不動産賃貸会社、日本商業開発の平均年収は1,501万円です。このページでは、そんな日本商業開発の年収を「年度別」「役員」「競合比較」で詳しく解説します。
日本商業開発の平均年収
日本商業開発の平均年収は1,501万円です。国税庁の民間給与実態調査によると平均年収は432万円なので、日本商業開発の平均年収は約4倍ということがわかります。圧倒的な高年収企業です。
- 日本商業開発:1,501万円
- 平均年収:432万円
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日本商業開発の平均年収の推移
日本商業開発の最新の有価証券報告書を見ると、年度によって平均年収が大きく変動していることがわかります。
特に、2016年に大きく平均年収が下がっています。この年、日本商業開発は初めて新卒採用を実施し、2名が入社することになりました。そのため、もともと従業員数が少ない中、年収の低い新卒入社の社員の影響が大きくなり、全体の平均年収も下がったと考えられます。
その後は、中途採用者も多く採用しているため、平均年収が上昇傾向にあります。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
2018年 | 1,501万円 | 41.7 | 4.2 | 42 |
2017年 | 1,368万円 | 42.1 | 4.3 | 37 |
2016年 | 980万円 | 41.5 | 5.0 | 27 |
2015年 | 1,741万円 | 44.7 | 5.3 | 25 |
2014年 | 1,000万円 | 47.1 | 5.6 | 20 |
2013年 | 1,017万円 | 46.5 | 5.2 | 19 |
出典:有価証券報告書
日本商業開発の社長・役員の年収
有価証券報告書によると、2018年度に日本商業開発が支払った役員報酬は下記の通りです。
- 社内取締役の役員報酬総額(5名):3億5,775万円(一人当たり約7,155万円)
- 社外役員の報酬総額(5名):3,507万円(一人当たり約701万円)
また、有価証券報告書では、報酬が1億円を超えている役員の氏名と報酬額を公表しています。日本商業開発の場合は下記の通りです。
- 松岡哲也氏(代表取締役社長):1億2,000万円
- 原田博至氏(専務取締役):1億1,170万円
日本商業開発の新卒の年収
日本商業開発の新卒の年収は最低600万円です。新卒の中ではトップクラスの年収になります。
募集要項を見てみると、日本商業開発では、新卒初年度から月給50万円(基本給398,000円+30時間分の固定残業代102,000円)が保証されています。
手当に関しては、住宅手当が月額10万円という破格金額がつくため、実質月給は60万円程度です。また、通勤手当は全額支給、30時間超過分の残業代も支給されます。3ヵ月に1回のインセンティブ賞与を含めると、新卒初年度から700万円以上の年収になる可能性も高いです。
日本商業開発に入社すると、5年目まで自動的に毎年100万円ずつ昇給していきます。
新卒の基本給が年収600万円なので、入社5年目には、自動的に年収1,100万円まで昇給していくことになります。こんな企業、他にありませんよね…。
日本商業開発の年収が高い理由
日本商業開発は、なぜこれだけ年収が高いのでしょうか。理由は、大きく下記2点あります。
- 「JINUSHIビジネス」という特殊なビジネスモデル
- 低リスク・少数精鋭のビジネスモデルを実現
「JINUSHIビジネス」という特殊なビジネスモデル
日本商業開発は、「JINUSHIビジネス」という非常に独特なビジネスモデルを作りあげています。
「JINUSHIビジネス」を簡単に説明すると、「土地を買い、その土地を貸し、貸しているその土地を売る」ということです。
まずは、テナントやスーパー、コンビニが出店しそうな土地を見つけます。そして、土地を購入する前に、テナント側にその土地へ出店する意思があるか確認をします。意思があることが分かった時点で、土地を購入する前に、テナント側に土地を貸す契約(予約契約)をします。
予約契約後に、実際に土地を購入し、予約契約先の企業に建物を建ててもらうことで、土地代収入を確保します。この時点で、日本商業開発が保有する土地は「定期的に賃料が入る土地」となり、不動産投資商品に変化します。そして、この土地を不動産投資商品としてファンドなどに売却することで、大きな収益を上げています。
低リスク・少数精鋭のビジネスモデルを実現
「JINUSHIビジネス」は、非常に低リスクなビジネスモデルです。土地を購入する前に事前に土地を貸す予約をするため、購入した土地が余るリスクがありません。また、土地を貸したあとはすぐに売却するため、土地の価値が下がるリスクもありません。
リスクがないことから、銀行から多額の融資を受けることができるため、レバレッジを効かせた取引を行うことが可能になります。そのため、従業員数が少なくても高額取引ができ、その分売上も大きくなります。
リスクがなく、少人数でも多額の売上を稼ぎだせるビジネスモデルを実現しているからこそ、従業員に売上の多くを還元できる仕組みができています。したがって、日本商業開発の平均年収は非常に高くなります。
競合他社との比較【日本商業開発の年収は高い?】
不動産業界の平均年収ランキングを有価証券報告書をもとに作成しました。不動産業界は比較的年収が高い業界ですが、その中でも上場企業主要8社をピックアップ。
結論から申し上げると、日本商業開発の平均年収は第2位でした。
企業名 | 平均年収 | 経常利益 | 一人あたりの役員報酬 | 転職人気ランキング |
ヒューリック | 1,636万円 | 約725億円 | 約1億2,000万円 | 100位圏外 |
日本商業開発 | 1,501万円 | 約43億円 | 約7,155万円 | 100位圏外 |
三井不動産 | 1,263万円 | 約2,541億円 | 約1億1,400万円 | 40位 |
三菱地所 | 1,247万円 | 約2,065億円 | 約7,200万円 | 42位 |
東急不動産(HD) | 1,113万円 | 約707億円 | 約1,800万円 | 100位圏外 |
野村不動産(HD) | 1,022万円 | 約693億円 | 約8,800万円 | 100位圏外 |
大東建託 | 870万円 | 約1,322億円 | 約1億5,600万円 | 100位圏外 |
住友不動産 | 661万円 | 約2,042億円 | 約1億6,200万円 | 100位圏外 |
出典:有価証券報告書
日本商業開発は、不動産業界の2巨頭である三井不動産と三菱地所よりも平均年収が高いことがわかります。従業員が少ないホールディングス企業(東急不動産、野村不動産)を除く事業会社として平均年収が1,000万円を超えているのは、不動産業界の中ではヒューリックと三井不動産、三菱地所、日本商業開発の4社みです。
経常利益で考えると、日本商業開発の企業規模は、他社と比べても非常に小さいです。しかし、同じ不動産業でも、日本商業開発は先述した「JINUSHIビジネス」という特殊なビジネスモデルで運営しており、ビジネス内容は大きく異なっています。
少人数で高い利益を上げることができるビジネスモデルのため、日本商業開発の平均年収は高くなっています。
日本商業開発に転職するためには
日本商業開発の転職難易度は高いです。「社会人が選ぶ転職人気企業ランキング」では圏外ですが、不動産業界の中ではトップの給与レベルなので、募集が集中します。日本商業開発に転職するためには対策が必要になります。
日本商業開発に転職するために知っておくべきこと
日本商業開発に転職するために知っておくべきことは、2つあります。
- 公開求人での採用は不定期
- 非公開求人を保有する転職エージェントを利用する
1.公開求人での採用は不定期
日本商業開発は、通年採用しておらず、不定期に採用を行います。日本商業開発への転職に興味のある方は、常に採用ページをチェックしておくことが必要です。
一方で、これはあくまで公開求人の話し。企業は、公開求人だけでなく非公開求人を転職エージェントに掲載している可能性があります。
2.非公開求人を保有する転職エージェントを利用する
転職エージェントとは、求人紹介や履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、面接の日程調整、面接後の条件交渉などを担当のキャリアアドバイザーがサポートしてくれる無料サービスです。
日本商業開発は、転職エージェントに「非公開求人」を掲載している可能性があります。日本商業開発のような人気企業が求人を出すと応募者が殺到しやすいため、一般には公開しない「非公開求人」を転職エージェントに発注することが多いです。
日本商業開発の場合、転職難易度が非常に高いので、万全な準備が求められます。転職エージェントでは、日本商業開発の求人紹介はもちろん、日本商業開発から内定を貰うための面接対策を行ってもらえるため、転職エージェントを利用した方が内定確度は高まるでしょう。
- リクルートエージェント:転職支援実績No.1
- JACリクルートメント:ハイクラス転職実績No.1
- パソナキャリア:転職サポートの質が高い
まとめ
日本商業開発の平均年収は1,501万円ということがわかりました。
日本商業開発は、上場企業の中で平均年収が1,000万円代後半である数少ない企業です。少数精鋭で成果主義の企業であるため、活躍すればその分給与が大きく上がります。
日本商業開発は選考基準が高いため、転職を目指す方は転職エージェントなどで入念な対策を行うことをおすすめします。
■まとめ
・日本商業開発の平均年収
1,501万円
・日本商業開発の役員の平均年収
社内取締役の役員報酬総額(5名):3億5,775万円(一人当たり約7,155万円)
社外役員の報酬総額(5名):3,507万円(一人当たり約701万円)
松岡哲也氏(代表取締役社長):1億2,000万円
原田博至氏(専務取締役):1億1,170万円
・日本商業開発に転職するために知っておくべきこと
①公開求人での採用は不定期
②非公開求人を保有する転職エージェントを利用する