ハードフォークとは?
ハードフォークとは、仮想通貨のブロックチェーンが分岐することです。仮想通貨は、送金などの取引が行われると、その取引が帳簿に記録されていきます。この記録された帳簿をまとめたものがブロックチェーンです。
ハードフォークによって、ブロックチェーンが分岐すると、分岐時点から、それぞれのブロックチェーンに新しく取引が記録されていきます。
既存のブロックから新しい別のブロックを強制的に枝分かれさせ(フォーク)、ブロックチェーンの仕様を変更することになります。ハードフォークすると、完全に新仕様になるため、旧仕様との互換性はなくなります。
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ハードフォークするとどうなる?
ハードフォークをすると、新しい仮想通貨が誕生します。
例えば、仮想通貨で一番有名なビットコイン(BTC)も、過去に何度もハードフォークを行ってきました。ビットコインのハードフォークによって、
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- ビットコインゴールド(BTG)
- ビットコインダイヤモンド(BCD)
などの新たな仮想通貨が誕生しました。
ハードフォークの具体例
ブロックチェーンの仕様を変更したハードフォークの事例として、イーサリアムの例があります。
「The DAO(ザ・ダオ)」というイーサリアムのネットワークを使ったクラウドファンディングプロジェクトが約150億円の資金を集めましたが、集めた資金のうち約3分の1が流出する事件が起こりました。
これに対して、開発チームはイーサリアムをハードフォークすることにより、問題の解決を図りました。
ユーザーの多くは新仕様のブロックを選択しましたが、中にはもとのブロックを選択したユーザーもいたため、混乱がありました。この混乱によって誕生したのが「イーサリアム・クラシック(ETC)」です。
ハードフォークによる価格への影響
理論上はハードフォークしても価格は変わりません。
例えば、現在のビットコイン価格が100万円のときに、ビットコインとビットコインキャッシュにハードフォークするとします。
このとき、ビットコインキャッシュの価格が30万円だとしたら、
- ビットコイン:70万円
- ビットコインキャッシュ:30万円
理論上はこのようになります。
分裂しても、トータルの価格は分裂前と変わらないのが通常です。しかし、実態として、仮想通貨全体が好況なときにハードフォークが行われると、
- ビットコイン:100万円
- ビットコインキャッシュ:30万円
というように分裂前の価格よりも大きくなることがあります。