日本を代表するIT企業、ソフトバンクの平均年収は733万円です。この記事では、そんなソフトバンクの年収を「年齢別」「職種別」「役職別」「競合他社比較」で詳しく解説します。
ソフトバンクの平均年収
ソフトバンクの平均年収は733万円です。国税庁の民間給与実態統計調査によると日本国民の平均年収は432万円なので、ソフトバンクの平均年収は約1.6倍だということがわかります。
- ソフトバンクの平均年収:773万円
- 平均年収:432万円
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ソフトバンクの平均年収
ソフトバンクは去年上場したばかりなので、有価証券報告書は2018年度のデータしかありません。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
2018年 | 733万円 | 39.3 | 12.1 | 17,115 |
出典:有価証券報告書
ソフトバンク株式会社の沿革
現ソフトバンク株式会社は、もともとは「ソフトバンクモバイル」という社名でしたが、2015年にソフトバンクBB、ソフトバンクテレコム、ワイモバイルを吸収合併したのち、現社名に変わりました。
2015年以前までは、ソフトバンクモバイルの親会社(ホールディングス企業)が「ソフトバンク株式会社」という社名でした。しかし、2015年に「ソフトバンク株式会社」から「ソフトバンクグループ会社」に商号変更したことで、ソフトバンクモバイルが「ソフトバンク株式会社」を継承することになりました。
- 親会社(ホールディングス企業):ソフトバンク株式会社→ソフトバンクグループ株式会社
- 事業会社:ソフトバンクモバイル株式会社→ソフトバンク株式会社
ソフトバンクグループの平均年収
みなさんが知っている通信事業会社の「ソフトバンク株式会社」は、「ソフトバンクグループ株式会社」傘下の企業です。ここでは、ソフトバンクグループ株式会社の平均年収も解説いたします。
ソフトバンクグループ株式会社の平均年収の推移
ソフトバンクグループ株式会社の最新の有価証券報告書を見ると、2014年以降、右肩上がりで年収が増加していることがわかります。平均年収は1,000万円を優に超えており、非常に高年収です。
年度 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 従業員数 |
2018年 | 1,253万円 | 41.5 | 10.1 | 192 |
2017年 | 1,158万円 | 40.5 | 9.2 | 195 |
2016年 | 1,165万円 | 40.5 | 8.7 | 199 |
2015年 | 1,164万円 | 40.2 | 8.0 | 199 |
2014年 | 1,100万円 | 39.5 | 7.3 | 202 |
2013年 | 1,146万円 | 38.9 | 6.7 | 185 |
出典:有価証券報告書
ソフトバンクグループ株式会社は「純粋持株会社」
ソフトバンクグループ株式会社は純粋持株会社であり、ソフトバンクグループ全体の戦略を練る企業であり、事業運営をしているわけではありません。
そのため、従業員数が少なく、また職務上ほとんどが高給職であるため、平均年収が高くなっていると考えられます。
ソフトバンクの職種ごとの平均年収
ソフトバンクの職種別の平均年収は、indeedの情報を参照します。(過去3年間にindeedに掲載されていた求人広告および従業員やユーザーからの提供データをもとに推定)
職種 | 平均年収 |
マーケティング | 720万円(推定) |
営業エンジニア | 700万円(推定) |
営業 | 600万円(推定) |
バックオフィス | 600万円(推定) |
携帯販売スタッフ | 時給1,392円(推定) |
ソフトバンクの役職ごとの平均年収
ソフトバンクは成果主義に基づいたグレード制を導入しており、役職というよりは、グレードを上げていくことで年収が増加していきます。
一方、グレードが上がると必然的に役職も上がっていくことが多いため、(特に営業やバックオフィス)ここでは役職ごとの平均年収をまとめました。
役職 | 平均年収 |
部長クラス | 1,000万円〜(推定) |
課長クラス | 800万円〜(推定) |
一般 | 400万円〜700万円(推定) |
ソフトバンク株式会社の役員の年収
有価証券報告書によると、2018年度にソフトバンクが取締役に支払った報酬の総額は17億6,900万円。ソフトバンクは、下記の通り、役員ごとの報酬内訳も発表しています。
- 宮内謙氏(代表取締役 社長執行役員 兼 CEO):5億2,400万円
- 榛葉淳氏(代表取締役 副社長執行役員 兼 COO):3億800万円
- 今井康之氏(代表取締役 副社長執行役員 兼 COO):3億800万円
- 宮川潤一氏(代表取締役 副社長執行役員 兼 CTO):3億800万円
- 藤原 和彦氏(取締役 専務執行役員 兼 CFO):2億3,900万円
気になる孫正義氏の役員報酬については、下記のソフトバンクグループ株式会社内の情報で解説いたします。
ソフトバンクグループの役員の年収
有価証券報告書によると、2018年度にソフトバンクグループが取締役に支払った報酬の総額は14億7,000万円。ソフトバンクグループの場合、対象となる役員の人数が5人であるため、一人当たりで計算すると2億9,400万円程度が支給されています。
ソフトバンク会長・ソフトバンクグループ会長兼社長:孫正義氏の年収
2018年度にソフトバンクグループが代表取締役社長の孫正義氏に支給した報酬は、2億2,900万円です。
ちなみに、ソフトバンクグループでは孫社長だけでなく、主要グループ会社の社長や取締役の連結報酬総額を公表しています。ソフトバンクグループで一番高い報酬をもらっているのはロナルド・フィッシャー氏で、その総額は32億6,600万円です。(2019年の有価証券報告書調べ)
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ソフトバンクの年齢ごとの平均年収
先述の通り、ソフトバンクは年功序列ではなく、成果主義に基づいたグレード制を導入しているため、年齢が上がれば年収も上がる訳ではありません。
とはいえ、多くの社員は経験年数を重ねるとともにグレードも上がっていくため、年齢ごとの平均年収も紹介します。なお、数値については口コミなどのデータを総合的に勘案して推定いたしました。
年齢 | 平均年収 |
20代 | 400万円〜700万円(推定) |
30代 | 500万円〜800万円(推定) |
40代 | 750万円〜(推定) |
50代 | 1,000万円〜(推定) |
ソフトバンクの関連企業の平均年収
ソフトバンクグループ主要10社の平均年収を紹介します。日本を代表するグループなだけあり、平均年収は高いです。なお、下記の平均年収は、2019年の有価証券報告書、口コミなどを独自に集計・算出しました。
No. | 社名 | 平均年収 |
1 | ソフトバンクグループ | 1,253万円 |
2 | ヤフー | 735万円 |
3 | ソフトバンク | 733万円 |
4 | ソフトバンクロボティックス | 700万円 |
4 | SBペイメントサービス | 700万円 |
6 | アイティメディア | 681万円 |
7 | ソフトバンクテクノロジー | 659万円 |
8 | SB C&S | 500万円 |
9 | ベクター | 485万円 |
10 | 福岡ソフトバンクホークス | 480万円 |
①ソフトバンクグループ
ソフトバンクグループの平均年収は、1,253万円です。
ソフトバンクグループは、ソフトバンク系列の子会社 1,302社、関連会社数423社、共同支配企業26社(いずれも2019年3月末現在)を統括する純粋持株会社です。
ソフトバンクグループ全体の戦略を練り、舵取りを行う企業。創業40年弱で売上高は9兆円を超えており、今後ますますの発展が期待できます。
②ヤフー
ヤフーの平均年収は、735万円です。
ヤフーとは、アメリカのヤフー(現アルタバ)とソフトバンクにより1996年に設立された合弁企業です。2018年にアルタバ保有のヤフー株式をソフトバンクが全取得しました。現在はソフトバンクの子会社となっています。
「Yahoo! JAPAN」をはじめとしたネットサービスを手がける企業。最近ではZOZOを買収するなど、今後もネットサービスを牽引していくと期待される企業です。
③ソフトバンク
ソフトバンクの平均年収は、733万円です。
ソフトバンクは、携帯電話を初めとした通信事業を行う事業会社です。前身の企業名はソフトバンクモバイル。2015年に、ソフトバンクテレコム、ソフトバンクBB、ワイモバイルと合併したのち、現社名に変更しました。
NTTドコモとKDDIが独占していた携帯キャリアに参戦し、順調に業績を伸ばしています。
④ソフトバンクロボティクス
ソフトバンクロボティックスの平均年収は、約700万円です。
ソフトバンクロボティクスは、pepperやAIお掃除ロボなどを開発、製造している企業。先行投資が大きく、未だ黒字化はできていませんが、日本を代表するコンシューマー向けロボ製造企業です。
④SBペイメントサービス(旧ソフトバンク・ペイメント・サービス)
SBペイメントサービスの平均年収は、約700万円です。
SBペイメントサービスとは、オンライン決済代行サービス・カード事業を手がける企業です。オンライン、実店舗ともに提供し、取扱高は2兆9,453億円です。
⑥アイティメディア
アイティメディアの平均年収は、681万円です。
アイティメディアとは、ニュースメディア「ITmedia」や「ねとらぼ」など、20以上のメディアを運営している企業です。IT、デジタル・ガジェット、ビジネス、テクノロジー、エンジニアリング、ソーシャル・カルチャーなど、さまざまなジャンルを展開しています。東証一部上場も果たしています。
⑦ソフトバンクテクノロジー
ソフトバンクテクノロジーの平均年収は、659万円です。
ソフトバンクテクノロジーとは、ソフトバンクグループにおけるICT事業の技術的中核会社です。クラウド、セキュリティ、IoT、ビッグデータなどに強みを持ち、法人向けサービスを展開しています。一部上場もしています。
⑧SB C&S
SB C&Sの平均年収は、約500万円です。
SB C&Sは、IT関連製品の製造・流通・販売、IT関連サービスの提供を法人向け、コンシューマー向けの両面で行なっています。
⑨ベクター
ベクターの平均年収は、485万円です。
ベクターは、ソフトウェア販売事業、サイト広告販売などを手がける企業です。2018年まではオンラインゲーム事業を柱としていましたが、2019年に業績改善のために譲渡しました。
1987年に設立され、1997年よりソフトバンクと提携し、現在ではソフトバンクの子会社となっています。JASDAQにも上場しています。
⑩福岡ソフトバンクホークス
福岡ソフトバンクホークスの平均年収は、約480万円です。
福岡ソフトバンクホークスのチーム運営やスタジアム運営を手がける企業です。2005年、ダイエーが保有していた球団株式をソフトバンクが買収したことにより誕生しました。
ソフトバンクと主要ITメガベンチャーの比較
ソフトバンクの平均年収は、日本の主要ITメガベンチャーと比較すると高いのでしょうか。
平均年収や気になる数値を日本の主要ITメガベンチャーと比較してみました。
企業名 | 平均年収 | 売上高 | 一人あたりの役員報酬 | 転職人気ランキング |
ソフトバンクグループ | 1,253万円(HD) | 9兆6,022億円 | 2億9,483万円 | – |
リクルートホールディングス | 962万円(HD) | 2兆3,107億円 | 1億9,600万円 | 12位 |
ディー・エヌ・エー | 768万円 | 1,241億円 | 6,100万円 | 100位圏外 |
ソフトバンク | 733万円 | 3兆7,463億円 | 2億9,483万円 | 14位 |
楽天 | 720万円 | 1兆1,014円 | 1億3,833万円 | 3位 |
サイバーエージェント | 709万円 | 4,195億円 | 4,937万円 | 51位 |
出典:有価証券報告書
ソフトバンクグループとリクルートホールディングスは、両者ともホールディングス企業。この2社だけで比べてみても、ソフトバンクグループが群を抜いた平均年収、売上高を誇っています。
事業会社のみで比較してみると、ソフトバンクはディー・エヌ・エーに次いだ平均年収。しかし、売上高や役員報酬の高さはソフトバンクが飛び抜けています。
売上高9兆円のソフトバンクグループ。しかし、法人税が「ゼロ」だった?
2018年3月決算の売上高が過去最高の9兆1,587億円を記録し、純利益も1兆390億円を計上したソフトバンクグループ。しかし、そんなソフトバンクグループの2018年度にかかる法人税が「ゼロ」であったと、2019年に話題になりました。
その仕組みは、ソフトバンクグループが以前買収した企業の株式を、ソフトバンクグループ内の子会社に一部移管したことで、税務上の処理において1兆円以上の欠損金を生じさせたということ。
そのため、実質的な純利益が1兆円を超えているのにも関わらず、税務上では「赤字企業」となり、ソフトバンクは法人税を免除されました。
賛否両論ありますが、ソフトバンクはうまく節税を行いながら、着実に利益を重ねている企業だといえます。
ソフトバンクと主要通信会社との比較
日本の主要通信会社であるソフトバンク、NTTドコモ、KDDIを比較していきます。
ソフトバンクの平均年収は、主要通信会社と比較すると一番低いことがわかります。売上高や純利益とも、ソフトバンクはKDDIとNTTドコモを追いかける形となっています。
年度 | 平均年収 | 売上高 | 純利益 | 従業員数 |
KDDI | 953万円 | 5兆806億円 | 1兆137億円 | 10,968 |
NTTドコモ | 872万円 | 4兆8,408億円 | 1兆136億円 | 7,884 |
ソフトバンク | 733万円 | 3兆7,463億円 | 7,194億円 | 17,115 |
出典:有価証券報告書
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ソフトバンクに転職するためには
ソフトバンクの転職難易度は高いです。「社会人が選ぶ転職人気企業ランキング」でも常に上位にランクインしており、ソフトバンクを志望している方は、事前準備が重要になります。
ソフトバンクに転職するために知っておくべきこと
ソフトバンクに転職するために知っておくべきことは、4つあります。
- キャリア登録システム
- 専門性が求められる
- 出向求人が多い
- 転職エージェントを利用する
1.キャリア登録システム
ソフトバンクには、「キャリア登録システム」が存在します。ソフトバンクの採用ページで自身のキャリアを登録しておくと、ソフトバンクの採用担当者があなたのキャリアを閲覧します。そして、「この人と会いたい」と採用担当者が思えば、面接へのオファーメッセージが届きます。
一般公開されている求人の中に興味のあるものや、自身の経験とマッチするものがなかった場合でも、キャリアを登録しておけば、非公開求人の打診を行ってくれる可能性があります。したがって、ソフトバンクに興味を持っている方は、必ずソフトバンクのキャリア登録システムを活用しましょう。
2.高い専門性が求められる
ソフトバンクでは、事務系、技術系ともに高い専門性が求められています。一方、実務経験年数が不問の求人も多く、実務経験が少なくても自身の高い専門性を証明することができれば、採用に繋がる可能性が高いです。
特に、現在ソフトバンクが求めている専門性は、AI、データアナリスト、グローバル人材の3つ。当てはまる方は、一度ソフトバンクの採用ページをご確認ください。
3.出向求人が多い
ソフトバンクの求人は、子会社への出向求人が多いです。特に、営業系の職種の大半は子会社への出向求人です。その他、エンジニアやバックオフィス職でも出向が前提となっている場合があります。
そのため、求人に応募する前に、出向求人か否かの確認は必須となります。
4.転職エージェントを利用する
転職エージェントとは、求人紹介や履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、面接の日程調整、面接後の条件交渉などを担当のキャリアアドバイザーがサポートしてくれる無料サービスです。
ソフトバンクの場合、転職難易度が非常に高いので、万全な準備が求められます。転職エージェントでは、ソフトバンクの求人紹介はもちろん、ソフトバンクから内定を貰うための面接対策を行ってもらえるため、転職エージェントを利用した方が内定確度は高まるでしょう。
また、ソフトバンクは転職エージェントに「非公開求人」を掲載している可能性が高いです。ソフトバンクのような人気企業が求人を出すと応募者が殺到しやすいため、一般には公開しない「非公開求人」を転職エージェントに掲載しています。
- リクルートエージェント:転職支援実績No.1
- JACリクルートメント:ハイクラス転職実績No.1
- パソナキャリア:転職サポートの質が高い
まとめ
ソフトバンクの平均年収は、733万円ということがわかりました。親会社のソフトバンクグループの平均年収は1,253万円。グループ全体では9兆円以上の売上高を誇っており、日本を代表する一大グループ企業です。
・ソフトバンクの平均年収
733万円
・ソフトバンクグループの平均年収
1,253万円
・ソフトバンクの職種別平均年収
マーケティング:720万円(推定)
営業エンジニア:700万円(推定)
営業:600万円(推定)
バックオフィス:600万円(推定)
携帯販売スタッフ:時給1,392円(推定)
・ソフトバンクの役職別平均年収
部長クラス:1,000万円〜(推定)
課長クラス:800万円〜(推定)
一般:400万円〜700万円(推定)
・ソフトバンクの年代別平均年収
20代:400万円〜700万円(推定)
30代:500万円〜800万円(推定)
40代:750万円〜(推定)
50代:1000万円〜(推定)
ソフトバンクグループ:1,253万円
ヤフー:735万円
ソフトバンク:733万円
ソフトバンクロボティックス:700万円
SBペイメントサービス:700万円
アイティメディア:681万円
ソフトバンクテクノロジー:659万円
SB C&S:500万円
ベクター:485万円
福岡ソフトバンクホークス:480万円
・ソフトバンクに転職するために知っておくべきこと
①キャリア登録システム
②専門性が求められる
③出向求人が多い
④転職エージェントを利用する