安全資産とリスク資産との違いについて【一覧まとめ】

目次

安全資産とは【リスク資産との違い】

安全資産とは、金融や経済の状況が不安定になっても、元本の減るリスクの小さい資産のことです。安全資産は価格変動が小さいですが、安定したリターンであることから「無リスク資産」とも言います。

一方、リスク資産とは、金融や経済の状況が不安定になると、元本が減るリスクが高い資産です。価格変動が大きいので、利益が発生する一方、下落した際には大きく損失する可能性があります。

安全資産は、相場の変動に影響を受けないため「安全」というイメージを持たれがちですが、インフレの状況では不利となることもあるため、安全資産とリスク遺産をバランスよく保有することが重要です。

安全資産の一覧

安全資産の代表例は、以下のとおりです。

  1. 日本円
  2. 米ドル
  3. 国債

安全資産①:日本円

日本円は、市場のリスクが高まった際に買われやすい通貨であり、代表的な安全資産です。

安全資産②:米ドル

米ドルは、誰もが自由に換金でき、海外との経済取引に用いられる基軸通貨であり、安全資産です。

基軸通貨であるため、流通量が多く、流動性が高いことから信頼性が非常に高いです。為替相場の変動時に、流動性のあるドルを買っておけば安心である「有事のドル買い」という傾向があります。

安全資産③:金

金は、金融政策の影響を受けることがなく、資産を守ることができる安全資産です。

実物資産であり、その物自体に価値があるため、金融危機があっても価値が急落しにくく、インフレにも強いメリットがあります。世界的なリスク回避の際に、買われることが多いです。

安全資産④:国債

国債は、国家が発行する債権であり、国家自体の破綻が少ないことから、リスクの少ない安全資産です。

元本と利息の支払いを国が保証しているため、安全性が高いです。特に米国債は、米ドルの基軸通貨としての価値と米国の信頼性から、リスクが少ないため、多くの投資家に選ばれています。

リスク資産の一覧

リスク資産の代表例は、以下のとおりです。

  1. 株式
  2. 不動産
  3. 社債
  4. 投資信託

リスク資産①:株式

株式は、経済状況や企業の業績により株価が変動するリスク遺産です。

企業の業績が悪くなると、株価が下落する可能性がある一方、株価が大きく上昇する成長企業に投資すると、大きな利益が発生する可能性があります。

リスク資産②:不動産

不動産は、投資する金額が高く、価値が下落した際には大きく損失がでるリスク資産です。

投資金額が大きく、不動産の価格が上昇すれば売却時に利益が出るので、インフレの際には価値が高くなっていきます。

リスク資産③:社債

社債は、企業が資金調達のために発行している債券ですが、倒産した場合、元本を大きく下回る可能性があります。

株式投資に比べて価格の下落がないため、企業の業績が悪くても利益を見込むことができます。

リスク資産④:投資信託

投資信託は、運用会社を通じて、株式や債券などの投資対象に分散投資を行う金融商品ですが、市場の動きによって損失が発生することがあります。

国内または海外の経済情勢、企業の業績の影響を受け、価格変動していきます。

安全資産の注意点

安全資産の注意点は、インフレによるリスクに対応できなくなる恐れがあることです。インフレによって物価が上がると、相対的にお金の価値が下がり「円安」となります。

安全資産では、投資した額に対する収益の割合が物価の上昇に追いつかなければ、損をすることになるのです。

インフレに強い資産は「株式などの有価証券」「不動産、金などの実物資産」「外貨建て資産」です。安全資産のなかでも「金」はインフレになると、物価上昇し価値が上がる資産です。

また、インフレで円安になると、相対的に「米ドル」の価値が高くなるので、FXなどの外貨建ての資産を保有している場合、インフレから資産価値の目減りを防ぐことができます。

安全資産を活用するための投資方法

投資や資産形成において、リスク管理が非常に重要です。損失するリスクを減らすための方法のひとつが「分散投資」です。

分散投資では、複数の投資先に資金を分けることで、資産全体のリスクを減らすことができます。資産を分配する際は、安全資産とリスク資産をバランス良く組み合わせることが大切です。

金融資産の組み合わせを「ポートフォリオ」と言い、ポートフォリオを組む際は、自身の投資方針に沿って分散投資を意識して組むことがポイントです。

金融商品のリスクが分散されることで、期待される運用効果に近づけることができます。

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