『売り出し三年(うりだしさんねん)』の意味【使い方・類語も解説】

ビジネスパーソンが知っておきたいことわざのひとつに、「売り出し三年」があります。

「売り出し三年」の意味は、「商売は初めの三年間にしっかり取り組めば、その後長く続けていくことができること」です。

起業したり、社内で新規事業を任されたときに役立つ考えが詰まった表現です。この記事では「売り出し三年」の意味はもちろん、使い方や類語まで詳しく解説していきます。

目次

「売り出し三年」の意味

売り出し三年

読み:うりだしさんねん

意味:商売は初めの三年間にしっかり取り組めば、その後長く続けていくことができること

「売り出し三年」の意味は「商売は初めの三年間にしっかり取り組めば、その後長く続けていくことができること」です。

ちなみに、「売り出し三年」のように、「三年」を使ったことわざはいくつかあります。

  • 商い(あきない)三年
  • 顎振り三年
  • 首振り三年ころ八年
  • 石の上にも三年
  • 三年飛ばず鳴かず
  • 桃栗三年柿八年

「売り出し三年」の使い方と例文

「売り出し三年」は、商売において最初の三年が重要であることを伝えるときに使います。例えば、新規事業を任された同期や後輩にアドバイスしたいときにも使えますね。

例文1.「売り出し三年」というだろう。どんな商売でも、初めの三年間が勝負だ。

例文2.昇進おめでとう。新しい部署の立ち上げは大変だと思うけど、「売り出し三年」、まずは最初の三年でしっかり軌道に乗せろよ。

例文3.「売り出し三年」って言葉を知っているかい?商売は、最初の三年間に利益を出せるかで、続けていけるかが決まるんだ。

例文4.彼女は、若手起業家の一人だ。先日の雑誌のインタビューで、「起業した当時は「売り出し三年」の考えを参考に、とにかく死に物狂いで働いた」と語っていた。

例文5.明日、長年の夢だった自分の店のオープンだ。「売り出し三年」というし、しばらくはこの店を経営することにすべてを捧げよう。

「売り出し三年」の類語

「売り出し三年」の類語を3つ紹介します。

  1. 商い三年
  2. 顎振り三年
  3. 首振り三年ころ八年

①商い三年(あきないさんねん)

「商い三年」の意味は、「どんな商売でも始めてすぐに成功することはないから、利益が出なくても辛抱強く続けていくべきだということ」です。

「商い」は、「商売」を意味します。商売は利益が出るまでに三年はかかることから、先述の意味になっています。「商い三年」の他にも「商い」を使ったことわざは、たくさんあります。例文の後に解説していきます。

例文1.「商い三年」というだろう。利益が出なくて心配する気持ちもわかるが、落ち込まずに辛抱強く続けてみたらどうだい?

例文2.最近お店すごく忙しそうだね!オープンしてから頑張ってたもんね。「商い三年」というし、やっぱり商売は、始めの三年が大事なんだな。

例文3.「商い三年」って言葉を知ってるかい?商売を始めたなら、まずは最初の三年でしっかり踏ん張って利益を出すことが大切だ。

②顎振り三年(あごふりさんねん)

「顎振り三年」の意味は、「どんなことでも習得するには、長い年月をかかること」です。

尺八を吹くために必要である、顎を振る動作を習得するのに3年かかることから、先述の意味になっています。

例文1.「顎振り三年」というだろう。まだ始めたばかりなんだから、できないからってあきらめてはいけないよ。

例文2.3年前にピアノを始めた。はじめはまったくできなかったけど、最近は知らない曲でも楽譜を見ながら、弾けるようになった。まさに「顎振り三年」、何事も自分の身になるには時間がかかるんだな。

例文3.「顎振り三年」というように、何かを習得したいなら、辛くても辛抱強く続けることが重要だ。

③首振り三年ころ八年(くびふりさんねんころはちねん)

「首振り三年ころ八年」の意味は、「何かを成し遂げるためには、相応の修練が必要であること」です。

「顎振り三年」と同様に、尺八を吹くために必要である、首を振る動作を習得するのに3年、さらにころころと良い音を出すには8年かかることから、先述の意味になっています。

例文1.「首振り三年ころ八年」、そうやってすぐに飽きてやめていたら何も成し遂げられないよ。

例文2.ついに公認会計士に合格できた!「首振り三年ころ八年」というように、辛くても諦めずにやり抜いた甲斐(かい)があった。

例文3.「首振り三年ころ八年」というだろう。ひとつのことをしっかり身につけるためには、相応の努力と時間がかかるものだ。

目次
閉じる