リクルートの平均年収はいくら？【役職やグレードごとの年収も合わせて解説】

日本を代表する人材系企業、リクルートホールディングスの平均年収は715万円です。この記事では、そんなリクルートホールディングスの年収を「グレード」、「役職別」、「年齢別」、「関連会社」などで詳しく解説します。

リクルートホールディングスの平均年収

リクルートホールディングスの平均年収は962万円です。国税庁の民間給与実態統計調査によると日本国民の平均年収は432万円なので、リクルートホールディングスの平均年収は約2.2倍だということがわかります。

• リクルートホールディングスの平均年収：962万円
• 平均年収：432万円

[nlink url=”https://career-media.net/10202″]

リクルートホールディングスの平均年収の推移

リクルートホールディングスの有価証券報告書を見ると、年度ごとに平均年収にバラツキがあることがわかります。しかし、ここ1、2年は人材業界が好調なため、平均年収も右肩上がりです。

年度	平均年収	平均年齢	平均勤続年数	従業員数
2018年	962万円	37.7	6.0	181
2017年	958万円	35.1	5.8	609
2016年	873万円	34.8	6.2	512
2015年	904万円	35.1	6.8	456
2014年	966万円	35.5	6.6	444

出典：有価証券報告書

[nlink url=”https://career-media.net/3007″]

リクルートグループのグレードごとの平均年収

リクルートは、グループ全体で成果主義（ミッショングレード制）を導入しています。そのため、リクルートグループに属する企業では、年次を重ねていくのではなく、グレードを上げていくことで年収が上がっていきます。

査定時の成果によって、賞与が大きく変動します。結果を出している人と出していない人では、100万円単位で賞与に差が出ることもあるため、同グレードでも年収に差が生まれています。

ミッショングレード	平均年収
M8以降（マネージャー〜エグゼクティブ）	1,000万円〜
M7（マネージャークラス）	750万円〜850万円
M6（リーダークラス）	700万円〜800万円
M5（リーダークラス）	650万円〜750万円
M4（中途入社）	600万円〜700万円
M3（中途入社）	500万円〜600万円
M2（新卒）	450〜500万円

リクルートグループの役職ごとの平均年収

リクルートはあくまでもミッショングレード制であるため、役職につかなくてもグレードが上がれば年収も上がります。とはいえ、基本的にはグレードが上がると同時に役職も付くため、参考値として役職ごとの平均年収をまとめました。

役職	平均年収
部長	1,200万円〜（推定）
グループマネージャー	900万円〜1,000万円（推定）
リーダー	700〜900万円（推定）
メンバー	500万円〜800万円（推定）

リクルートグループの年齢ごとの平均年収

先述したとおり、リクルートは年功序列ではなく成果主義（ミッショングレード制）を導入しています。

そのため、年齢を重ねてもグレードが上がらなければ年収は上がりません。逆に、20代でも高い成果を出せばグレードが上がり、マネージャーになることも可能です。

年齢ごとの平均年収はあくまで参考程度に考えましょう。

年齢	平均年収
50代	1,000万円〜
40代	800万円〜1,200万円
30代	800万円〜1,000万円
20代	500万円〜800万円

そもそもリクルートホールディングスとは【組織図】

リクルートホールディングスとは、リクルートグループを統括している持株会社です。リクルートグループ全体の戦略立案をしており、事業をしている訳ではありません。

リクルートホールディングスには、下記3社の子会社があります。

• RGF OHR USA, Inc.
• 株式会社リクルート
• Recruit Global Staffing B.V.

さらに、この子会社の下に、さまざまなカンパニーや孫会社があります。

子会社①：RGF OHR USA, Inc.関連会社の平均年収

RGF OHR USA, Inc.とは、求人検索サイト「Indeed」を主軸に、人材採用関領域においてHRテクノロジー事業を展開している企業です。グローバル市場を中心に事業展開しています。

RGF OHR USA, Inc.の子会社は下記2社です。このうち、日本国内でも事業活動を行なっているのはIndeedのみとなるため、Indeedの平均年収を紹介します。

• Indeed
• Glassdoor

Indeedの平均年収

Indeedの平均年収は約800万円です。

Indeedはアメリカで設立された求人検索サイトを手がける企業。2012年にリクルートホールディングスに買収されたことで、完全子会社になりました。日本でも事業を行っていますが、本社はアメリカにあります。

そのため、給与体系などはリクルートグループとは別で、むしろ外資系企業と考えた方が良いでしょう。成果に応じたボーナスが非常に大きいため、成果次第では1年目から1,000万円以上を稼ぐことも可能です。

子会社②：株式会社リクルートの平均年収

株式会社リクルートは、主に国内市場向けに、人材領域事業・販促領域事業の2つを展開している企業です。その他、リクルートグループ向け事業を運営している企業もあります。

株式会社リクルートの平均年収は公表されていませんが、元リクの経験上、約700〜800万円程度と推測できます。ちなみに、子会社の給与体系はすべて同じであり、下記子会社ごとに平均年収の違いはありません。（ヨーロッパ向け事業を除く）

リクルートの平均年収

リクルートの平均年収は約700〜800万円です。

リクルートとは、リクナビ・リクナビネクストなどのWEB広告媒体や、リクルートエージェントなどの人材紹介サービスを行なっている企業です。正社員の新卒採用と中途採用に特化した事業を展開しています。

リクルートジョブズの平均年収

リクルートジョブズの平均年収は約700〜800万円です。

リクルートジョブズとは、アルバイト、パート、派遣、正社員の広告媒体を扱う企業です。タウンワーク、とらばーゆ、はたらいく、フロムエーなどのサービスを展開しています。

リクルートマネジメントソリューションズの平均年収

リクルートマネジメントソリューションズの平均年収は約700〜800万円です。

リクルートマネジメントソリューションズとは、人材開発、研修、組織開発、組織設計などを手がける企業です。企業内研修や人事コンサル領域では売上1位を記録しています。

RGF International Recruitmentの平均年収

RGF International Recruitmentの平均年収は約700〜800万円です。

RGF International Recruitmentとは、アジアを中心とした人材斡旋事業を展開する企業です。エグゼクティブ向けやマネージャー向け、メンバー向け採用まで手がけています。

日系企業に対する海外人材の獲得サポートだけでなく、日本人のアジア企業への転職にも対応しています。

リクルートライフスタイルの平均年収

リクルートライフスタイルの平均年収は約700〜800万円です。

リクルートライフスタイルとは、旅行領域、飲食領域、美容領域、ヘルスケア領域などで事業を展開している企業です。ホットペッパー、じゃらん、ここカラダなどのサービスを手がけています。

その他、決済サービスのAirREGIシリーズも手がけており、日本の小売・飲食店・小規模店舗になくてはならない企業として発展しています。

リクルートマーケティングパートナーズの平均年収

リクルートマーケティングパートナーズの平均年収は約700〜800万円です。

リクルートマーケティングパートナーズは、結婚領域、自動車領域、進学領域、学び領域で事業を展開しています。ゼクシィやカーセンサー、リクナビ進学、スタディサプリなどのサービスを手がけています。

リクルート住まいカンパニーの平均年収

リクルート住まいカンパニーの平均年収は約700〜800万円です。

リクルート住まいカンパニーは、不動産情報サイト「SUUMO」を手掛ける企業です。オリコンによる「賃貸情報サイト」の顧客満足度ランキングでは、4年連続【SUUMO（スーモ）】が1位に輝いています。日本を代表する不動産情報サイトです。

リクルートコミュニケーションズの平均年収

リクルートコミュニケーションズの平均年収は約700〜800万円です。

リクルートコミュニケーションズは、主にリクルートグループ企業の集客、Webマーケティング、メディアの制作・流通・宣伝、カスタマーサポートまでを担当している企業です。

リクルートテクノロジーズの平均年収

リクルートテクノロジーズの平均年収は約700〜800万円です。

リクルートテクノロジーズは、リクルートグループ企業のIT・ネットマーケティングテクノロジーの開発・提供を行なっている企業です。

子会社③：Recruit Global Staffing B.V.関連会社の平均年収

Recruit Global Staffing B.V.とは、日本国内向けの人材派遣事業や、アジア地域・北米・オセアニアでの人材紹介サービス事業、アジア地域でのエグゼクティブ人材紹介サービス事業を行なっている企業です。

国内向けサービスを展開する企業は、下記2社になります。

• リクルートスタッフィング
• スタッフサービス・ホールディングス

リクルートスタッフィングの平均年収

リクルートスタッフィングの平均年収は約700〜800万円です。

リクルートスタッフィングとは、日本国内向けに人材派遣事業を展開している企業です。リクルートグループの国内売上の大半をリクルートスタッフィングが支えています。

もともとは株式会社リクルート傘下企業と同一グループの会社でしたが、2018年の組織再編によりRecruit Global Staffing B.V.傘下になりました。そのため、企業文化や給与体系は株式会社リクルートと同等と考えていいでしょう。

スタッフサービス・ホールディングスの平均年収

スタッフサービス・ホールディングスの平均年収は約500〜600万円です。

スタッフサービス・ホールディングスとは、日本国内向けに人材派遣事業を展開している企業。2007年にリクルートが全株式を取得したことにより、リクルートの完全子会社になりました。

2007年にリクルートにより買収された企業のため、企業文化などはリクルートとは異なります。もともと年功序列でしたが、近年ではミッショングレード制に移行しました。

リクルートホールディングスと主要ITメガベンチャーの比較

リクルートホールディングスの平均年収を日本の主要ITメガベンチャーと比較しました。

結果、リクルートホールディングスの平均年収は主要ITメガベンチャーの中で2位でした。

あくまでホールディングス企業ではありますが、それでも売上高の大きさから、ITメガベンチャーの中でもトップクラスの水準であることがわかります。

企業名	平均年収	売上高	一人あたりの役員報酬	転職人気ランキング
ソフトバンクグループ	1,253万円（HD）	9兆6,022億円	2億9,483万円	–
リクルートホールディングス	962万円（HD）	2兆3,107億円	1億9,600万円	12位
ディー・エヌ・エー	768万円	1,241億円	6,100万円	100位圏外
ソフトバンク	733万円	3兆7,463億円	2億9,483万円	14位
楽天	720万円	1兆1,014円	1億3,833万円	3位
サイバーエージェント	709万円	4,195億円	4,937万円	51位

出典：有価証券報告書

リクルートホールディングスと主要人材系企業の比較

リクルートホールディングスの平均年収を日本の主要人材系企業と比較しました。

企業名	平均年収	売上高	一人あたりの役員報酬	転職人気ランキング
リクルートホールディングス	962万円（HD）	2兆3,107億円	1億9,600万円	12位
ジェイエイシーリクルートメント	774万円	230億円	1億250万円	100位圏外
パーソルホールディングス	637万円（HD）	9,258億円	8,500万円	100位圏外
パソナグループ	596万円（HD）	3,269円	6,320万円	100位圏外
エンジャパン	500万円	487億円	3,000万円	100位圏外

出典：有価証券報告書

表のとおり、リクルートホールディングスの平均年収は、主要人材企業の中で1位です。

他の人材業界ホールディングス企業の年収があまり高くありませんが、リクルートホールディングスの平均年収は圧倒的に高いです。売上高も2兆円を超えており、日本で一番大きな人材系企業であると言えます。

注目すべきはジェイエイシーリクルートメント。転職エージェント事業会社単体で、売上高も一番低いのにも関わらず、平均年収はホールディングス企業のパーソルホールディングス、パソナグループを抑えて2位。

ジェイエイシーリクルートメントは「選択と集中」に特化した事業モデルで利益率を高め、社員に対する還元も大きい企業と言えます。

リクルートに転職するためには

リクルートの転職難易度は高いです。「社会人が選ぶ転職人気企業ランキング」でも常に上位にランクインしており、リクルートを志望している方は、事前準備が重要になります。

[nlink url=”https://career-media.net/1951″]

リクルートに転職するために知っておくべきこと

リクルートに転職するために知っておくべきことは、3つあります。

1. 徹底的な自己分析が必要
2. 応募要件は「圧倒的成果を残された方」
3. 転職エージェントを利用する

1．徹底的な自己分析が必要

リクルートグループの企業の中途採用面接では、徹底的な深掘りが行われます。自分のモチベーションの源泉は何か、将来何がしたいのか、自分の強みや弱みなど、自身の内面について徹底的に掘り下げられます。

そのため、事前に徹底的な自己分析を行なっておかないと、質問に何も答えられなくなります。そうなると、選考に通りません。したがって、リクルートに応募する前に、転職エージェントなどでサポートを受けながら自己分析を行うことをおすすめします。

2．応募要件は「圧倒的成果を残された方」

リクルートホールディングスでも中途採用を行なっています。リクルートホールディングスは、リクルートグループ全体の経営戦略を担う企業であり、コーポレート、テクノロジー、ビジネスディベロップメントの3職種を採用しています。

どの職種においても、応募要件に「圧倒的成果を残された方」と記載されています。その他の必須要件はビジネス経験3年以上のみ。つまり、未経験でも何かしらで特別な成果を出してきた方を欲しています。単純に綺麗な経歴だけだと受かることができません。

この特性は、リクルートホールディングスのみではなく、リクルートグループ全体にも通じます。何かに秀でている、尖っている人材をリクルートは好んで採用します。

3．転職エージェントを利用する

転職エージェントとは、求人紹介や履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、面接の日程調整、面接後の条件交渉などを担当のキャリアアドバイザーがサポートしてくれる無料サービスです。

リクルートの場合、転職難易度が非常に高いので、万全な準備が求められます。転職エージェントでは、リクルートの求人紹介はもちろん、リクルートから内定を貰うための面接対策を行ってもらえるため、転職エージェントを利用した方が内定確度は高まるでしょう。

また、リクルートは転職エージェントに「非公開求人」を掲載している可能性が高いです。リクルートのような人気企業が求人を出すと応募者が殺到しやすいため、一般には公開しない「非公開求人」を転職エージェントに掲載しています。

まとめ

リクルートホールディングスの平均年収は962万円ということがわかりました。日本で一番大きい人材系企業であり、有数のITメガベンチャーでもあります。