正しいポジティブシンキングとは?【5つの方法をわかりやすく解説】

「仕事で失敗をしてしまった」

「上司や同僚とうまくいかない」

ビジネスパーソンであれば、失敗や悩みに直面することは多いですよね。こうしたネガティブな状況に落ち込んだり深く悩みこんでしまうと、なかなか次の行動を起こすことができません。

ネガティブな状況を乗り越えるために有効なのが、ポジティブシンキングです。失敗や悩みといったネガティブな状況を肯定的に捉え、その状況に振り回されることなく次の行動を起こすことができる考え方です。

今回はビジネスパーソンが身につけておきたい、正しいポジティブシンキングについて分かりやすく解説していきます。

目次

正しいポジティブシンキングとは?

みなさんはポジティブシンキングを正しく理解していますか?

ポジティブシンキングとは、失敗や悩みなどネガティブな状況に大きく心を動かさず、肯定的に物事を捉えて次の行動へ活かしていけるように考えること。

ポジティブシンキングを身につけていないと、「深く落ち込む」「悩みすぎる」などネガティブな感情に引きずられ、その状況から学ぶことなく無駄な時間を過ごしてしまいます。

一方で、ポジティブシンキングは勘違いされやすいビジネススキルでもあります。ポジティブ=楽観的と捉え、ポジティブシンキングを「物事を楽観的に考えること」と誤って認識してしまうのです。状況のプラスの側面だけに目を向けて「大丈夫」「なんとかなる」と楽観的に考えることは、ポジティブシンキングではなく、ただその状況から目を背けているだけです。

例えば、資料の社内納期が過ぎてしまったとき、「社内納期だしなんとかなるでしょ、とりあえず終わらせよう」と考えるのではなく、下記のように考えてみるのです。

  • 「今回は最初の調査量が不足していたから次回は想定の2倍で進めよう」
  • 「調査量は十分だったが、作業時間の見積もりが甘かった。次回は作業時間を多めに取って新しい調査方法も探そう」

「納期に間に合わない」というネガティブな状況を受け入れて分析し、次の行動にどう活かすかを考えること。それがポジティブシンキングです。

ポジティブシンキングの5つの方法

ポジティブシンキングができていない人は、状況を否定的つまりネガティブに捉える傾向があります。正しいポジティブシンキング身につけるために、まずは状況を肯定的に捉えるトレーニングが必要です。

  1. 状況をリフレーミングする
  2. 他人の行動を待つのではなく、まずは自分から他人に働きかける
  3. 口癖をポジティブにする
  4. 1日1回以上、日常や他人に感謝する
  5. 他人と自分を比較しない

①状況をリフレーミングする

リフレーミングとは、「自分の持っている思考の枠組みを変えることで、違う視点から物事を見ること」です。

ポジティブシンキングができていない人は、物事を全てネガティブに捉えてしまう傾向にあります。まずは今起こっている状況を肯定的に捉え、そこから自分が起こすべき行動を考えることが重要です。

例えば、何かの試験を受けているとき。残り10分の時間を「もう10分しかない」と考えるのではなく「まだ10分ある」と置き換えてみる。”10分”という状況に焦り、ただ時間を使うのではなく、その状況を有効に活用するために、これから何をすべきかを考えて時間を使うのです。

②他人の行動を待つのではなく、まずは自分から他人に働きかける

他人が行動を起こしてくれるのを待っていると、思い通りにいかずにイライラしたり不満を感じたりネガティブな感情を抱くきっかけになります。重要なのは自分が他人に対して、行動を起こし何か与えること。他人の行動をコントロールすることはできませんが、自分の行動はコントロールできます。

そして「情けは人のためにならず」ということわざがあるように、他人に与えたことは必ず自分に返ってきます。まずは自分が相手に対して、何を与えてあげられるのか考えて行動しましょう。

③口癖をポジティブにする

ポジティブシンキングができていない人は、「無理」「できない」「大変」といったネガティブな発言する傾向にあります。否定的な発言は、自分の思考や行動を制限してしまう原因になります。「どうして無理だと感じるのか」「どの部分が大変だと思うのか」一度立ち止まって考えてみましょう。そうすることで、今起きている状況を冷静に考えることができ、また違った側面が見えてくるはずです。

④1日1回以上、日常や他人に感謝する

ポジティブシンキングができていない人は、物事の悪い部分、つまりマイナスな側面にばかり注目してしまう傾向があります。まずは日常や他人に目を向けて、いい点を見つけて感謝すること。意識的に良いところを見つけて感謝をすることは、物事のプラス面(いいところ)を見つけて肯定的に(感謝)捉える練習になります。

⑤他人と自分を比較しない

ポジティブシンキングができない人は、自分を否定的に捉えて他人と比較する傾向にあります。他人と自分はそれぞれに長所と短所がある、“全く異なる存在”です。④と関連しますが、相手のいいところと同様に自分のいいところを見つけて肯定的に捉えましょう。

自分は自分、相手は相手。自分を否定的に捉えずに肯定的に捉えることで、長所を活かした行動を起こすことができ、仕事のパフォーマンスの向上も期待できます。

ポジティブシンキングと合わせて使いたい!『WOOPの法則』

WOOP(ウープ)の法則とは、「ポジティブシンキング研究の第一人者、ガブリエル・エッティンゲン博士が考案したやる気を出す方法」です。多くの実証研究がされており、一部の事例では、通常のポジティブシンキングよりも2倍の効果があるとされています。

  1. Wish=願望
  2. Outcome=成果
  3. Obstacle=障害
  4. Plan=計画

①Wish=願望

まずは自分が達成したい目標をイメージします。重要なのは、夢ではなく目標なので“現実的”であること。「スターになる」「億万長者」になるといった自分にとってリアリティが薄い目標はNGです。

②Outcome(成果)

①で考えた目標を達成して得られる「成果」を考えます。例えば「営業成績を2倍にする」という目標であれば、成果は「インセンティブが増えて給料があがる」「リーダーへ昇進する」などが考えられます。

③Obstacle(障害)

②で考えた成果を達成するにあたって、「障害」となることやものをできる限り詳細に考えます。ポイントは、自分の行動や習慣、性格、感情から考えること。他人の言動で考えることはNGです。

さきほどの「営業成績を2倍にする」という目標で考えるのであれば、

  • 「すぐに諦める」
  • 「感情がすぐに顔に出る」

などが考えられます。できる限り多くあげるようにしましょう。

④Plan=計画

①~③を踏まえて、具体的な行動計画を立てます。

先ほどの「営業成績を2倍にする」という目標であれば、

  • 「テレアポや飛び込み営業件数を2倍に増やす」
  • 「現在使用している営業資料を見直す」
  • 「営業成績がいい先輩や同期に話を聞く」

といったことが考えられます。数値や相手を設定してすぐに行動が起こせるように設定します。

『WOOP』を実践する場合は、余計な邪魔が入らない一人の空間でリラックスしながら行ってください。シンプルですが、研究結果もしっかりと出ている実践法です。

おわりに

ポジティブシンキングは、仕事のパフォーマンスを高めるために必要なビジネススキルのひとつ。しかし、使い方を間違えると、同じ失敗を繰り返すなどマイナスの状況を引き起こしてしまう原因になってしまいます。

正しいポジティブシンキングを身につけて、さらなる成長を目指してくださいね!

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