競馬の管理・運営を行うJRA(日本中央競馬会)の平均年収は891万円です。この記事では、そんなJRAの年収や働く環境について解説します。
JRAの平均年収
JRAの平均年収は891万円です。国税庁の民間給与実態調査によると日本国民の平均年収は432万円なので、JRAの平均年収は非常に高いことがわかります。
- JRA:891万円
- 平均年収:432万円
JRAは上場していませんが、定期的に経営情報を公開しています。現段階では平成30年度の資料が最新データであるため、上記の数値は平成30年時点でのデータとなります。
JRAは、日本で唯一競馬事業の管理・運営を行う特殊法人として1954年に設立されました。農林水産大臣の監督を受け、日本政府が資本金の全額を出資しており、農林水産省の外郭団体でもあります。
業務内容としては、競馬法に規定されている中央競馬を競馬場で開催したり、競走馬や騎手の育成、施設の管理、競走馬に関する調査・研究など多岐に渡ります。
馬券の売上は世界最大規模で、年間2兆円以上。競馬レースの賞金も世界トップレベルで、競馬場への入場者は年間600万人を誇ります。
JRAの新卒の年収
JRAの新卒の年収は335万円(大卒/事務・技術職)です。
(上記は基本給の金額であるため、さらに残業代や地域手当などが加算されます)
JRAは、職種や学歴、地域によって年収が大きく変わってきます。詳しくは下記にまとめたため、ご覧下さい。
【職種】
■事務職
・大卒以上:月給196,600円〜
・短大、専門卒:月給176,000円〜
■技術職
・大卒のみ:月給214,000円〜
■獣医職
・国家資格必須:月給249,200円〜
【地域手当】
■東京23区
・大卒以上:11,400円〜
・短大、専門卒:10,000円〜
■関東・関西
・大卒以上:7,400円〜
・短大、専門卒:7,000円〜
■トレーニング・センター
・大卒以上:3,400円〜
・短大、専門卒:3,000円〜
JRAの役職別の平均年収
JRAは、役職別の平均年収を公開しています。係長になると大幅に年収が上がり、1,000万円を超えてきます。課長以上になると、最高で1,500万円近くの年収になります。
年功序列が残っているため、年齢を重ねるごとに役職がつき、年収も上がります。
役職 | 平均年収 |
課長クラス | 1,261〜1,496万円 |
係長クラス | 598〜1,032万円 |
係員クラス | 300〜502万円 |
出典:日本中央競馬会(5010405002453)の役職員の報酬・給与等について
JRAは、モデル給与も公開しています。
■35歳のモデル給与
・役職:本部係員
・月額基本給:350,330円
・年間基本給:5,990,600円
■50歳のモデル給与
・役職:本部課長
・月額基本給:767,500円
・年間基本給:13,275,500円
JRAの役員の年収
JRAは、役員の報酬を公開しています。常任の役員に就任すると、1,000万円代後半の年収をもらうことができます。そして、副理事長以上になると年収は2,000万円を超えます。
- 理事長:2,321万円
- 副理事長:2,028万円
- 常務理事:1,848万円
- 理事:1,756〜1,773万円
- 監事:1,620万円
JRAの職種別の平均年収
JRAは、職種別の平均年収も公開しています。
研究職、開催専門職(発走、審判などの競馬開催に関する職種)、獣医職、指定職(管理職)の平均年収は1,000万円を超えています。
それ以外の職種においても、1,000万円近い平均年収であり、全体的に非常に高年収であることがわかります。
役職 | 平均年収 |
事務・技術職 | 845万円 |
研究職 | 1,141万円 |
開催専門職(発走、審判など) | 1,192万円 |
獣医職 | 1,069万円 |
装蹄職 | 836万円 |
競馬学校教育職 | 996万円 |
乗馬指導 | 759万円 |
技能職種 | 616万円 |
指定職(管理職レベル) | 1,656万円 |
JRA関連会社の年収
JRAには複数の関連会社があります。
ここでは、主要関連会社2社の平均年収を解説します。(口コミやindeed、リクナビNEXTなどの情報を独自に集計し算出しました)
JRAファシリティーズ
JRAファシリティーズの平均年収は約525万円です。
JRAファシリティーズは、主に競馬場の管理を担う企業です。競馬場の設計監理や、電気・空調設備の維持管理、芝コースの管理などを行っています。その他、競走馬の飼料やサプリメントなどの輸入なども担当しています。
JRAシステムサービス
JRAシステムサービスの平均年収は約450万円です。
JRAシステムサービスは、競馬運営におけるシステムの運用・保守や開発・研究などを担っている企業です。馬券の発売・集計・払戻などを行うシステムや、WEBサイトの企画・開発・運営なども行っています。
JRAに転職するためには
JRAの転職難易度は高いです。「社会人が選ぶ転職人気企業ランキング」では92位でした。日本で唯一競馬運営に関わることができる企業であり、根強い人気があります。加えて、中途採用自体がそもそも少ないため、転職難易度はとても高いです。
JRAに転職するために知っておくべきこと
JRAに転職するために知っておくべきことは、2つあります。
- 公開求人での採用は不定期
- 非公開求人を保有する転職エージェントを利用する
1.公開求人での採用は不定期
JRAは、通年採用しておらず、不定期に公開求人での採用を行います。JRAへの転職に興味のある方は、常にJRAの採用ページをチェックしておくことが必要です。
一方で、これはあくまで公開求人の話し。企業は、公開求人だけでなく非公開求人を転職エージェントに掲載している可能性があります。
2.非公開求人を保有する転職エージェントを利用する
転職エージェントとは、求人紹介や履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、面接の日程調整、面接後の条件交渉などを担当のキャリアアドバイザーがサポートしてくれる無料サービスです。
JRAは、転職エージェントに「非公開求人」を掲載している可能性があります。JRAのような人気企業が求人を出すと応募者が殺到しやすいため、一般には公開しない「非公開求人」を転職エージェントに発注することが多いです。
JRAの場合、転職難易度が非常に高いので、万全な準備が求められます。転職エージェントでは、JRAの求人紹介はもちろん、JRAから内定を貰うための面接対策を行ってもらえるため、転職エージェントを利用した方が内定確度は高まるでしょう。
- リクルートエージェント:転職支援実績No.1
- JACリクルートメント:ハイクラス転職実績No.1
- パソナキャリア:転職サポートの質が高い
まとめ
JRAの平均年収は891万円ということがわかりました。
JRAの求人はなかなか一般公開されていないため、JRAに転職したい方は、転職エージェントなどで非公開求人の情報を集める必要があります。
■まとめ
・JRAの平均年収
891万円
・JRAの役職別の平均年収
課長クラス:1,261〜1,496万円
係長クラス:598〜1,032万円
係員クラス:300〜502万円
・JRAの役員報酬
理事長:2,321万円
副理事長:2,028万円
常務理事:1,848万円
理事:1,756〜1,773万円
監事:1,620万円
・JRA職種別の平均年収
事務・技術職:845万円
研究職:1,141万円
開催専門職(発走、審判など):1,192万円
獣医職:1,069万円
装蹄職:836万円
競馬学校教育職:996万円
乗馬指導:759万円
技能職種:616万円
指定職(管理職レベル):1,656万円
・JRA関連会社の平均年収
JRAファシリティーズ:約525万円
JRAシステムサービス:約450万円
・JRAに転職するために知っておくべきこと
①公開求人での採用は不定期
②非公開求人を保有する転職エージェントを利用する