アナリストとは【意味、資格、種類、向いている人について解説】

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アナリストの意味とは

アナリストとは、様々な角度から幅広いデータや情報を調査・分析をして、将来の予測を行う専門家のことです。「分析」を意味する「アナリシス」が語源となっており、様々な情報を調査・分析した結果をアドバイスする人を言います。

アナリストが調査・分析する情報は、「全般的な経済状況」「企業の財務や業績」「業界の動向や将来性」です。また、アナリストは、情報の調査・分析だけではなく、企業やグループのトップへのインタビューも行い、情報を整理して評価します。

補足:アナリストレポートについても知っておこう

アナリストレポートとは、企業の現在の収益や財務状況の分析、評価などを載せたレポートのことです。各証券会社のWebサイトで、口座開設した人のみ入手することができます。

投資家は、アナリストレポートを読むことで、アナリストが企業をどのように分析しているのかを知ることができ、投資判断の参考資料として使うことができます。

アナリストの種類

アナリストは、様々な分野に存在し、その種類は多伎にわたります。代表的なアナリストの種類は、以下のとおりです。

  1. 証券アナリスト・金融アナリスト
  2. システムアナリスト
  3. データアナリスト
  4. Webアナリスト
  5. カラーアナリスト
  6. フードアナリスト
  7. スポーツアナリスト

①証券アナリスト・金融アナリスト

金融業界におけるアナリストには、「証券アナリスト」と「金融アナリスト」の2種類あります。「証券アナリスト」は証券会社に所属し、「金融アナリスト」は金融機関や経済研究機関などに所属しています。

財務分析家、リサーチアナリスト、株式アナリスト、投資アナリストなどとも呼ばれています。証券アナリスト・金融アナリストは、市場や企業の経営状態などを調査・分析し、株価の評価や今後の金融の動向を予測します。また、評価をもとに、投資家へ金融商品のアドバイスも行います。

②システムアナリスト

システムアナリストとは、システム開発で最終的な工程を担当する専門家です。顧客企業の業務内容、システム、現在の状況、要望を詳しく聞き、課題を見つけ解決方法の提案をします。

システムの知識を活かし、顧客企業へ分かりやすく伝えるため論理的思考力、プレゼンテーション能力が求められます。そのため、10年以上のシステムエンジニアの実務経験が必要となります。

③データアナリスト

データアナリストとは、様々なデータの中から、傾向を調査・分析し、企業の事業の推進や改善をサポートする専門家です。データアナリストは、「コンサルティングタイプ」「エンジニアタイプ」に分かれます。

コンサルティングタイプでは、市場動向などを調査・分析を行い経営判断のサポートを行います。一方、エンジニアタイプでは、品質・サービスの質を高めるため、データのなかから規則性と要求を見つけ、機能改善や提案を行います。

④Webアナリスト

Webサイトのアクセス解析・ユーザー分析を行い、収益につなげるためにWebサイトの課題を指摘し改善案を提示する専門家です。商品開発や広報など、Webサイトが抱える問題を解決するためにサポートします。

また、Webサービスの利用状況を調査し、レポートにまとめて報告したり、Webに関するコンサルティングも行います。統計学を利用した解析を行ったりと専門性が求められ、継続的な分析が必要です。

⑤カラーアナリスト

カラーアナリストとは、色が持つ効果や意味を理解し、利用方法に応じたカラーコーディネートの提案ができる専門職です。主にパーソナルカラー診断を行う人を言います。

アパレル、美容、インテリアなど幅広い分野で活躍することができます。色に関する論理的な知識を通してコンサルティングを行います。

⑥フードアナリスト

フードアナリストとは、様々な角度から食を調査・分析し、情報を発信する専門家です。一般社団法人日本フードアナリスト協会が認定する民間の資格であり、幅広い食の知識と説得力のある発信が必要です。

フードアナリストの資格取得後は、食育の講師、食品会社の商品開発、グルメ雑誌や専門誌での記事執筆など、食に関連した分野で活動できます。

⑦スポーツアナリスト

スポーツアナリストとは、選手やチームにとって必要な情報を分析し、目標達成へと導くためにサポートする専門家です。

丁寧で正確なデータの収集力と分析力、情報を選手に理解し実行に移すための伝達力が必要となります。監督やコーチの直感だけではなく、データといった客観的な事実をもとにして、よりよい戦略を考えることができます。

アナリストに向いている人

アナリストは、「経済分野に関心がある人」「積極的に人と関わることが好きな人」「情報分析や調査を積極的に行う人」に向いていると言えます。

収集するデータや資料は膨大であるため、情報収集力と分析能力を必要とします。様々な角度から情報をインプットして、的確に分析し誰にでも分かりやすく伝える必要があります。

また、企業へのインタビューも行うので取材力が求められ、最新情報をいち早くキャッチすることも重要です。

アナリストになるには【必要な資格】

金融業界のアナリストになるために、必要な資格は特にありません。

多くの人は、証券会社や銀行に勤務した後にアナリストとなりますが、経済学や統計学の専門知識、英語で問題なくコミュニケーションがとれる語学力があると良いです。

また、「CMA(日本証券アナリスト協会認定アナリスト)」という資格を取得すると、アナリストとしての評価がより高くなります。

今後、資産を増やすために、投資に興味を持つ人が増える見込みであり、市場や株価を予測するアナリストが求められます。

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