年収には「額面年収」と「手取り年収」の2つの考え方があります。額面年収570万円でも、税金と社会保険料が控除されるので、そのまま570万円もらえる訳ではありません。
結論から言うと、年収570万円の手取り額は約440〜460万円です。ただし「配偶者の有無」や「扶養者の数」によって、手取り額は多少変わってきます。
この記事では、「年収570万円の手取り額」だけでなく「年収570万円の生活レベル」「年収570万円の割合」について徹底解説します。
年収570万円の手取り額
年収570万円の手取り額を3パターンに分けて計算しました。
※注意
手取り額は、税金と社会保険料を差し引いた額のため、人によって異なります。
1.独身の場合
独身の場合、年収570万円の手取り額は約441万円になります。下記条件で計算しています。
- 額面年収:570万円
- 年齢:20歳以上40歳未満
- 配偶者:なし
年収570万円の手取り内訳 | |
所得税 | 185,300円 |
住民税 | 292,800円 |
厚生年金 | 516,060円 |
健康保険 | 278,334円 |
雇用保険 | 17,100円 |
手取り額 | 4,410,406円 |
2.配偶者を扶養している場合
配偶者を扶養している場合、年収570万円の手取り額は約448万円になります。下記条件で計算しています。
- 額面年収:570万円
- 年齢:20歳以上40歳未満
- 配偶者:あり
- 配偶者を扶養している:はい
- 配偶者の収入:103万円以下
- 子ども:なし
年収570万円の手取り内訳 | |
所得税 | 147,300円 |
住民税 | 259,800円 |
厚生年金 | 516,060円 |
健康保険 | 278,334円 |
雇用保険 | 17,100円 |
手取り額 | 4,481,406円 |
3.配偶者と子ども1人を扶養している場合
配偶者と子ども一人を扶養している場合、年収570万円の手取り額は約455万円になります。下記条件で計算しています。
- 額面年収:570万円
- 年齢:20歳以上40歳未満
- 配偶者:あり
- 配偶者を扶養している:はい
- 配偶者の収入:103万円以下
- 子ども:あり
- 子どもの年齢:16歳
年収570万円の手取り内訳 | |
所得税 | 109,300円 |
住民税 | 226,800円 |
厚生年金 | 516,060円 |
健康保険 | 278,334円 |
雇用保険 | 17,100円 |
手取り額 | 4,552,406円 |
年収570万円の生活レベル
年収570万円あれば、どのような生活が送れるのでしょうか?
『国民生活基礎調査』と『賃金構造基本統計調査』を参考に生活レベルをシミュレーションしました。
1.一人暮らしの場合
一人暮らしであれば、年収570万円で余裕のある生活を送ることができます。
出費 | 金額 |
家賃 | 99,000円 |
食費 | 63,000円 |
水道光熱費 | 10,000円 |
通信費 | 10,000円 |
交際費 | 42,000円 |
その他 | 47,000円 |
貯金 | 44,000円 |
合計 | 315,000円 |
2.夫婦二人の場合
夫婦二人の場合、一人暮らしに比べると家賃が高くなる傾向があります。その分、自炊をして食費を下げるなどの工夫が必要になります。
出費 | 金額 |
家賃 | 103,000円 |
食費 | 57,000円 |
水道光熱費 | 15,000円 |
通信費 | 12,000円 |
交際費 | 34,000円 |
その他 | 52,000円 |
貯金 | 47,000円 |
合計 | 320,000円 |
3.夫婦二人と子ども一人の場合
夫婦二人と子ども一人の場合、家賃や食費が高くなる傾向があります。子どもの学費を考えると、余裕のある生活とは言えないかもしれません。
出費 | 金額 |
家賃 | 106,000円 |
食費 | 65,000円 |
水道光熱費 | 15,000円 |
通信費 | 13,000円 |
交際費 | 31,000円 |
その他 | 50,000円 |
貯金 | 45,000円 |
合計 | 325,000円 |
生活費を考えるポイント
年収570万円は、裕福な生活はできませんが、家計のバランスを考えれば十分暮らすことができます。散財せずに、収入と支出のバランスを考えるようにしましょう。
生活費を考えるポイントは、「支出を3つに分けて考える」です。
- 生活費
- 娯楽費
- 貯金
1.生活費:手取り月収の6割
生活費は手取り月収の6割に収めましょう。年収570万円の場合、手取り月収は約32万円なので、生活費は19.2万円以内に収めると良いでしょう。
<生活費>
・家賃(手取り×30%)
・水道光熱費(手取り×5%)
・食費(手取り×15%)
・通信費(手取り×5%)
2.娯楽費:手取り月収の2割
娯楽費は手取り月収の2割に収めましょう。年収570万円の場合、手取り月収は約32万円なので、娯楽費は6.4万円以内に収めると良いでしょう。
<娯楽費>
・交際費(手取り×10%)
・娯楽・趣味(手取り×5%)
・衣料品(手取り×5%)
3.貯金:手取り月収の2割
貯金は手取り月収の2割が適切です。年収570万円の場合、手取り月収は約32万円なので、6.4万円を貯金できるとバランスの良い家計と言えます。
年収570万円の家賃
家賃の目安としては、年収の25%です。年収570万円の場合は、「年収570万円×25%=142.5万円」なので、家賃は11.9万円が適正と言えます。
下表は、各年収の「適正家賃(年収の25%)」と「最大家賃(年収の30%)」をまとめまたものです。年収の30%を超えると、家計を圧迫する可能性もあるので適正家賃に抑えたほうが得策です。
年収 | 適正家賃 | 最大家賃 |
500万円 | 10.4万円 | 12.5万円 |
510万円 | 10.6万円 | 12.8万円 |
520万円 | 10.8万円 | 13万円 |
530万円 | 11万円 | 13.3万円 |
540万円 | 11.3万円 | 13.5万円 |
550万円 | 11.5万円 | 13.8万円 |
560万円 | 11.7万円 | 14万円 |
570万円 | 11.9万円 | 14.3万円 |
580万円 | 12.1万円 | 14.5万円 |
590万円 | 12.3万円 | 14.8万円 |
600万円 | 12.5万円 | 15万円 |
年収570万円の住宅ローン
住宅ローンの目安としては、年収の5倍です。年収570万円の場合は、2,850万円の住宅ローンが適正と言えます。
住宅ローンは、年収の約10倍まで借り入れ可能ですが、借入額が多くなれば返済負担が増えて住宅ローン貧乏になるので注意が必要です。
年収 | 適正借入額 | 借入可能額 |
300万円 | 1,500万円 | 2,571万円 |
400万円 | 2,000万円 | 3,999万円 |
500万円 | 2,500万円 | 4,999万円 |
600万円 | 3,000万円 | 5,999万円 |
700万円 | 3,500万円 | 6,999万円 |
800万円 | 4,000万円 | 7,999万円 |
900万円 | 4,500万円 | 8,000万円 |
1000万円 | 5,000万円 | 8,000万円 |
年収570万円の貯金額
ここでは2018年にリクナビNEXTが行った調査結果を参照し、年収別の平均貯金額を紹介します。
年収500万円の方の平均貯金額は566万円となっています。年代にもよるので、あくまで参考程度に考えましょう。
年収 | 平均貯金額 |
300万円 | 190万円 |
400万円 | 591万円 |
500万円 | 566万円 |
600万円 | 704万円 |
700万円 | 895万円 |
800万円 | 1,072万円 |
900万円 | 1,198万円 |
1000万円以上 | 1,853万円 |
出典:リクナビNEXT
年齢別の適正貯金額
多くのファイナンシャルプランナーは、20代からの貯金を推奨しています。ここでは、20代から40代の年齢別の適正貯金額をロードマップにまとめています。
- 22歳:生活費の1ヶ月分を貯める
- 30歳:年収と同額を貯める
- 35歳:年収の1.5倍を貯める
- 40歳:年収の2倍を貯める
出典:NIKKEI STYLE『年収と年齢別 あなたが貯めているべき金額 』
年収570万円の割合
次に、年収570万円の割合について解説します。
ここでは、国税庁が毎年公表している『民間給与実態統計調査(平成30年度)』のデータを紹介します。
1.年収570万円の全体の割合
「年収300〜400万円(17.2%)」「年収200〜300万円(15.2%)」「年収100〜200万円(13.7%)」「100万円以下(8.1%)」を合計すると54.2%になります。
つまり、2人に1人は年収400万円以下ということになります。
2.年収570万円の男性の割合
「年収300〜400万円(17.3%)」「年収200〜300万円(11%)」「年収100〜200万円(6.6%)」「100万円以下(3.3%)」を合計すると38.2%になります。
つまり、男性の3人に1人は年収400万円以下ということになります。
3.年収570万円の女性の割合
「年収300〜400万円(17.2%)」「年収200〜300万円(21%)」「年収100〜200万円(23.8%)」「100万円以下(15%)」を合計すると77%になります。
つまり、女性の5人に4人は年収400万円以下ということになります。
年収アップを目指している方におすすめの転職サービス
年収570万円の方におすすめの転職サービスを紹介します。
1位:リクルートダイレクトスカウト
2位:JACリクルートメント
3位:リクルートエージェント
必須:リクナビNEXT
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求人数 | 多い |
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求人数 | 1万5,000件以上 |
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求人数 | 約24万件(2018年11月現在) |
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まとめ
年収570万円の手取り額をイメージして頂けたと思います。手取り額は人によって異なるので、ぜひご自身でも計算してみてください。
①年収570万円の手取り
・独身の場合:約441万円
・配偶者を扶養している場合:約448万円
・配偶者と子ども1人を扶養している場合:約455万円
②年収570万円の生活レベル
※上記シミュレーションを参照ください
③年収570万円の家賃
・適正家賃:11.9万円
・最大家賃:14.3万円
④年収570万円の住宅ローン
・適正借入額:2,850万円
⑤年収570万円の貯金額
・平均貯金額:566万円
⑥年収570万円の割合
・全体の割合:10.2%
・男性の割合:13.5%
・女性の割合:5.6%
⑦年収アップを目指している方におすすめの転職サービス
年収別の手取り額をまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
年収別の手取り額 | |||
1 | 年収2000万円 | 6 | 年収700万円 |
2 | 年収1500万円 | 7 | 年収600万円 |
3 | 年収1000万円 | 8 | 年収500万円 |
4 | 年収900万円 | 9 | 年収400万円 |
5 | 年収800万円 | 10 | 年収300万円 |