転職と引っ越しに関する全知識|費用やスケジュールなどを解説

転職に伴い引っ越しをする場合、

  • 引っ越しのタイミング
  • 引っ越しの流れ
  • 引っ越し前にやるべきこと

など、わからないことが多いですよね。実際やるべきことは多いですが、一つひとつ理解していけばそんなに難しいものではありません。

この記事では、元リクルートの転職エージェントが「転職に伴う引っ越しの疑問」をすべて解決していきます。

転職と引っ越しはどちらが先?

引っ越し

転職が先?

引っ越しが先?

転職に伴う引っ越しが初めての方は、タイミングの見極めが難しいかもしれません。ここでは、転職と引っ越しのタイミングについて解説します。

引っ越しのタイミングは内定後

基本的には、転職先から内定をもらってから引っ越しをしましょう。転職に伴う引っ越しは、採用後に準備を進めれば間に合います。

内定前に引っ越しをしてしまうと、

  • 新居に近い企業で働けるとは限らない
  • 転職先での収入と家賃が釣り合わない可能性
  • 退職してから引っ越しすると無職が理由で入居審査が通らない可能性

などのデメリットがあるので注意しましょう。

県外の転職に伴い引っ越しする場合は内定前でもOK

県外での転職が決まっている場合は、内定前に引っ越しをした方が有利に進む場合があります。

内定前に引っ越しをすれば、

  • 面接のために遠方から出向く際の「交通費」や「宿泊費」を節約
  • 勤務地エリアを絞り、集中して転職活動に向き合うことができる

などのメリットがあります。

とはいえ、先に住居を決めてしまうと、転職先と住居が離れるリスクもあります。内定後に再度引っ越しが必要になる可能性もあるので、注意しましょう。

内定前の引っ越しでは、できれば背伸びせずに、現実的な家賃で住居を決めたほうが良いでしょう。

引っ越しの流れとスケジュール

カレンダー

転職先から内定が出たら、引っ越しの準備を始めます。ここでは、転職に伴う引っ越しの効率的な「流れ」と「進め方」を紹介します。

ステップ①:入社日を決める

転職先から内定が出たら入社予定日を決定します。転職に伴い引っ越しの必要がある場合、入社日は余裕を持って設定することをおすすめします。

また、現職の退職交渉に時間がかかる場合があるので、内定〜入社までの間隔は1ヶ月程度が目安になります。

注意したいのは、退職交渉がスムーズに進まないケース。例えば、退職を引き止められた場合、入社予定日を決めることができません。退職交渉で引き止められた場合の対処法については、下記を参考にしてください。

ステップ②:引っ越し日を決める

引っ越し日は、転職先の入社日に合わせて決めます。

荷物の運搬や荷物の整理には、意外と時間がかかるので、入社日の1週間前の引っ越しがおすすめです。1週間あれば、荷物の整理が終わり、身体の調整を整えて入社日を迎えることができます。

注意したいのが、引っ越しシーズンは引っ越し業者の予約が取れないことです。特に、3〜4月は繁忙期なので、早めに予約をしましょう。

  • 通常期:5月〜2月
  • 繁忙期:3月〜4月

ステップ③:引っ越し前の手続き

引っ越し日が決まったら、引っ越し前の各種手続きをします。特に、引っ越し後は何かと忙しいので、手続きの時間が取れない可能性もあります。

電気・ガス・水道、インターネット回線などは、引っ越し当日に使えないと困るので、早めの手続きをしましょう。

下記で、「引っ越し前にやるべき手続きチェックリスト」を紹介しているので、ぜひ活用してくださいね!

引っ越し前にやるべき手続きチェックリスト

チェックリスト

新しい会社に慣れるまでには時間がかかり、かなり疲れるものです。

転職に伴う引っ越しでは、引っ越し前にできることは済ませておき、引っ越し後の負担を軽減するために計画的に手続きを進めましょう。

ここでは、絶対にしておくべき手続き類を紹介しています。特に、転出届は期限内に提出しなければ、5万円以下の過料を科せられる罰則があるので注意しましょう。

No. 手続き タイミング
1 賃貸の退去・入居の手続き 1ヶ月前
2 引っ越し業者の手配 1ヶ月前
3 インターネットの移転 1ヶ月前
4 電気・ガス・水道の手続き 2週間前
5 転出届の提出 2週間前
6 印鑑登録の廃止 2週間前
7 郵便物の転送依頼 2週間前

チェック①:賃貸の退去・入居の手続き

賃貸の退去は、契約している物件によって解約のタイミングや条件が異なるので、引っ越しが決まったら早めに大家さんに連絡しましょう。

退去日には、部屋から物がない状態にする必要があるので、早めに退去日を決めて、引っ越し業者を手配すると良いです。

チェック②:引っ越し業者の手配

引っ越し業者は、通常期(5月〜2月)はそこまで混んでいませんが、繁忙期(3月〜4月)はすぐに予約でいっぱいになります。

そのため、引っ越し業者の手配は、退去日が決まったらすぐにやりましょう。繁忙期には、退去日が決まる前に、引っ越し業者の手配を済ませてしまうのも一つの手です。

チェック③:インターネットの移転

ポケットWiFiの場合は問題ありませんが、自宅にインターネット回線を入れている場合は、移転手続きが必要になります。

引っ越し先が集合住宅の場合は、大家さんに回線設備を導入済みか確認し、同じものが使えるのであれば、インターネット契約会社に電話し、移転手続きを行いましょう。

チェック④:電気・ガス・水道の手続き

電気・ガス・水道は、ライフラインなので忘れずに手続きしましょう。

電気

  • 現在住んでいる家の電気の利用停止
  • 新しく住む家の電気の利用開始

2つの手続きが必要になります。

電力会社によってて手続きの方法が異なりますが、多くの場合インターネットや電話で手続きできます。

ガス

  • 現在住んでいる家のガスの利用停止
  • 新しく住む家のガスの利用開始

2つの手続きが必要になります。

ガス会社によってて手続きの方法が異なりますが、多くの場合インターネットや電話で手続きできます。

利用停止は、基本的に立ち会いは不要ですが、ガスメーターが屋内にある場合は、立ち会いが必要になります。

利用開始は、立ち会いが必須です。係員が家に出向き、安全点検を行った後、ガス開栓となります。

水道

  • 現在住んでいる家の水道の利用停止
  • 新しく住む家の水道の利用開始

2つの手続きが必要になります。

現在住んでいる地域の水道局に、電話あるいはインターネットで手続きをします。同じ水道局が管轄している地域への引っ越しであれば、利用停止と利用開始は一緒に手続きできます。

管轄外への地域への引っ越しの場合は、引っ越し先の住所を管轄する水道局んい利用開始の連絡をする必要があります。

チェック⑤:転出届の提出

住民票を引っ越し先へ移すために、転出の14日以内に転出届の提出をしましょう。役所で転出届を提出すれば、「転出証明書」を受け取れます。

引っ越し先の役所で転入届を出す時に、「転出証明書」が必要になるので、大切に保管しておきましょう。

チェック⑥:印鑑登録の廃止

印鑑登録とは、自分が住んでいる役所で印鑑を登録しておくと、その印鑑が本人のものであることを証明してくれる制度です。(印鑑登録をしている印鑑のことを実印と呼びます)

市区町村が変わる場合には、印鑑登録の廃止する手続きが必要です。自治体によっては、転出届の提出と同時に印鑑登録が廃止されることがあります。

チェック⑦:郵便物の転送依頼

郵便局の窓口に転居届を提出すれば、旧居に届いた郵便物を1年間のみ新居に転送してくれます。

郵便局に出向いて、転居届を提出することもできますが、郵便局が運営する『e転居』というインターネット上で転居届を受け付けてくれる無料サービスもあります。郵便局に行く時間がないという方は、e転居を活用しましょう。

引っ越し後にやるべき手続きチェックリスト

仕事

引っ越し後にやるべきことはそこまで多くはありませんが、住所変更手続きなど、重要なものばかりです。

No. 手続き タイミング
1 転入届の提出 2週間以内
2 印鑑登録の手続き 2週間以内
3 運転免許証の住所変更 なるべく早く
4 銀行やクレジットカードの住所変更 なるべく早く

チェック①:転入届の提出

引っ越してから14日以内に、役所に転入届を提出します。転出届を提出した際に受け取った「転出証明書」を忘れずに持っていきましょう。

チェック②:印鑑登録の手続き

引っ越し前に印鑑登録の廃止をしているので、新住所で印鑑登録の手続きをします。転入届の提出と合わせて行っておきましょう。

チェック③:運転免許証の住所変更

運転免許証の住所変更は、警察署、免許試験場、運転免許更新センターで手続きできます。

チェック④:銀行やクレジットカードの住所変更

銀行やクレジットカードの住所変更も忘れずにしておきましょう。

住所変更をしないと、カードの期限が切れそうな時期に「更新後のカードが届かない」というトラブルにあうこともあります。

引っ越しの費用はいくらかかる?

引っ越しには、思ったよりも費用がかかるものです。「こんなに費用がかかるのか…」と後で後悔しないために、あらかじめ費用感を理解しておきましょう。

引っ越しにかかる初期費用は家賃の4〜5ヶ月分

引っ越しにかかる初期費用は、家賃の4〜5ヶ月分と言われています。

内訳としては、敷金・礼金・前家賃・仲介手数料で家賃の4ヶ月分。それに加えて、引っ越し代は家賃の約1ヶ月分を用意します。

金額
敷金 1ヶ月分
礼金 1ヶ月分
前家賃 1ヶ月分
仲介手数料 1ヶ月分
引っ越し代 シングル:3〜10万
カップル:8〜30万

敷金

敷金は、借り主が部屋を汚したり、損傷させた場合の修繕費用です。借り主には、原状回復義務があり、部屋を借りた状態に戻す必要があるので敷金が必要になります。

敷金は、契約時に1ヶ月分支払うことが一般的ですが、物件によっては2ヶ月のところもあります。

敷金がゼロの場合もありますが、この場合は退去する際に修繕費用やクリーニング代という名目で支払うケースが多いです。

礼金

礼金は、部屋を貸してくれた大家さんに対して、お礼の気持ちを込めてお渡しするお金です。もともとは、日本に住宅が不足していた時代に生まれた慣習のようです。

礼金はできれば支払いたくないですよね。最近では、礼金ゼロの物件も増えてきているので、礼金ゼロの物件に出会えれば、それだけで初期費用を大きく軽減できます。

前家賃

前家賃は、賃貸契約の際にあらかじめ翌月分の家賃を支払うことです。

例えば、4月初めに契約して月中の15日に入居する場合、「4月の残り15日分+5月分」の家賃を契約時に支払うことになります。

仲介手数料

仲介手数料は、物件を紹介してくれた不動産会社に支払う対価です。一般的には、家賃の0.5ヶ月分〜1ヶ月分が仲介手数料の相場と言われています。

最近では、仲介手数料が無料の不動産会社もあります。下記で解説していますが、会社指定の不動産業者を利用すれば、敷金・礼金・仲介手数料が無料になることもあるので、内定先に確認すると良いでしょう。

引っ越し代

引っ越し代は、その名の通り、引っ越し業者に対する依頼料です。

  • 引っ越し時期
  • 荷物の量(ダンボールの数)
  • 移動距離

この3つによって、引っ越し代は大きく変わります。特に、県外への引っ越しは料金が大きく変わってきます。

引っ越し業者を選び際には、相見積もりをして「なるべく安く」「信頼できる」業者を選びましょう。トラブルを避けるためにも、大手企業が運営している引っ越し業者がおすすめです。

転職に伴う引っ越しの「お金がない」場合の対処法

お金

引っ越しは、思ったよりもお金がかかります。「お金がない…」と悩んでいる方は、利用できる「補助制度」がないかを確認しましょう。

ここでは、3つの対処法を紹介します。

  1. 内定先の会社制度を利用する
  2. 就職手当を受給する
  3. 引っ越し代を抑える

対処法①:内定先の会社制度を利用する

引っ越し費用の補助があるか

会社によっては、福利厚生の一環で引っ越し費用を負担してくれます。転職先の企業に、補助制度があるかを確認することをおすすめします。

社宅や寮があるか

全国規模の企業や転勤が多い企業には、社宅や寮が完備されている場合があります。社宅や寮は、一般の賃貸物件よりもかなり安いので選択肢の一つです。

指定の不動産業者があるか

会社が指定している不動産業者がある場合、敷金や礼金を抑えられる可能性があります。敷金や礼金が節約できるだけでも、引っ越しの初期費用はだいぶ軽減されます。

対処法②:就職手当を受給する

再就職手当

再就職手当とは、失業保険の給付を受けている期間中に再就職が決まった場合に支給される手当です。

以下の条件を満たせば、再就職手当を受給できます。詳しくは、『ハローワーク』を確認ください。

  1. 失業保険受給の手続き後、7日間の待期期間(仕事をしていない期間)を満了後に、就職したこと
  2. 就職日の前日までの失業認定を受けた上で、基本手当の支給残日数が所定給付日数(受給資格決定時にもらえる日数)の3分の1以上であること。
  3. 退職した会社に再び就職していないこと。また、辞めた会社と資本金・人事・取引面で密接な関わりがない会社に就職したこと。(=以前の会社への出戻りや子会社に就職したときは対象外)
  4. 正当な理由のない自己都合退職や懲戒解雇によって給付制限(基本手当がもらえない)期間がある方は、受給資格決定日から待機期間満了後の1カ月間は、ハローワークや人材紹介会社の紹介によって就職していること。
  5. 1年を超えて勤務することが確実であること。なお、契約期間が1年以下の契約社員や派遣社員でも、更新する見込みがあれば支給対象となります。
  6. 自営業を開始した場合を除き、雇用保険の被保険者となっていること。
  7. 過去3年以内に再就職手当、または常用就職支度手当の支給を受けたことがないこと。
  8. 受給資格決定(求職の申込み)前から採用が内定していた会社ではないこと。

移転費

移転費とは、雇用保険の受給資格者が、職に就くため、または公共職業訓練などを受講するために住所地を変更する場合に支給される手当です。

対象は「鉄道賃」「船賃」「航空賃」「車賃」「移転料」「着後手当」の6種類あります。

  • 失業手当を受給している
  • ハローワーク経由での再就職
  • 再就職に伴い引っ越しが必要と判断される

主にこの3つの条件を満たしていれば受給可能です。詳しくは、『ハローワーク』を確認ください。

対処法③:引っ越し代を抑える

引っ越し代を抑えるためのコツは、

  • 敷金・礼金ゼロの物件を選ぶ
  • 初期費用を分割できる不動産会社を利用する
  • 複数の引っ越し業者を相見積もりして選ぶ

この3つを意識すると良いでしょう。

特に、引っ越し業者の相見積もりは大事です。引っ越し業者によって、数万円の価格差があるので、一番安く、信頼できる業者を選びましょう。そのためには、引っ越し業者の相見積もりは必須です。

【転職前の方向け】引っ越しを前提の転職は有利に働く

家

転職と引っ越しは、どちらも人生において大事な決断です。転職することに不安を抱えている方もいるはずです。

転職エージェントの経験から言うと、引っ越しを前提の転職は有利に働くことがあります。

例えば、東京から地方へ転職する場合、引っ越し前提にすることで、求人の選択肢が広がり、会社に対してやる気があることをアピールできる可能性もあります。

まずは「転職」を成功させることに集中する

転職に伴い引っ越しを考えている方は、通常の転職活動よりも考えることが多いですよね。ですが、まずは「転職」を成功させることに集中しましょう。

転職活動は、

  1. 転職の事前準備
  2. 履歴書・職務経歴書の作成
  3. 求人検索・応募
  4. 面接
  5. 内定・入社

5つの流れで進めていきます。平均3ヶ月〜6ヶ月かかるので、計画的に転職活動を進めていくことに集中しましょう。

転職エージェントは強い味方になる

転職活動を始めると「わからないこと」や「不安・疑問」が必ず生まれるはずです。特に、履歴書・職務経歴書の作成や面接対策は、どう対策すれば迷うところです。

転職エージェントを利用すれば、あなたに合った求人を紹介してくれるだけでなく、履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、面接の日程調整、内定後の条件交渉などを、担当のキャリアアドバイザーが完全無料でサポートしてくれます。

初めて転職活動をされる方や現職で忙しい方は、ぜひ一度相談してみてください。転職のプロに相談するだけで、不安が解消されると思いますよ。

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