仮想通貨のファンディング手数料(資金調達手数料)とは
仮想通貨のファンディング手数料とは「保有ポジションに課される手数料のこと」です。
Bybit(バイビット)やBinance(バイナンス)などの海外取引所では、保有ポジションに対し、一定時間ごとに手数料が課されます。
例えば、Bybit(バイビット)では、日本時間の09:00・17:00・01:00の1日に3回、ファンディング手数料が課されます。
仮想通貨のトレードでファンディング手数料が設定されている理由については、後述します。
仮想通貨のファンディングレート(資金調達率)とは
仮想通貨のファンディングレートとは「ファンディングレートを計算するための手数料率のこと」です。英語表記すると「Funding Rate」となり、「FR」とも呼ばれます。
このファンディングレートは一定ではなく、相場の状況に応じて変動します。
ファンディングレートがマイナスなら、ロングポジションを持っている人からショートポジションを持っている人に手数料が支払われます。
一方、ファンディングレートがプラスなら、ショートポジションを持っている人からロングポジションを持っている人に手数料が支払われます。
- ファンディングレートがプラス:ロング→ショートに手数料支払い
- ファンディングレートがマイナス:ショート→ロングに手数料支払い
ファンディングレート(資金調達率)の例
ファンディングレートは取引画面で確認できます。
例えばこちらはBybit(バイビット)の取引画面ですが、画面上方に「資金調達率」と書いてあるのが確認できるかと思います。
この率が「ファンディングレート」です。
画面上では、資金調達率「0.01%」、次回まで「04:17:40」となっています。これは、「4時間17分40秒後に、0.01%のファンディング手数料がかかります」という意味です。
ファンディングレートはプラスなので、ロングポジションを持っている人からショートポジションを持っている人に対して、「ポジション×0.01%」の手数料が支払われます。
仮想通貨のファンディング手数料(資金調達手数料)が存在する理由
仮想通貨のファンディング手数料が存在する理由は「デリバティブ価格を現物価格に近づけるため」です。
デリバティブとは、金融派生商品のことです。ビットコインFXはデリバティブにあたります。例えば海外取引所のBybit(バイビット)は、ビットコイン現物の取り扱いはないため、デリバティブ取引所と呼ばれます。
デリバティブ取引所では、実際にビットコイン現物の売買はしておらず、いわば「ビットコインのようなもの」を取引しています。
ビットコインFXの価格とビットコイン現物の価格を近づける
取引が加熱するような場面では、ビットコイン現物の価格が上昇していないのに、ビットコインFXの価格だけが上昇するような場面が発生することがあります。
これを防ぐ役割を持つのが「ファンディング手数料」です。
ビットコイン現物に対してビットコインFXの価格が上昇しすぎた時は、ロング側にファンディング手数料を課すことで、ロングポジションを持ちづらくして、価格を下げる役割を持ちます。
逆に、ビットコイン現物に対してビットコインFXの価格が下がりすぎた時は、ショート側にファンディング手数料を課すことで、ショートポジションを持ちづらくして、価格を上げる役割を持ちます。