月収35万円の手取り額は?【所得税と住民税の計算方法も解説】

月収35万円の手取り額と生活レベル

月収35万円の手取りはどれくらいですか?

結論から言うと、月収35万円の手取りは26.5〜28万円くらいになります。ただし、手取り月収は人によって異なります。

この記事では、「月収35万円の手取り額」はもちろん、「月収35万円の生活レベル」や「月収35万円の割合」についても解説しているので、参考になる情報がきっと見つかるはずです。

※各種データは『国民生活基礎調査』『民間給与実態統計調査』『総務省統計局の家計調査』を参照しています

目次

月収35万円の手取り額

額面月収
35万円
※控除前
手取り月収
26.5〜28万円
※控除後

月収35万円の手取り額は26.5〜28万円です。(手取り月収は、額面月収の70〜80%程度と考えるとわかりやすいです)

下記条件で試算すると、月収35万円の手取り額は274,441円となりました。

・30歳男性 独身

・月収35万円

・東京都渋谷区在住

・扶養家族なし

・雇用保険は一般事業者

月収35万円の手取り内訳
総支給額 350,000
健康保険 17,820
介護保険 0
厚生年金 32,940
雇用保険 1,050
所得税 7,708
住民税 16,041
手取り額 274,441

月収35万円の所得税の計算方法

所得税は、下記公式に当てはめれば2ステップで計算することができます。

【所得税の公式】
課税所得×税率−税額控除額=所得税

ステップ①:課税所得を求める

年収420万円(※1)ー基礎控除38万円ー給与所得控除138万円ー社会保険料控除59万円(※2)=185万円

ステップ②:所得税を求める

課税所得185万円×税率5%ー控除額0万円(※3)=9.25万円(月額7,708円)

※1 月収35万円×12ヶ月=420万円
※2 所得控除額は人により異なります
※3 税率と控除額は下表を参照

課税所得 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円〜330万円以下 10% 97,500円
330万円〜695万円以下 20% 427,500円
695万円〜900万円以下 23% 636,000円
900万円〜1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円以上 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

※出典:国税庁

月収35万円の住民税の計算方法

住民税は、下記公式に当てはめれば3ステップで計算することができます。ここでは東京都渋谷区の住民税(均等割額:5,000円、所得割率:10%)で計算します。

【住民税の公式】
均等割額+所得割額ー調整控除額=住民税

ステップ①:均等割額を求める

東京都渋谷区は一律で5,000円

ステップ②:所得割額を求める

課税所得190万円(※1)×所得割率10%(※2)=190,000円

ステップ③:住民税を求める

均等割額5,000円+所得割額190,000円ー調整控除額2,500円=192,500円(月額16,041円)

※1 課税所得は「年収420万円ー基礎控除33万円ー給与所得控除138万円ー社会保険料控除59万円=190万円」で計算
※2 東京都渋谷区の所得割率は10%

月収35万円の生活レベル

月収35万円の生活レベル

月収35万円の一人暮らしの例をご紹介します。

額面月収は35万円で手取り月収は27万円です。一人暮らしであれば、余裕のある生活ができます。家族持ちの場合は、固定費を下げるなどの工夫次第で十分に生活できるレベルです。

① 家賃:8万1,000円

② 食費:4万円

③ 水道光熱費:1万3,000円

出費 金額
家賃 ¥81,000
水道光熱費 ¥13,000
食費 ¥40,000
通信費 ¥10,000
交通費 ¥7,500
医療費 ¥4,000
日用品 ¥7,500
交際費 ¥27,000
趣味・娯楽 ¥13,000
衣料品 ¥13,000
貯金 ¥54,000
合計 ¥270,000

月収35万円の適切な生活やりくり

生活費:手取り月収の6割

生活費は手取り月収の6割に収めると良いでしょう。月収35万円の場合、手取り月収は約27万円なので、生活費は16.2万円以内に収めましょう。

生活費の内訳
  • 家賃(手取り月収の30%)
  • 水道光熱費(手取り月収の5%)
  • 食費(手取り月収の15%)
  • 通信費(手取り月収の5%)

娯楽費:手取り月収の2割

娯楽費は手取り月収の2割に収めると良いでしょう。月収35万円の場合、手取り月収は約27万円なので、娯楽費は5.4万円以内に収めましょう。

娯楽費の内訳
  • 交際費(手取り月収の10%)
  • 娯楽・趣味(手取り月収の5%)
  • 衣料品(手取り月収の5%)

貯金:手取り月収の2割

貯金は手取り月収の2割が適切です。月収35万円の場合、手取り月収は約27万円なので、5.4万円を貯金できればバランスの良い家計と言えます。

月収35万円の家賃

額面月収
35万円
※控除前
家賃
7.9〜8.4万円
※手取り×30%

家賃は「手取りの30%」が良いと言われています。

先述したとおり、月収35万円の手取り額は「26.5〜28万円」なので、家賃は「7.9万円〜8.4万円」が最適と言えるでしょう。

月収別の家賃

額面月収 家賃
月収30万円 6.9〜7.3万円
月収31万円 7.2〜7.5万円
月収32万円 7.5〜7.8万円
月収33万円 7.6〜7.9万円
月収34万円 7.8〜8.1万円
月収35万円 7.9〜8.4万円
月収36万円 8.1〜8.7万円
月収37万円 8.2〜9万円
月収38万円 8.4〜9.3万円
月収39万円 8.7〜9.3万円
月収40万円 9〜9.6万円

※月収の手取り額を算出し「月収の手取り×30%」で計算

月収35万円の割合

月収35万円は、単純計算すると年収420万円。ここでは、年収400〜500万円の割合を「全体」「男性」「女性」に分けて解説します。

ここでは、国税庁が公表している『民間給与実態統計調査(令和2年度)』のデータを参照しています。

①月収35万円の全体の割合

年収の割合(全体)

年収400〜500万円の全体の割合は14.6%

②月収35万円の男性の割合

年収の割合(男性)

年収400〜500万円の男性の割合は17.3%

③月収35万円の女性の割合

年収の割合(女性)

年収400〜500万円の女性の割合は10.7%

月収35万円の仕事

転職の面接に行く前の男性

業界・職種によって月収は異なります。

そのため、月収35万円の仕事はどこの業界・職種にも無数にあります。ここでは、「職種別の平均年収ランキング」と「業界別の平均年収ランキング」を参照します。

年収が高い「IT業界」

業界的にも職種的にも年収が高いのが「IT業界」です。特に、エンジニア職の人材ニーズは高まっており、大企業から有名ベンチャー企業から引く手あまたです。

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職種別の平均年収ランキング

職種別の平均年収ランキングを見ると、

  1. 専門職
  2. 企画/管理系
  3. 技術系(電機/電子/機械)
  4. 技術系(IT/通信)
  5. 営業系

という順位になっています。

順位 職種分類 平均年収
全体 男性 女性
1 専門職
(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)
588 624 494
2 企画/管理系 510 559 433
3 技術系
(電気/電子/機械)
467 474 377
4 技術系
(IT/通信)
456 471 395
5 営業系 444 468 377
6 金融系専門職 416 566 351
7 技術系
(建築/土木)
415 426 352
8 技術系
(メディカル/化学/食品)
400 432 357
9 クリエイティブ系 379 412 346
10 事務/アシスタント系 330 384 314
11 販売/サービス系 327 352 296

出典:doda

業界別の平均年収ランキング

職種別の平均年収ランキングを見ると、

  1. IT/通信
  2. 総合商社
  3. メーカー
  4. メディカル
  5. 金融

という順位になっています。

順位 職種分類 平均年収
全体 男性 女性
1 IT/通信 461 488 391
2 総合商社 461 510 375
3 メーカー 456 489 366
4 メディカル 450 529 363
5 金融 446 535 365
6 建設/プラント/不動産 418 449 344
7 インターネット/広告/メディア 412 451 365
8 専門商社 406 438 341
9 サービス 376 411 332
10 小売/外食 355 388 308

出典:doda

業界別の40歳の平均モデル年収

業界別の40歳の平均モデル年収を見ると、

  1. コンサルティング
  2. 総合商社
  3. 放送
  4. 携帯電話事業者
  5. 投資事業・投資ファンド

という順位になっています。

順位 業界 40歳モデル平均年収(万円)
1 コンサルティング 1,316
2 総合商社 1,232
3 放送 879
4 携帯電話事業者 839
5 投資事業・投資ファンド 815
6 メガバンク 798
7 石油 784
8 海運 776
9 証券 755
10 総合重機 745

11 医薬品 731
12 自動車 723
13 電機・家電大手 706
14 複写機・プリンタ 702
15 映画・アニメ 695
16 トイレタリー(日用品) 690
17 飲料・酒類 689
18 損害保険 673
19 建設 671
20 パチンコ・パチスロ 648
21 不動産・住宅・マンション 647
22 倉庫 636
23 生命保険 633
化学 633
25 広告 632
26 ゲーム 629
27 ITサービス、ソフトウェア 627
28 工作機械 626
29 Webサービス 624
30 半導体製造装置 622
31 建設機械 612
32 ネット広告 609
33 電子部品 608
34 自動車部品 602
35 創薬ベンチャー 601
業界平均 600
36 ネット通販 600
37 医療機器 598
38 鉄道(JR・民鉄) 597
39 鉄道車両 594
鉄鋼・非鉄金属 594
41 化粧品 585
42 産業機械 583
43 食品 573
44 文房具・事務用品 556
45 通販 537
カー用品 537
47 スポーツ・フィットネス 536
48 ドラッグストア 527
コンビニエンスストア 527
教育・学習塾 527
51 人材サービス 522
52 旅行 519
53 レジャー・テーマパーク 518
54 陸運 500
繊維・アパレル 500
56 スーパー 493
57 外食 491
58 中古車 488
59 ホームセンター/ディスカウントストア 485
60 家電量販店 482
61 リサイクル・中古 466
62 ホテル 464
63 百貨店 452
64 介護 401

出典:東洋経済『40歳年収「64業界別」ランキング』

月収アップする3つの方法

現実的に考えると、月収アップする方法は3つだけです。

月収アップの方法
  1. 昇進する
  2. 副業する
  3. 転職する

①昇進する

年収アップするためには、「昇進」が一番着手しやすいです。

しかし、年功序列の会社に勤めている方にとっては、非常に長い道のりになります。すぐに年収アップをしたいなら「副業」または「転職」が断然おすすめです。

②副業する

「年収アップしたい」という方に一番おすすめなのが「副業」です。

私は元リクルートの転職エージェントですが、リクルート在職中に「株式投資」や「アフィリエイト」「不動産投資」など、数多くの副業をやりました。

1年ほどで副業年収が本業年収を上回り、独立しました。

最近では、副業をされている方が増えているので、年収アップしたい方は「副業」も検討してみてください。ちなみに、私がやっていた副業は以下のとおりです。

  • 株式投資・FX
  • 不動産投資
  • アフィリエイト
  • せどり
  • ブログ

③転職する

年収をアップさせるために一番おすすめなのが、「転職」です。

どこの企業も人手不足が続いているので、高年収求人が多い状況です。

実際に、売り手市場の現在、転職をして年収アップを実現させている方は多いです。

2人に1人が転職をしている時代なので、転職経験がない方も検討してみてはいかがでしょうか。

月収35万円で年収アップを目指している方におすすめの転職サービス

元リクルートの転職エージェントから言うと、知名度の低い転職サービスはおすすめできません。

「求人数」「サポートの質」「年収アップ率」を考えると、大手企業が運営している転職サービスの方が断然おすすめです。

おすすめの転職サービス

1位:リクルートダイレクトスカウト

リクルートダイレクトスカウト

【おすすめ度】★★★★★(5.0)
【公式HP】https://directscout.recruit.co.jp/

リクルートダイレクトスカウトは、業界最大手のリクルートが運営するハイクラス向けの転職サービスです。

リクルートダイレクトスカウトの特徴は、他の転職サービスでは扱っていない高年収求人が多く掲載されていることです。転職エージェントの経験から言えば、質の高い高年収求人をここまで集めているのはリクルートダイレクトスカウトだけじゃないでしょうか。

完全無料で利用でき、簡単な登録ですぐに求人を見ることができるので年収アップを目指している方はぜひ公式HPをチェックしみてください。

サービス名 リクルートダイレクトスカウト
対応地域 全国
探せる職種 経営ボード、経営企画・事業計画、管理、マーケティング、クリエイティブ、営業、コンサルタント、ITコンサルタント、専門職、IT・インターネット、ゲーム、電気・電子、半導体、機械、組み込み制御、化学、化粧品・食品、金融、メディカル、建設・不動産、知的財産、その他
求人数 多い
特徴 ・高年収の非公開求人が多数
・ヘッドハンターの質が高い
・レジュメがすべて匿名(採用担当者に個人情報を見られる心配はありません)

2位:JACリクルートメント

JACリクルートメント

【おすすめ度】★★★★☆(4.5)
【公式HP】http://www.jac-recruitment.jp/

JACリクルートメントは、ハイキャリア転職実績No.1の転職エージェントです。人材紹介事業において、リクルート、dodaに次いで国内第3位の売上高を誇っています。

高年収求人をメインに扱っており、年収アップを目指している方にとっては、必須の転職エージェントと言えます。ぜひ公式HPをチェックしてみてください。

サービス名 JACリクルートメント
対応地域 全国
探せる職種 サービス、商社/流通/外食、消費財、建設/不動産、金融、クリエイティブ/マーケティング、運輸/物流/倉庫、IT・通信、コンサルティング/シンクタンク/法律・会計、電気/電子/半導体、機械/自動車、化学、金属/素材/エネルギー、メディカル・バイオ、医療/介護/福祉、その他
求人数 1万5,000件以上
特徴 ・高年収求人が多い
・ハイキャリア転職実績No.1
・グローバル転職に強い(外資系企業との取引実績4,000件)
・一気通貫型のコンサルティング体制
・人材紹介において国内3位
・業界・職種に特化したコンサルタントが約650名在籍

3位:doda

【おすすめ度】★★★★★(5.0)
【公式HP】https://doda.jp/

dodaは、人材業界大手のパーソルキャリア(旧インテリジェンス)が運営している転職エージェントです。

転職者満足度は業界1位と言われるほど、転職者からの評価が高い転職エージェントです。

サービス名 doda
対応地域 全国
探せる職種 営業、企画・管理、事務/アシスタント、販売/サービス、コンサルタント/士業、金融専門職、公務員/教員、SE/インフラエンジニア/Webエンジニア、機械/電気、組み込みソフトウェア、建築/土木/不動産/プラント/設備、化学/素材/化粧品、食品/香料/飼料、医療系専門職、クリエイティブ
求人数 10万件以上
特徴 ・転職者満足No.1
・転職ワンストップサービス
・スカウトメールが多い

おわりに

月収35万円の手取り額は「26.5〜28万円」ということがわかりました。所得税と住民税の計算方法は、非常に簡単なので、ご自身の手取り額を計算してみてください。

月収別の手取り額
1 月収100万円 7 月収40万円
2 月収90万円 8 月収35万円
3 月収80万円 9 月収30万円
4 月収70万円 10 月収25万円
5 月収60万円 11 月収20万円
6 月収50万円 12 月収15万円
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