新たな方向性にピボットしたことで成功を収めた、などと言う表現を耳にしたことはありませんか?頻繁には聞かないものの、ビジネスシーンではたまに聞く「ピボット」という言葉。良く分からないままにしている方も多いと思います。日常会話ではあまり使いませんし、無理もありませんよね。
しかし、このピボットという言葉はビジネスシーンにおいて重要な意味を持つ言葉なのです。これを知っていると、他の人より一歩差をつけることができますよ。そんなに難しい言葉でも無いので、これを機会に勉強しておきましょう。最後までお読み頂ければ、正しい使い方や意味をマスターできるはずです。この記事をお読み頂き、社会人としての知識を更に身につけていきましょう!
ピボットの意味
ピボット
意味:企業の方向性を大きく変える方向転換
ビジネスシーンにおけるピボットとは、「企業の方向性を大きく変える方向転換」を意味します。これまでやってきた従来の事業ではなく、全く別の事業に舵を切ることを「ピボットする」と言います。
イメージ的には、業務内容の改善をする等の小さい規模ではなく、会社全体としてのまとまった動きや方向転換という大きな規模で使うのが正しい表現です。
ピボットという言葉は、もともとはアメリカのベンチャー企業が使い始めた言葉です。創業間もないベンチャー企業は、事業をする上で壁にぶつかったり、自社のサービスが軌道に乗らなかったりすることがほとんどです。
事業を見直し、これまでの失敗から学びを得た上で、より成功可能性の高い事業に切り替えて運営していく手法を取っていきました。その結果、大きく成功した会社も多く存在するのです。このような背景があり、ピボットとは事業の方向転換を指す言葉として定着していったのです。
ピボットの語源・由来
ピボットという言葉を調べると、下記のような意味があることが分かります。
- 先が円錐状に細くなり、丸みをおびている軸
- 片足を軸にして体を回転させる動作
- ゴルフで、バックスイングの時の脊柱を軸とした腰から上のひねり
- ボートのオールのオール受けと接触する部分
出典:三省堂『大辞林』
さまざまな意味がありますね。しかし、これではビジネスシーンで使われるピボットがどういう意味なのか、いまいち見えてきません。
上記の③に、スポーツでも使われている言葉だというのが分かると思います。実は、ピボットという言葉はスポーツでも使われている言葉で、分かりやすいのがバスケットボールで使われるピボットです。
バスケットボールで使われるピボットは、片足を軸としてもう一方の足で方向を変える技術の事です。片足を軸に方向転換する様は、企業にも同じことが言えますよね。
ピボットと同じような意味を持つ言葉は?
ピボットという言葉の意味を説明してきましたが、日本語ではまだまだ浸透しているとは言えません。ピボットという言葉を表現する場合に適切な言い換えをご紹介します。
- 経営の方針転換
- 運営の路線変更
- 事業の軌道修正
以上のような言い換えが適切だと言えるでしょう。ピボットという言葉を知らない相手と会話する際は、ピボットでは伝わらない可能性があります。そのため、上記のような言い換えでコミュニケーションを取るとスムーズに進むと思いますよ。
ピボットの成功事例
ここでは、ビジネスにおけるピボットに成功した事例を紹介します。ピボットについての知識として知っておくと、よりレベルアップできますよ。
世界で最も使われているSNSであるFacebookはみなさんも良くご存じだと思います。しかし、最初から大きかったわけではなく、むしろ小規模でした。もともとは大学生を限定とした狭い範囲でのSNSだったのです。
その事業の方向性を大きくピボットし、学生だけでなく全世界の人々にまでサービスの対象としたのです。その結果、世界で最も巨大なSNSに進化しました。
Youtube
動画サイトとして最も大きいのが、このYoutubeでしょう。Youtubeの創始者が最初に作ったのは、動画を使った男女の出会い系サービスでした。
しかし、あまりヒットしなかったのです。
そこで、男女の出会いに限定せず、何にでも使える動画共有サイトを作った結果、大ヒットすることになりました。当初のコンセプトから大きくピボットした結果、大成功したのでした。
まとめ
この記事では、ビジネスシーンで使われるピボットという言葉について説明してきました。
- ピボットとは企業の方向転換を指す言葉である
- 片足を軸に方向転換するという意味が語源
- 同じような言葉には「方向転換」「路線変更」「軌道修正」などがある
- FacebookやYoutubeなどもピボットして成功してきた
以上のような事がお分かり頂けたと思います。最後までお読み頂き、ありがとうございました。