リクルートエージェントの企業スカウトメールの実態【元リクが解説】

リクルートエージェントの企業スカウトメール

「リクルートエージェントの企業スカウトメールとは何か?」知っている方は少ないと思います。

この記事では、企業スカウトメールの内容や仕組み、実態を元リクルートの転職エージェントが解説します。

目次

リクルートエージェントのスカウトメールとは

リクルートエージェントには、スカウト機能があります。スカウト機能は、採用企業が求職者の経歴を見てスカウトメールを送れる機能のことです。

リクルートエージェントのスカウトメールには2種類あります。

スカウトメールの種類
  1. 応募歓迎
  2. 面接確約

①応募歓迎

応募歓迎のスカウトメールは、書類選考の通過率が通常の3倍と言われています。その理由は、そもそも採用企業が興味を持った求職者だけに送るスカウトだからです。

ただし、選考自体は通常通り行われます。

②面接確約

面接確約のスカウトメールは、書類選考なしで面接に進める特別なオファーです。

内定率も非常に高く「面接確約」が届いた場合、選考に有利に働くケースが多いです。

リクルートエージェントのスカウトメールの仕組み

いったい誰がどのような基準でスカウトメールを送っているのでしょうか?

スカウトメールには、2つのパターンがあります。

①企業の採用担当者が送る場合

誰が:企業の採用担当者

何を見ているか:簡易的なキャリアシート

リクルートエージェントでは、企業の採用担当者が、匿名の簡易的なキャリアシートを閲覧することができます。閲覧できるキャリアシートはランダムではなく、掲載している求人に合致した求職者のものです。

企業担当者は、そのキャリアシートを○△×で判定します。「○判定」の方には面接確約、「△判定」の方には応募歓迎の連絡が自動で求職者に送信され、「×判定」の方には何も送られません。(採用担当者の判断基準としては、「会いたい」と感じた方には○判定、「もっと詳しく知りたい」と思った方には△判定をしています)

個人情報の観点から簡易的なキャリアシートしか見れないため、基本的には「△判定」が多いです。○判定=面接確約オファーが送られた際には、「応募条件に完全に合致した求職者」ということになります。そのため、内定を獲得できる確率が非常に高くなります。

リクルートエージェントに登録したら、必ずスカウトサービスを利用しましょう。企業の採用担当者が閲覧できる個人情報は簡単な経歴や性別など非常に簡易的です。そのため、個人が特定される心配はありません。

スカウトサービスは、思わぬ優良企業との出会いの機会です。選択肢を増やすためにも、スカウトサービスを利用することをおすすめします。

②リクルートエージェントの法人担当者が送る場合

誰が:リクルートエージェントの法人担当者

何を見ているか:キャリアシート、職務経歴書、推薦文の全ての内容

リクルートエージェントの法人担当者(以下:RCA法人担当者)がスカウトメールを送る場合もあります。RCA法人担当者は、職務経歴書、キャリアシートの全てを閲覧した上でスカウトメールを送ります。

企業の採用担当者が簡易的な情報で判断しているのに対して、RCA法人担当者は全ての情報を掴んだ上で判断しているため、より選考通過の確率が高いです。

RCA法人担当者は、自身のスカウトした求職者から応募があった場合、その求職者を企業に積極的に推薦します。

また、RCA法人担当者は企業の情報を客観的に深く理解しています。キャリアアドバイザーと異なる観点からマッチングするため、RCA法人担当者からのスカウトメールが届いた場合、必ずチェックしましょう。

採用担当者とRCA法人担当者のスカウトメールの見分け方

企業担当者:自動生成メール

RCA法人担当者:本人が作成

企業の採用担当者からのスカウトメールは自動生成の定型文です。一方、RCA法人担当者からのメールは一通一通作成しています。テンプレートを使っている場合もありますが、基本的にはしっかりと文章が書かれているものが多いです。

また、RCA法人担当者からのメールの場合、しっかりとRCA法人担当者の名前が記載されています。

スカウトメールの実態【裏側について】

なぜスカウトメールを送るのか?

企業がスカウトメールを送る理由は、主に「適切な求職者がなかなか応募してくれない」からです。現在転職市場は売り手市場です。大手企業や有名企業でも、職種によっては応募者を集めるのに苦戦しています。

そのため、応募者を集める有効な手段の一つとして、スカウトメールを利用している企業が増えているのです。

スカウトメールを送る企業は不人気企業?

スカウトメールを送る理由を考えると、「応募のない不人気求人なのか」と思われるかもしれません。たしかに、応募が十分に無い求人である場合が多いですが、だからといって悪い求人という訳ではありません。

スカウトメールを送るには、時間的コストが多く掛かります。採用担当者は多くのキャリアシートを見て判定をしています。つまり、スカウトメールを送っている企業は採用に非常に力を入れているということになります。採用に力を入れていない企業は、スカウトメールは利用していません。

RCA法人担当者の場合は、何十社も企業を抱えている中、時間の制約上、すべての企業のスカウトメールを送っている訳ではありません。その中でもスカウトメールを送るということは、「この企業には採用成功してほしい」という強い熱意がある場合が多いです。

そのため、スカウトメールを送っている企業は不人気企業、悪い企業だと考えるべきではなく、貴重なチャンスと捉えて、積極的にスカウトメールを活かしていくことをおすすめします。

スカウトメールを送る企業にいい加減な企業、悪い企業はあまりないというのが筆者の所感です。(もちろん、合う合わないはあると思います)

また、スカウトメールのなかには、掘り出し物の求人が多いです。そのため、間違った先入観を持たずに、しっかりと求人を見て判断しましょう。

スカウトメールを多く受け取るための2つのポイント

企業スカウトメールは、多く受け取るほど転職の可能性が広がるものです。多く受け取るためのポイントは2つです。

①キャリアシートを充実させる

スカウトメールを送る際の判断材料は、キャリアシートだけです。そのため、キャリアシートの内容が不十分だとスカウトメールを送ることができません。そのため、キャリアシートは詳細に、かつ魅力的に記入することが重要になります。

②転職先に求める条件を明確にする

希望条件や希望勤務地、残業時間、風土、キャリアプランなど、転職先に求める条件を明確に固めておきましょう。特に、RCA法人担当者がスカウトメールを送る際には、それらが大きな基準になります。

逆に言えば、希望条件などを明確にしておくと、RCA法人担当者側からもマッチングしてもらえる可能性が高いです。(転職活動を進めていくなかで、希望条件に変更があった場合は、都度都度キャリアシートを更新しましょう)

リクルートエージェントを利用している方におすすめの転職サービス

リクナビNEXTの調査では、転職決定者は4.2社の転職エージェントを利用しています。

そのため、最初からリクルートエージェントだけに絞るのではなく、2〜3つの転職エージェントに登録して、自分と相性の良いサービスを選ぶ&求人の選択肢を広げておくことが重要です。

リクルートエージェントと併用するべき転職サービス
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