リクルートエージェントに登録すると、担当者から「電話面談」を提案されるケースがあります。
この記事では、「電話面談とはなにか」「重要度の高いものなのか」「電話面談で心がけること」について元リクルートの転職エージェントが解説します。
リクルートエージェントの電話面談とは?
そもそも、なぜ面談を行うの?
リクルートエージェントは、求職者に適切な企業を紹介するのと同時に、企業側にも適切な求職者を紹介することを価値としています。
求職者に合った求人を紹介するためには、求職者の希望条件や志向性をしっかりと理解することが必要です。そのため、リクルートエージェントは必ず一度は面談を行うのです。
また、転職活動の進め方などの作戦会議もこの面談で行われます。中途半端に転職活動を始めるのではなく、求職者に合ったベストな転職活動を送るためには、面談が必要になります。
対面での面談ではなく、電話面談が行われる理由
理由は2点あります。
- 日程調整がうまくいかない方
- 優先順位の低い方
日程調整がうまくいかない方
推奨されるのは、対面形式の面談です。
しかし、現職が忙しく面談場所まで行くことができない方もいます。面談スペースも限られており、夜間や土日祝日などは多くの予約で埋まっているため、面談の日程調整がスムーズにいかず、ずるずると遅れていくケースも多々あります。
そのため、早くに面談したい方、そもそも面談場所まで行く時間がない方に対して、電話でも面談が行なわれます。
■面談場所一覧
北海道支店(札幌)/東北支店(仙台)/関東支店(東京、新宿、宇都宮、大宮、千葉、西東京、横浜)/東海支店(静岡、新潟、名古屋)/関西支店(京都、梅田、難波、神戸)/中国・四国支店(岡山、広島)/九州支店(福岡)
優先順位の低い方
登録時に基本情報を入力します。その段階でスキル・経験が足りないと判断された方は、電話面談になることがあります。
リクルートエージェントとしては、「転職成功しやすい人」を優先した方が利益に繋がります。そのため、転職成功が難しそうな人(スキル・経験が少ない、経歴が荒れている、年齢と経験のアンバランスなど)の優先順位は低くなり、電話面談になる可能性があります。
リクルートエージェントの電話面談ではどこまで対応してもらえる?
基本的に、電話面談で対応してもらえないことはないです。しかし、対面と比べてどうしても不十分になってしまうこともあります。特徴的なものを下記で解説いたします。
- 転職相談:○
- 自己分析相談:△
- 面接アドバイス:○
- 面接練習:△
①転職相談:○
簡単な転職相談は、電話面談でも対応可能です。細かい不安点や、ざっくばらんに話したいことがあれば、対面での面談ではなく電話面談で十分です。
②自己分析相談:△
対面形式の面談では、求人票や資料を見ながら担当者と求人選びや自己分析などを行ないます。しかし、電話面談では求人票は資料はなく、声のみでの対応となります。
初めから一人で自己分析が出来ている方は、電話面談で問題ないと思いますが、まだ自己分析が終わっていない方、また、どのような企業に行きたいかが固まっていない方は、電話だけだと深い理解まで到達できないかもしれません。
③面接アドバイス:○
リクルートエージェントでは、企業ごとに面接アドバイスを行なっています。その企業の面接の特徴、面接官の情報、雰囲気、これまでどのような質問がされてきたか、などの情報が共有されます。それらの情報に基づいて、担当者と一緒に面接対策をしていくのです。
面接アドバイスについては、対面形式ではなくても、電話面談で対応可能です。電話でもしっかり企業情報を共有してもらえ、面接対策も一緒に考えてもらえるので、電話面談でも十分に価値を感じることができると思います。
④面接練習:△
リクルートエージェントでは、本格的な面接練習も行なっています。電話面談でも面接練習を行えますが、実際の面接では言葉だけではなく、表情や癖などが非常に重要になってきます。
電話面談では、それらのアドバイスが行えません。面接に自信がある方は問題ありませんが、面接に自信がない方は、電話面談よりも対面形式の面談方がベターです。
リクルートエージェントの電話面談のメリット・デメリット
リクルートエージェントの電話面談には、メリットとデメリットがあります。電話面談の前に、知っておきましょう。
電話面談のメリット
- 面談場所まで移動しなくて済む
- 仕事が多忙でも、隙間時間で面談できる
電話面談のデメリット
- 担当者の顔が分からない
- 自分の真意や人柄が伝わりにくい
- 自己分析や面接練習が対面より劣る
- 担当者の印象に残りにくい(優先的に優良求人を紹介して貰いにくい)
リクルートエージェントの電話面談で心がけること
面談の目的は、担当のキャリアアドバイザーが求職者の希望条件や指向性を理解し、求職者も転職活動の成功イメージを持つことにあります。対面形式の面談を行わずに電話面談だけで済ませる場合、担当者にしっかりと自分自身のことを理解してもらわなければなりません。
転職意欲が高いことを示し、転職活動の方向性を定めることができれば、担当者は求職者に合った優良求人を積極的に紹介することができます。そのために心掛けることは、主に下記の二点です。
- 転職意欲を明確に伝える
- 自身の情報を整理しておく
①転職意欲を明確に伝える
キャリアアドバイザーは、転職意欲が高い求職者を優先的にサポートします。そのため、転職意欲が高い場合は「すぐに転職をしたい」ことを伝えることでキャリアアドバイザーから見たあなたの優先度が高まります。
電話ではなかなか伝わりづらいこともあるため、明確に自身の転職意欲を伝えましょう。例えば、「1ヶ月以内に転職を成功させたいです」と伝えると、担当者はかなり頑張ってくれます。
②自身の情報を整理しておく
電話面談では、当然ながら声だけで自分自身の情報を伝えなければいけません。話す内容が支離滅裂だと、キャリアアドバイザーも理解できません。そうならないためにも、事前に職務経歴書を作成しておきましょう。
電話面談までに職務経歴書が作成できなくても、自身の経歴や転職理由などを整理するだけで、電話面談のクオリティは高くなります。自身の情報を整理して書き出すにあたり、電話面談で必ず聞かれる質問をご紹介します。
- 今までのキャリアの確認
- 転職する理由
- 転職先に求めること
- 転職の時期
- 転職希望業界、希望職種とその理由
- 転職の希望条件
リクルートエージェントの電話面談後に連絡がない理由
電話面談後に担当のキャリアアドバイザーから連絡がない場合、考えられる理由は下記3つです。
- 転職意欲が低いと思われている
- どんな求人を紹介するべきか理解されていない
- キャリア的に、紹介することが難しい
①転職意欲が低いと思われている
キャリアアドバイザーは、転職意欲が高い求職者に対して、優先的に求人を紹介していきます。電話面談の際に、転職意欲が伝わっていないと、連絡が来なくなるケースが多いです。
そのため、改めて面談の場を設定してもらいましょう。そして、転職意欲が高いことを改めて伝えてみて下さい。
②どんな求人を紹介するべきか理解されていない
電話面談で上手く自身の情報を伝えることができなかった場合、担当のキャリアアドバイザーから「よく分からない人」と思われてしまい、求人の紹介が止まってしまいます。
この場合も、改めて面談の場を設定してもらいましょう。「職務経歴書を書き直したい」「改めてキャリアの棚卸しをしてほしい」とお願いすると、快く面談の場を設定してもらえます。
③キャリア的に、紹介することが難しい
転職回数が過度に多かったり、年齢とスキル・キャリアが釣り合っていない場合、求人を紹介してもらえないケースがあります。
しかし、キャリアアドバイザーから連絡がない場合でも、自身のパーソナルデスクトップから求人を探し、応募することもできます。もしくは、下記にご紹介する別の転職エージェント・求人サイトへのご登録をおすすめします。
[nlink url=”https://career-media.net/24101″]
電話面談で「現在ご紹介できる求人がない」と言われたら
電話面談で「現在ご紹介できる求人がない」と言われた場合、暗に「キャリア的に紹介できる求人がなく、連絡ができない」と言われているということです。
担当を変更してもらい、別の担当者にお願いすることも一つの手ではありますが、それよりも、潔く他の転職サービスを利用することをおすすめします。
ここでは、元リクルートの転職エージェントが「求人数」「サポートの質」「年収アップ率」の観点からおすすめの転職サービスを厳選しています。
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