ファナックの平均年収はいくら?【年収が高い理由も解説】

ファナックの平均年収

ロボットの開発・製造を中心とした電気機器メーカー、ファナックの平均年収は1,364万円です。このページでは、そんなファナックの年収を「年度別」「役員」「競合比較」で詳しく解説します。

目次

ファナックの平均年収

平均年収
1,364万円
※有価証券報告書
月収
90.9万円
※平均年収から算出

ファナックの平均年収は1,364万円です。国税庁の民間給与実態調査によると平均年収は432万円なので、ファナックの平均年収は約3.5倍ということがわかります。圧倒的な高年収企業です。

  • ファナック:1,364万円
  • 平均年収:432万円

ファナックの平均年収の推移

ファナックの最新の有価証券報告書を見ると、ここ数年間、平均年収は1,300万円前後を推移しています。

毎年従業員規模を拡大しており、ここ6年間で1,000名ほど増員しています。大規模な増員を行いながらも、平均年収が1,300万円を超えている驚異的な企業です。

年度 平均年収 平均年齢 平均勤続年数 従業員数
2018年 1,364万円 40.8 14.2 3,802
2017年 1,347万円 41.5 15.1 3,495
2016年 1,318万円 42.2 15.8 3,246
2015年 1,571万円 42.9 16.5 3,042
2014年 1,276万円 43.7 17.7 2,764
2013年 980万円 43.4 18.9 2,661

出典:有価証券報告書

ファナックとは

ファナックとは、富士通のNC(数値制御装置)部門が1972年に独立する形で設立された企業です。創業後わずか4年で上場し、現在では世界45ヶ国でサービスを展開しています。売上高のうち、約8割が海外比率となっているグローバル企業です。

NC(数値制御装置)って何?

NC(数値制御装置)とは、工作機械などを自動的に制御する装置のことです。製品の特製を数値に変換し、コンピューター制御を行います。精度が非常に高いため、工場などの機械の自動化に用いられます。

主な事業内容

ファナックは、NCとサーボによるFA事業や、それらの技術を応用したロボット事業、ロボットマシン事業を3本柱に据えながら、その他Iotに関する事業なども幅広く展開しています。

FA事業

FAとはFactory Automationの略で、工場における生産工程の自動化を図るシステムを指します。コンピューター「数値制御装置」と指示した位置や速度に機会が対応するために制御する「サーボモータ」を日本の民間企業で初めて開発に成功。

特に、ファナックの「数値制御装置」は世界標準になっており、世界中の工場・機械に導入されています。

ロボット事業

ファナックは、FA事業を基盤に、工場用のロボットを開発しています。人間だと危険な業務をロボットが代わりに行なったり、これまで熟練職人でしか持っていなかった技術をロボットに代用することで、低賃金で質の高い製品を大量生産することができます。

ロボットマシン事業

先述したロボットは腕のようなアーム状の機械なのに対し、ロボットマシンとはドリルやワイヤーカットなどのマシンのことを指します。主に、下記の製品を開発しています。

  • ロボドリル(小型切削加工機)
  • ロボショット(電動射出成形機)
  • ロボカット(ワイヤカット放電加工機)
  • ロボナノ(超精密加工機)

ファナックの年収はなぜ高い?

ファナックのロゴ

ファナックの年収が高い理由は、主に下記2点があると考えられます。

  • 世界トップシェア
  • 高利益のビジネスモデル

世界トップシェア

工場自動化領域に関して業界をリードする世界トップの企業だからだと考えられます。実際に、産業用ロボット分野では世界シェアの2割を占めており、世界トップです。

特に近年、世界中の工場が自動化を進めているため、グローバルな環境で大きな需要があります。そのため、売上が非常に伸びており、その分従業員にも還元されていると考えられます。

高利益のビジネスモデル

ファナックは、自動化の技術を生かして、自社工場の大半を自動化しているため、非常に効率的に工場を稼働しています。少ない人件費で質の高い製品を大量生産することができているため、他の企業に比べて圧倒的に高利益を出しやすいビジネスモデルを構築しています。

また、技術の流出防止のため、製品に関しては本社工場でほぼすべてを生産しています。そのため、技術を独占し続けていることが競合優位性になり、他社が真似できない参入障壁を作り上げていることで、世界トップを維持し続けています。

これらの理由で、従業員に高い給料を還元できていると考えられます。

ファナックの役員の年収

有価証券報告書によると、2018年度にファナックが支払った役員報酬は下記の通りです。

  • 社内取締役の役員報酬総額(10名):34億4,740万円(一人当たり約3億4,700万円)
  • 監査委員の役員報酬総額(2名):1億6,200万円(一人当たり約8,100万円)
  • 社外役員の報酬総額(6名):1億800万円(一人当たり1,800万円)

また、有価証券報告書では、報酬が1億円を超えている役員の氏名と報酬額を公表しています。ファナックの場合は下記の通りです。

  • 稲葉善治氏(代表取締役会長):6億2,300万円
  • 山口賢治氏(代表取締役社長):6億2,300万円
  • 内田裕之氏(代表取締役副社長):4億1,300万円
  • 権田与志広氏(代表取締役):4億1,300万円
  • 稲葉清典氏(取締役):2億5,500万円
  • 野田浩氏(取締役):2億5,500万円
  • 小針克夫氏(取締役):2億5,500万円
  • 松原俊介氏(取締役):2億5,500万円
  • 岡田俊哉氏(取締役):2億5,500万円
  • リチャード・イー・シュナイダー氏(取締役):1億3,900万円

ファナックの新卒の年収

ファナックの新卒は、学歴によって初任給が変わります。

  • 修士了:266,400円
  • 学部卒:254,550円(高専専攻科を含む)
  • 高専卒:198,550円(本科)

上記の金額に、手当や残業代、賞与などを含めて考えると、ファナックの新卒の年収は400〜500万円程度であると推定できます。新卒の給料としては非常に高い金額です。

ファナックに転職するためには

転職難易度
高い
※独自調査
人気ランキング
圏外
※doda

ファナックの転職難易度は高いです。「社会人が選ぶ転職人気企業ランキング」では圏外ですが、不動産業界の中ではトップの給与レベルなので、募集が集中します。ファナックに転職するためには対策が必要になります。

ファナックに転職するために知っておくべきこと

ファナックに転職するために知っておくべきことは、2つあります。

  1. 公開求人での採用は不定期
  2. 非公開求人を保有する転職エージェントを利用する

1.公開求人での採用は不定期

ファナックは、通年採用しておらず、不定期に採用を行います。また、現在はファナックの採用ページでは中途採用の募集を行なっていないため、転職サイトや転職エージェントで求人を探す必要があります。

ちなみに、転職エージェントでは、2020年2月段階で下記の職種が募集されています。

生産技術、生産管理、機械設計、GUIアプリケーション開発、ネットワークソフト開発、組込みソフト開発、アプリケーション開発、安全衛生管理

すべての職種で、技術的な必須要件はあります。しかし、業界経験や経験年数は問われない求人も非常に多いため、上記職種に通ずる技術系の経験を積み、スキルがある方には大きなチャンスがあります。

2.非公開求人を保有する転職エージェントを利用する

転職エージェントとは、求人紹介や履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、面接の日程調整、面接後の条件交渉などを担当のキャリアアドバイザーがサポートしてくれる無料サービスです。

ファナックは、転職エージェントに「非公開求人」を掲載している可能性があります。ファナックのような人気企業が求人を出すと応募者が殺到しやすいため、一般には公開しない「非公開求人」を転職エージェントに発注することが多いです。

ファナックの場合、転職難易度が非常に高いので、万全な準備が求められます。転職エージェントでは、ファナックの求人紹介はもちろん、ファナックから内定を貰うための面接対策を行ってもらえるため、転職エージェントを利用した方が内定確度は高まるでしょう。

おすすめの転職エージェント

まとめ

ファナックの平均年収は1,364万円ということがわかりました。

ファナックは、上場企業の中で平均年収が1,000万円を超える数少ない企業です。

ファナックは選考基準が高いため、転職を目指す方は転職エージェントなどで入念な対策を行うことをおすすめします。

■まとめ

・ファナックの平均年収

1,364万円

・ファナックの役員の年収
社内取締役の役員報酬総額(10名):34億4,740万円(一人当たり約3億4,700万円)

監査委員の役員報酬総額(2名):1億6,200万円(一人当たり約8,100万円)

社外役員の報酬総額(6名):1億800万円(一人当たり1,800万円)

稲葉善治氏(代表取締役会長):6億2,300万円

山口賢治氏(代表取締役社長):6億2,300万円

内田裕之氏(代表取締役副社長):4億1,300万円

権田与志広氏(代表取締役):4億1,300万円

稲葉清典氏(取締役):2億5,500万円

野田浩氏(取締役):2億5,500万円

小針克夫氏(取締役):2億5,500万円

松原俊介氏(取締役):2億5,500万円

岡田俊哉氏(取締役):2億5,500万円

リチャード・イー・シュナイダー氏(取締役):1億3,900万円

・ファナックの新卒の年収

400〜500万円(推定)

・ファナックに転職するために知っておくべきこと

①公開求人での採用は不定期

②非公開求人を保有する転職エージェントを利用する

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