『存じております』の意味を理解しておこう!【例文で解説】

ビジネスシーンで目にしたり、使用する機会の多い敬語のひとつに、「存じております」があります。

この記事では、「存じております」という言葉の意味や使い方、注意すべき点などについて解説します。

「存じております」の意味

「存じております」は「知っている」の謙譲語です。

ビジネスシーンにおいては、主にクライアントとのメールや商談といった社外とのやり取りで出会う機会が多い言葉です。

「存じております」の例文と使い方

先述した通り、「存じております」は「知っている」の謙譲語です。

謙譲語とは、「自分の動作や状態を謙(へりくだ)り、その動作を受ける相手(目上の人やクライアントなど)を立てたい時に使う敬語」です。

謙譲語は、動作を受ける相手を敬う表現です。つまり話している本人が、自分の動作に対して使用します。

例文1.その件については、存じております。明日の11時に、クライアントと打ち合わせで報告予定です。

例文2.もちろん、存じております。貴社の新しいブランドですよね。

例文3.本日ご欠席とのこと、存じております。また担当より、ご案内させていただきます。

例文4.丁寧にご案内いただき、ありがとうございます。以前お伺いしたことがありますので、開催場所は存じております。

例文5.先日はお打ち合わせに出席できず、失礼しました。お打ち合わせ内容については、存じておりますので、前回の続きから始めさせていただければと思います。

「存じておりますでしょうか」は誤り!注意すべき謙譲語の使い方

相手を敬うために、「存じておりますでしょうか」と使ってしまったことはありませんか?

この使い方は、誤りです。

謙譲語は自分の動作を謙る、つまり相手を敬うために自らを控えめにするために使用する敬語です。必ず自分自身の動作に対して、使います。

「存じておりますでしょうか」の動作主は、自分ではなく、(敬うべき)相手です。

そのため謙譲語ではなく、尊敬語や丁寧語を使用するのが、正しい表現となります。

「存じておりますでしょうか」を正しく言い換えると、「ご存じでしょうか」「お聞き及びでしょうか」になります。

謙譲語を相手を使用するのは、大変失礼なので、十分注意してください。

「存じております」と「存じ上げております」の違い

「知っている」の謙譲語である、「存じております」と「存じ上げております」は、それぞれ使い方が異なります。

  • 「存じております」:知っている対象が「もの」や「こと」
  • 「存じ上げております」:知っている対象が「人」

「存じております」と「存じ上げております」の使い分けは、意外と知らない人も多いと思います。

上記を参考にそれぞれの違いをしっかりおさえて、さまざまなシーンにご活用ください。

「存じ上げております」の例文と使い方

先述した通り、「存じ上げております」は知っている対象が「人」である場合に使用します。

例文1.はい、部長の〇〇様のことは存じ上げております。

例文2.△△社の◆◆様のことは、よく存じ上げております。先日、弊社主催のオンラインイベントにもご参加いただきました。

例文3.貴社の◎◎様のことは、存じ上げております。前職のときに、大変お世話になっておりました。

「存じております」の尊敬語と丁寧語、その使い方

ここでは、「存じております」の尊敬語と丁寧語について解説していきます。

敬語には、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」という3種類の活用があります。先述した通り、「存じております」は「知っている」の謙譲語です。

「存じております」の尊敬語と丁寧語は、つまり「知っている」の尊敬語と丁寧語となります。

  • 「知っている」の尊敬語:「ご存知」「お聞き及び」
  • 「知っている」の丁寧語:「知っています」

それぞれの使い方と例文について解説していきます。

「ご存知」「お聞き及び」の例文と使い方

「知っている」の尊敬語「ご存知」と「お聞き及び」は、主に相手に何か聞きたいとき、説明の前置きに使用します。

「ご存知」の例文

例文1.弊社までお越しいただけるとのこと、ありがとうございます。弊社の場所は、ご存知でしょうか?

例文2.すでにご存知かと思いますが、弊社〇〇事業部と△△事業部は統合しました。

例文3.以前弊社とお取引されていたかと思いますが、弊社の提供するサービスはご存知でしょうか?

「お聞き及び」の例文

例文1.すでにお聞き及びのことと思いますが、弊社は社名変更いたしました。

例文2.弊社の新サービスについて、すでにお聞き及びでしょうか?

例文3.もしかしたらすでにお聞き及びかと存じますが、弊社はこの度◎◎社と業務提携いたしました。

「知っています」の例文と使い方

「知っている」の丁寧語「知っています」は、社内での会話など比較的カジュアルなビジネスシーンで使用されます。

例文1.はい、その件については知っています。

例文2.△△社の◆◆様のことは知っていますが、一緒にお仕事してから、だいぶ日が経ってしまいました。今度改めてご挨拶させていただこうと、思っています。

例文3.▼▼社が●●社に買収される件、知ってましたか?

「存じております」の類語

「存じております」の類語は、「承知しております」です。

「存じております」と同様に「知っている」の謙譲語で、「(私が)~を承知しております」と表現します。

例文1.その件については、すでに承知しております。現在手配を進めておりますので、もう少々お待ちください。

例文2.本日の打ち合わせについて、承知しております。

例文3.お休みされるとのこと、承知しております。厳しい暑さが続いておりますので、どうかご自愛くださいませ。

まとめ

「存じております」は、ビジネスシーンにおいて自分で使用するだけでなく、目にする機会も多い基本的な敬語です。

「存じております」のみならず、その尊敬語や丁寧語への言い換えまでおさえておけば、あらゆるシーンで役立つはずです。

特に「存じ上げております」との使い分けは、意外と知らないビジネスパーソンが多いポイントです。こちらもおさえて、さらにいろいろな場面で活用してみてください。

今回紹介した「存じております」の意味と例文と使い方、類語を、ぜひご自身のスキルアップに役立てください。

①「存じております」の意味と使い方

・「知っている」の謙譲語

②「存じております」の例文と使い方

・その件については、存じております。明日の11時に、クライアントと打ち合わせで報告予定です。

・もちろん、存じております。貴社の新しいブランドですよね。

・本日ご欠席とのこと、存じております。また担当より、ご案内させていただきます。など

③「存じております」と「存じ上げております」の違い

・「存じております」:知っている対象が「もの」や「こと」

・「存じ上げております」:知っている対象が「人」

④「存じております」の謙譲語と丁寧語

・尊敬語:「ご存知」「お聞き及び」

・丁寧語:「知っています」

⑤「存じております」の類語

・「承知しております」