100位圏外 |
大東建託 | 870万円 | 1,322億円 | 約1億5,600万円 | 100位圏外 |
住友不動産 | 661万円 | 2,042億円 | 約1億6,200万円 | 100位圏外 |
出典:有価証券報告書
ヒューリックは、不動産業界の2巨頭である三井不動産と三菱地所よりも平均年収が高いことがわかります。従業員が少ないホールディングス企業(東急不動産、野村不動産)を除く事業会社として平均年収が1,000万円を超えているのは、不動産業界の中ではヒューリックと三井不動産、三菱地所の3社みです。
経常利益で考えると、ヒューリックは大東建設に次ぐ第5位。それでもヒューリックの平均年収が高い理由は、先述した通り、非常に利益率の高い事業運営を行いながら、経験豊富な社員のみが在籍していることが理由として考えられます。
ヒューリックの福利厚生
ヒューリックは福利厚生に力を入れている企業です。特に女性活躍推進に力を入れており、「ダイバーシティ経営企業100選」(経済産業大臣表彰)、「女性が輝く先進企業」(内閣府特命担当大臣表彰)、「えるぼし」最高ランク(厚生労働大臣認定)などを獲得しています。
■健康と生活
・積立休暇:失効した年次有給休暇を最大60日積み立てが可能
・特別休暇:結婚休暇、忌引き休暇、ボランティア休暇など
・連続休暇取得の奨励:1週間、3日間などの連続休暇取得を奨励
・マイフライデー:毎月1回金曜午後の半休取得を奨励
・ノー残業デー:毎週水曜日が定時退社日
■ワークスタイル
・出産祝金:第1子:10万円、第2子:20万円、第3子以降お一人につき100万円。
・育児休業・育児特別休業:育児休業は子が満4歳になるまで取得可能。
・育児短時間勤務:小学校3年修了までの子を養育する希望者は最大2時間、勤務時間を短縮可能。
・事業所内保育所:平日8:00〜19:00の間、0歳から5歳までの子が利用可能。
・その他各種補助制度:保育所利用料や延長保育料、学童クラブ費用、病児保育費用、ベビーシッター利用料など、様々な費用に対する補助制度有。
・在宅勤務制度、時差出勤制度:育児・介護等の事情がある場合、終日在宅or半日在宅にて利用可能。また、時差出勤を利用することによりフルタイム勤務が可能な場合などは申請により時差出勤が可能。
ヒューリックに転職するためには
ヒューリックの転職難易度は高いです。「社会人が選ぶ転職人気企業ランキング」では圏外ですが、不動産業界の中ではトップの給与レベルなので、募集が集中します。ヒューリックに転職するためには対策が必要になります。
ヒューリックに転職するために知っておくべきこと
ヒューリックに転職するために知っておくべきことは、2つあります。
- 公開求人での採用は不定期
- 非公開求人を保有する転職エージェントを利用する
1.公開求人での採用は不定期
ヒューリックは、通年採用しておらず、不定期に公開求人での採用を行います。ヒューリックの転職に興味のある方は、常に採用ページをチェックしておくことが必要です。
一方で、これはあくまで公開求人の話し。企業は、公開求人だけでなく非公開求人を転職エージェントに掲載している可能性があります。
■過去の募集職種
再開発/プロジェクトマネージャー/企画・開発/投資関連
2.非公開求人を保有する転職エージェントを利用する
転職エージェントとは、求人紹介や履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、面接の日程調整、面接後の条件交渉などを担当のキャリアアドバイザーがサポートしてくれる無料サービスです。
ヒューリックは、転職エージェントに「非公開求人」を掲載している可能性があります。ヒューリックのような人気企業が求人を出すと応募者が殺到しやすいため、一般には公開しない「非公開求人」を転職エージェントに発注することが多いです。
ヒューリックの場合、転職難易度が非常に高いので、万全な準備が求められます。転職エージェントでは、ヒューリックの求人紹介はもちろん、ヒューリックから内定を貰うための面接対策を行ってもらえるため、転職エージェントを利用した方が内定確度は高まるでしょう。
- リクルートエージェント:転職支援実績No.1
- JACリクルートメント:ハイクラス転職実績No.1
- パソナキャリア:転職サポートの質が高い
まとめ
ヒューリックの平均年収は1,636万円ということがわかりました。
ヒューリックは、上場企業の中で平均年収が1,000万円代後半である数少ない企業です。少数精鋭で成果主義の企業であるため、活躍すればその分給与が大きく上がります。
ヒューリックは選考基準が高いため、転職を目指す方は転職エージェントなどで入念な対策を行うことをおすすめします。
■まとめ
・ヒューリックの平均年収
1,636万円
・ヒューリックの役員の平均年収
社内取締役の役員報酬総額(6名):7億3,400万円(一人当たり約1億2,000万円)
監査役の役員報酬総額(2名):7,200万円(一人当たり約3,600万円)
社外役員の報酬総額(7名):1億2,600万円(一人当たり約1,800万円)
西浦三郎氏:1億9,500万円
吉留学氏:1億9,500万円
志賀秀啓氏:1億1,600万円
古市信二氏:1億1,200万円
小林元氏:1億800万円
・ヒューリックに転職するために知っておくべきこと
①公開求人での採用は不定期
②非公開求人を保有する転職エージェントを利用する