リクルートに転職するために知っておきたい情報【評判、面接対策、年収、難易度を解説】

今回は元リクルートの筆者が「リクルートに転職するために必要な情報」を徹底的に解説致します。

「わかりづらいリクルートのグループ構成」や「リクルートの面接対策」「リクルートの評判」など、噂が絶えないリクルートの”リアル”をお届けします。

目次

リクルートとは

リクルートは、1963年に江副 浩正(えぞえ ひろまさ)によって設立され、求人広告、人材派遣、人材紹介、販売促進などどの幅広いサービスを展開している企業です。

リクルートは「株式会社リクルート」として事業部門ごとにサービスを展開していましたが、2012年10月に事業部門を独立させました。それに伴い株式会社リクルートホールディングスに商号を変更、持株会社体制に移行しました。

2014年には東京証券取引所市場第一部に上場。今後は2020年に「人材領域(人材メディア事業、人材派遣事業)グローバルNo.1」、2030年に「人材・販促領域グローバルNo.1」を目指しています。

最近では、グローバルでのプレゼンスを高めるために海外企業の買収に奔走しています。2012年9月には求人検索世界最大手のIndeed(インディード)を買収し、好業績を誇っています。

リクルートの最近の動向

  • 2012年 Indeed買収を発表
  • 2012年 会社を事業部門ごとに分割
  • 2014年 東証一部上場
  • 2020年 人材領域(人材メディア事業、人材派遣事業)グローバルNo.1
  • 2030年 人材・販促領域グローバルNo.1

リクルートって何をやっている会社なの?


出典:リクルートHP

リクルートは、日本で一番CMにお金を掛けている会社と言われますが、実際に何をやっている会社か知っている方は多くありません。

リクルートは一言で言うと、情報の総合商社としてマッチングサービスを提供している会社です。

「リクナビ」や「タウンワーク」「SUUMO」「ゼクシィ」など数多くのマッチングサービスを展開し、下図のように情報を求めている「ユーザー」と情報を発信したい「クライアント」をマッチングする場を提供しています。下図はリボン図と呼ばれ、リクルートの方々がよく使う言葉です。

グループ各社が展開しているサービス一覧

人材領域

  • 株式会社リクルートキャリア
  • 株式会社リクルートジョブズ
  • 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
  • 株式会社リクルートスタッフィング
  • 株式会社スタッフサービス・ホールディングス
会社名 サービス名
リクルートキャリア リクナビ、リクルートエージェント、就職SHOPなど
リクルートジョブズ タウンワーク、フロムエーナビ、とらばーゆ、はたらいくなど
リクルートマネジメント
ソリューションズ
リクルートマネジメントスクール、各種研修など
リクルートスタッフィング リクルートスタッフィングなど
スタッフサービス
ホールディングス
スタッフサービスグループ

販促領域

  • 株式会社リクルート住まいカンパニー
  • 株式会社リクルートマーケティングパートナーズ
  • 株式会社リクルートライフスタイル
会社名 サービス名
リクルート
住まいカンパニー
SUUMOなど
リクルート
マーケティングパートナーズ
ゼクシィ、カーセンサー、スタディサプリ、ケイコとマナブなど
リクルートライフスタイル HOT PEPPER、HOT PEPPER Beauty、HOT PEPPER グルメ
じゃらん、ポンパレモール、AirREGIなど

リクルートの評判は?

ネット上には良い評判、悪い評判が後を絶ちませんが、リクルートで働いたことがない方がイメージだけで情報発信しているケースもあるので、情報の精査には注意が必要です。リクルートグループへ転職を考えている方は、信頼性のある口コミサイトや実際に働いている・働いたことのある方からの情報を拾っていくことが大切です。

口コミサイトは多数ありますが、本ページではVokersのデータを参照します。就職・転職クチコミサイトVokersの「平成生まれ版:働きがい企業ランキング」では、TOP3をリクルートが独占しました。

  1. リクルートライフスタイル
  2. リクルートホールディングス
  3. リクルートキャリア

実際にリクルートで働いていた者からすると、納得の結果です。リクルートほど、「フェア・フラット・ダイバーシティが富んでいる会社はないと思います。また、20代、30代にとっては日本で一番働きやすい会社だと、私自身感じています。

リクルートの企業文化

リクルートは、

  • 「起業家精神」を持った個人に、若いうちから大きな仕事の機会が与えられる
  • 「圧倒的な当事者意識」を育むために、フラットなコミュニケーションとフィードバックが日々繰り返される
  • 「個の可能性に期待し合う場」から、より大きな成果が生まれる

という企業文化を持った会社です。

「お前はどうしたい?」という言葉が会話の中で当たり前のように使われ、自分がやりたいこと・考えていることを一番に考えてくれます。

リクルートは人材輩出企業!?

リクルート出身の方々は、お世辞抜きで優秀な方ばかりです。起業する方や政治家になる方など、どの業界にもリクルート出身の方がおり、私も独立してからリクルート出身の方に会うことが本当に多くなりました。

「リクルートが人材輩出企業」ということは、リクルートに転職するメリットの一つでもあります。これから独立を考えている方にとっては、リクルートネットワークは非常に有益です。

リクルート出身の経営者

  • 株式会社USEN 宇野 康秀さん
  • 株式会社マクロミル 杉本 哲哉さん
  • 株式会社リンクアンドモチベーション 小笹 芳央さん
  • トレンダーズ株式会社 経沢 香保子さん
  • 株式会社コロプラ 千葉 功太郎さん
  • KAIZEN platform Inc. 須藤 憲司さん
  • 株式会社じげん 平尾 丈さん
  • 株式会社nanapi 古川 健介さん
  • 株式会社ジーニー 工藤 智昭さん
  • アソビュー株式会社 山野 智久さん
  • 株式会社Loco Partners 篠塚 孝哉さん
  • 株式会社スクー 森 健志郎さん
  • ANRI 佐俣 アンリさん
  • 株式会社LiB 松本 洋介さん

リクルートのグループ会社


出典:BIZREACH CAMPUS

リクルートのグループ会社は、大きく機能会社と事業会社に分かれ、事業会社は人材領域と販促領域で構成されています。

  • 機能会社:広告宣伝やマーケティングなど、グループ内の事業会社をサポートする機能を持った会社
  • 事業会社:サービスを提供し、外部収益を獲得する会社

4つの機能会社

  • 株式会社リクルートホールディングス
  • 株式会社リクルートアドミニストレーション
  • 株式会社リクルートコミュニケーションズ
  • 株式会社リクルートテクノロジーズ

リクルートホールディングスとは

本社機能を持ち、リクルートグループの全社戦略策定を担っている機能会社。リクルートホールディングスに入社した場合、各事業会社に出向する場合が多く、人材領域や販促領域での経験を積み、全社を俯瞰し戦略を練ることを求められる。
2018年の新卒から、リクルートホールディングス→株式会社リクルートに社名が戻り、グループの採用を一括して行うことになりました。

会社名 株式会社リクルートホールディングス
設立 1963年8月26日
事業内容 グループの経営方針策定・経営管理
代表取締役 峰岸 真澄(みねぎし ますみ)
資本金 100億円
売上高 連結:1兆8,399億87百万円
単独:5,713億21百万円 (2017年3月期)
従業員数 連結:45,688名
(2017年3月31日現在)

リクルートアドミニストレーションとは

会社名 株式会社リクルートアドミニストレーション
設立 2012年10月1日
事業内容 リクルートグループの経理・人事・総務・法務・情報セキュリティ等の機能戦略立案、推進および専門サービスの提供
代表取締役 井上 智生
資本金 1億円
売上高 連結:1兆8,399億87百万円(2017年3月期)
従業員数 297名(2017年4月1日現在)

リクルートコミュニケーションズとは

会社名 株式会社リクルートコミュニケーションズ
設立 1971年5月
事業内容 リクルートグループにおいて、クライアントの集客ソリューションから、Webマーケティング、メディアの制作・流通・宣伝、カスタマーサポートまでを担当します。
代表取締役 清水 淳
資本金 1億円
売上高 連結:1兆8,399億87百万円(2017年3月期)
従業員数 1,018名(2017年4月現在)

リクルートテクノロジーズとは

会社名 株式会社リクルートテクノロジーズ
設立 2012年10月1日
事業内容 リクルートグループのビジネスにおける
IT・ネットマーケティングテクノロジーの 開発・提供
代表取締役 北村 吉弘
資本金 1億円
売上高 連結:1兆8,399億87百万円(2017年3月期)
従業員数 716名(2018年4月現在)

8つの事業会社

■事業会社(人材領域)

  • 株式会社リクルートキャリア
  • 株式会社リクルートジョブズ
  • 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
  • 株式会社リクルートスタッフィング
  • 株式会社スタッフサービス・ホールディングス

■事業会社(販促領域)

  • 株式会社リクルート住まいカンパニー
  • 株式会社リクルートマーケティングパートナーズ
  • 株式会社リクルートライフスタイル

リクルートキャリアとは

会社名 株式会社リクルートキャリア
設立 1977年11月28日
事業内容 社員募集領域における人材採用広告事業/斡旋事業
代表取締役 小林 大三
資本金 6億4335万円
売上高 1,196億円7,402万円(2017年3月期)
従業員数 3508名(2017年4月現在)

リクルートジョブズとは

会社名 株式会社リクルートジョブズ
設立 1983年9月14日
事業内容 アルバイト、パート、派遣から正社員まで、
多種多様な雇用領域における人材採用に関する総合サービス
代表取締役 葛原 孝司
資本金 1億5,000万円
売上高 1,275億1,760万円(2017年3月期)
従業員数 1,487名(2017年4月現在)

リクルートマネジメントソリューションズとは

会社名 株式会社リクルートテクノロジーズ
設立 1989年
事業内容 人材採用、人材開発、組織開発、制度構築など
代表取締役 藤島 敬太郎
資本金 1億円
売上高 122億円97百万円(2017年3月期)
従業員数 416名(2017年4月現在)

リクルートスタッフィングとは

会社名 株式会社リクルートテクノロジーズ
設立 2012年10月1日
事業内容 人材派遣事業、人材紹介(紹介予定派遣)事業、アウトソーシング事業など
代表取締役 柏村 美生
資本金 19億3,940万円
売上高 2,042億円(2017年3月期)
従業員数 2,168名(2018年4月現在)

スタッフサービス・ホールディングスとは

会社名 株式会社スタッフサービス・ホールディングス
設立 1990年2月28日(2002年4月 持株会社体制に移行)
事業内容 スタッフサービスグループの経営管理、およびそれに付帯する業務
代表取締役 阪本 耕治
資本金 5億円
売上高 2,472億(2017年3月期)
従業員数 3,485人(2017年4月現在)

リクルート住まいカンパニーとは

会社名 株式会社リクルート住まいカンパニー
設立 2012年10月1日
事業内容 住宅領域に関わる商品、サービスの提供
代表取締役 淺野 健
資本金 1億5,000万円
売上高
従業員数 1,681名(2017年4月1日現在)

リクルートマーケティングパートナーズとは

会社名 株式会社リクルートマーケティングパートナーズ
設立 2012年10月1日
事業内容 婚活・結婚・出産育児情報、自動車関連情報、まなびコンテンツ、高校生の進学情報サービスなどを展開
代表取締役 山口 文洋
資本金 1億5百万円
売上高
従業員数 1352万円(2017年4月現在)

リクルートライフスタイルとは

会社名 株式会社リクルートライフスタイル
設立 2012年10月1日
事業内容 旅行領域、飲食領域、美容領域、ヘルスケア領域、通販・割引チケット共同購入サービス、その他日常消費領域に関わるカスタマーの行動支援およびクライアントの業務支援・決済サービスの提供をしております。
代表取締役 淺野 健
資本金 1億50百万円
取扱高 1,660億円(2017年3月期)
従業員数 3,313名(2018年4月現在)

リクルートにはどんな人が働いているのか?

リクルートにはどんな方が働いているのでしょうか?ダイバーシティが取り柄の企業なので、本当に様々なバックボーンの方が在籍しています。リクルートは動物園のような会社とよく例えられますが、まさにその通り。お互いを尊重し合って働いているので、自分らしさを大事にされている方が多いイメージです。

年齢の観点で言うと、中途採用に年齢制限はありませんが、20代後半〜30代前半の方が中途採用には多いです。リクルートは、20代後半でGM(ゼネラルマネージャー)になる方もおり、30代で部長になる方もいます。そのため、中途採用で採用する方の年齢層が下がる傾向にあります。

[nlink url=”https://career-media.net/3007″]

リクルートの年収はどれくらい?

リクルートの年収は他社に比べると高い水準にあります。ネット上のリクルートの平均年収データは、正社員と契約社員合わせた平均年収データが出される場合がほとんどで、正社員の正確な平均年収データは少ないのが現状です。

実体験でお話しすると、私が新卒で入社した際の1年目の年収は約450万円でした。30代前半のマネージャー(マネージャーはだいたい30代前半です)は年収1000万円は超えていたので、給与水準は非常に高いことがわかると思います。

平均的には、2〜3年目で450万〜600万円、3年目以降は700万円以上というのが相場のようです。

リクルートの面接の特徴

リクルートの面接のハードルは他社に比べて高いと思いますが、面接官は非常に話を聞いてくれる方が多いので自己分析、他己分析を通して対策をすれば面接は通過できます。

特に、「幼少期、小学校、中学校、高校、大学、社会人のフェーズごとに、何をしたか、なぜそれをしたか」を徹底的に分析してください。要するに面接官が知りたいのは「あなたは何者ですか?」ということだけです。

面接フロー

  1. 書類選考
  2. SPI
  3. 1次面接
  4. 2次面接(最終面接になる場合もあり)
  5. 最終面接

リクルートのキャリアパス

リクルートに入社される方のほとんどが、リクルートで一生勤め上げることを考えていません。私が働いていた時は、リクルートを卒業後に起業や大企業への転職、ベンチャー企業の役員になる先輩方が多かったです。

リクルートグループ内で出向や転籍をされる方もおり、自身が手を上げればキャリアチェンジは比較的容易にできる環境です。人材の流動性が非常に高い会社なので、半期に1回は大きな異動が生じることが多く、日本全国に拠点があるので引っ越しが伴う異動も日常茶飯事です。(※希望は聞いて頂けます)

総じて、リクルート出身者の転職価値は高く、転職先としてリクルートはおすすめです。

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