「沈黙は金、雄弁は銀」という言葉。「聞いたことはあるけど、意味は詳しく知らない」という方は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、「沈黙は金、雄弁は銀」の意味は、「雄弁は大事ではあるが、沈黙すべきときを心得ていることはもっと大事だということ」です。
日常シーンでもビジネスシーンでも心得ておいて方が良い言葉なので、大人の教養として、しっかり理解をして正しい意味で使えるようにしましょう。
「沈黙は金、雄弁は銀」の意味
沈黙は金、雄弁は銀
読み:ちんもくはきん、ゆうべんはぎん
意味:雄弁は大事ではあるが、沈黙すべきときを心得ていることはもっと大事だということ
「沈黙は金、雄弁は銀」の意味は、「雄弁は大事ではあるが、沈黙すべきときを心得ていることはもっと大事だということ」です。
雄弁とは簡単に言うと、うまく話すことです。
話し上手は悪いことではありませんが、人の言うことを聞かず、自分ばかり話しているとコミュニケーションは円滑に進みません。特に、営業マンは心得ておきたい言葉ですね。
話すべきところは自信を持って話し、じっと黙っておく瞬間も持つ。これがコミュニケーションにおいては大事です。それを言い当てたのが「沈黙は金、雄弁は銀」という言葉です。
話し上手は悪いことではありません。しかし、「自分ばかり話している」と思ったことはないでしょうか?
人の話しをひたすら聞くのは、想像以上に疲れることです。日常シーンやビジネスシーンを振り返り、「自分ばかり話している」と思った方は、「話す」と「聞く」のバランスを考えてみてはいかがでしょうか?
「聞く」の量を増やすことで、コミュニケーションが円滑に進み、良好な人間関係を築くことができるはずです。
この記事を書いている僕も、思い当たる節があります。日々反省ですね!
「沈黙は金、雄弁は銀」の語源
出典:Wikipedia
「沈黙は金、雄弁は銀」の語源は、イギリスの思想家である「トーマス・カーライル」の『衣装哲学』です。
『衣装哲学』の中で、「Speech is silver, silence is golden.」という言葉があり、そこから「沈黙は金、雄弁は銀」という言葉が生まれました。
「沈黙は金、雄弁は銀」は、日本で生まれた言葉だと思っている方もいるので、覚えておきましょう。
トーマス・カーライルの『衣装哲学』は、1836年に出版された自伝です。 『Fraser’s Magazine』という当時の雑誌で連載として初めて出版されました。(原題名は、「仕立て直された仕立て屋」の意味)
「沈黙は金、雄弁は銀」の例文と使い方
例文1.営業マンは「沈黙は金、雄弁は銀」を心得た方が良い
例文2.「沈黙は金、雄弁は銀」という言葉は自己啓発書によく書いてある
例文3.話したがりの友人に「沈黙は金、雄弁は銀」と助言をした
例文4.営業向けのセミナーでは、よく「沈黙は金、雄弁は銀」について話される
例文5.アポの前には「沈黙は金、雄弁は銀」を自分に対して言い聞かせている
「沈黙は金、雄弁は銀」は、
- 自分を顧みるとき
- 相手に助言をするとき
- 話したがりの第三者を表現するとき
などに使われます。
日常的によく使われる言葉ではありませんが、自分を顧みるときに思い出したい言葉ですね。
「沈黙は金、雄弁は銀」の使い方の注意点
「沈黙は金、雄弁は銀」の使い方の注意点は、一つだけです。
「沈黙は銀、雄弁は金」のように逆の意味として使わないことです。このように間違った言い方をしている人をたまに見かけますが、意味が変わってしまうので注意しましょう。
トーマス・カーライルの「Speech is silver, silence is golden.」という言葉が「沈黙は金、雄弁は銀」 の語源ですが、この言葉が言われていた時代は、金よりも銀の価値が高かったため、「雄弁は金、沈黙は銀」という解釈もされていたそうです。
つまり、「雄弁の方が良い!」と間違った解釈をされていたということです。
営業マンは「沈黙は金、雄弁は銀」を意識したほうが良い
営業マンは、話し上手であるべきです。
しかし、話し上手=話したがりとは違います。本当に話し上手な人は、相手の話をしっかりと聞き、話すべきタイミングで話し始めます。
営業先で「契約するかしないか」クライアントが悩んでいる最中に、「商品・サービスの良さをさらに話す」のか、それとも「自分は黙ってクライアントに考えさせる」のか、状況にもよりますが、好ましいのは後者の場合が多いです。
営業のテクニックとして有名な「イエス誘導法」も、相手に考えさせる時間を大切にしています。営業がうまくいかないという方は、「沈黙は金、雄弁は銀」を意識してみてください。
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「沈黙は金、雄弁は銀」の類義語
「沈黙は金、雄弁は銀」の類義語として覚えておきたいのが
- 言わぬが花
- 口は災いの元
です。
どちらも「余計なことは言わない方が良い」と覚えておきましょう。
言わぬが花
言わぬが花の意味は、大きく3つあります。
- 言わない方が得をすることもある
- 言い過ぎると、中身がわかり興ざめする
- 言わない方が趣があり、粋である
例文1.同僚の秘密を知っているが、言わぬが花だと思う
例文2.ドラマのラストを教えたいが、言わぬが花だよ
例文3.職場で○○さんと○○さんが付き合っていることを知ったけど、言わぬが花だろう
例文4.結末を予想するのは簡単なことだけど、言わぬが花です
例文5.飲み会の席で会社の愚痴が多かったけど、言わぬが花とはこのことだよ
口は災いの元
口は災いの元の意味は、「不用意な発言は自分自身に災いを招く結果になるから、言葉は十分に慎むべき」です。
例文1.そんなに言いふらしたらだめだよ。口は災いの元だよ。
例文2.口は災いの元と言うけど、ポッと出た言葉で彼女を傷つけてしまった
例文3.口は災いの元だから、人の悪口は言わないほうが良い
例文4.飲み会の席で言った悪口が本人に伝わってしまった。まさに口は災いの元だよ。
例文5.その場で思ったことを口にしたら先方を怒らせてしまった。口は災いの元とはこのことだ。
まとめ
「沈黙は金、雄弁は銀」の意味は、「雄弁は大事ではあるが、沈黙すべきときを心得ていることはもっと大事だということ」です。
意味を知らなかった人も知っていた人も、金言として覚えておきましょう。
①「沈黙は金、雄弁は銀」の意味
→雄弁は大事ではあるが、沈黙すべきときを心得ていることはもっと大事だということ
②「沈黙は金、雄弁は銀」の語源
→イギリスの思想家である「トーマス・カーライル」の『衣装哲学』
③「沈黙は金、雄弁は銀」の例文と使い方
・営業マンは「沈黙は金、雄弁は銀」を心得た方が良い
・「沈黙は金、雄弁は銀」という言葉は自己啓発書によく書いてある
・話したがりの友人に「沈黙は金、雄弁は銀」と助言をした など
④「沈黙は金、雄弁は銀」の使い方の注意点
「沈黙は銀、雄弁は金」のように逆の意味として使わない
⑤営業マンは「沈黙は金、雄弁は銀」を意識したほうが良い
話し上手=話したがりとは違います。本当に話し上手な人は、相手の話をしっかりと聞き、話すべきタイミングで話し始めます。
⑥「沈黙は金、雄弁は銀」の類義語
・言わぬが花
・口は災いの元