日立製作所の平均年収はいくら?【役職別・年齢別・子会社・競合比較あり】

日立製作所の平均年収

日本を代表するエレクトロニクスメーカーである、日立製作所の平均年収は894万円です。この記事では、そんな日立製作所の年収を「年齢別」「役職別」「関連会社」「競合他社比較」で詳しく解説します。

目次

日立製作所の平均年収

平均年収
894万円
※有価証券報告書
月収
59.6万円
※平均年収から算出

日立製作所の平均年収は820万円です。国税庁の民間給与実態統計調査によると平均年収は432万円なので、日立製作所の平均年収は約2倍ということがわかります。

  • 日立製作所の平均年収:894万円
  • 平均年収:432万円

日立製作所の平均年収の推移

日立製作所の最新の有価証券報告書を見ると、ここ数年は平均年収が800万円台後半を推移していることがわかります。

従業員数が3万人を超えているのにも関わらず平均年収が高いということは、上級役職や高年齢層の年収が非常に高いことはもちろん、そうでない社員も年収が高いことを表しています。

年度 平均年収 平均年齢 平均勤続年数 従業員数
2018年 894万円 42.1 19.0 33,490
2017年 871万円 41.7 18.8 34,926
2016年 849万円 41.4 18.6 35,631
2015年 868万円 41.2 18.4 37,353
2014年 861万円 41.0 18.4 31,375
2013年 827万円 40.7 18.3 33.500

出典:有価証券報告書

日立製作所とリストラ

2015年度に大幅に社員が増えたのは、子会社の事業部を複数吸収合併したことによります。ここ数年従業員数が減少傾向にあるのは、日立製作所がリストラを続けているからだと思われます。

2019年、日立製作所会長が「経済界は終身雇用なんてもう守れない」「(終身雇用は)制度疲労を起こしている」(出典:『富士通、2850人リストラ…「終身雇用終了」宣言で上場企業の人員削減に拍車』)と発言した通り、今後とも日立製作所ではリストラが行われる可能性が高いです。

日立製作所の年齢別平均年収

日立製作所の年齢別平均年収を算出しました。

日立製作所は、年齢が上がると給与も上がっていくため、職種によって大きな年収の差はありません。(下表は口コミやindeed、リクナビNEXTなどの情報を独自に集計しました)

年齢 平均年収
50代 1,200万円〜(推定)
40代 1,000万円〜1,200万円(推定)
30代 700万円〜900万円(推定)
20代 500万円〜600万円(推定)

日立製作所の役職別平均年収

日立製作所の役職別平均年収を算出しました。

日立製作所は年功序列がまだ残っていますが、役職につくためには出世競争に勝ち抜かなければいけません。(下表は口コミやindeed、リクナビNEXTなどの情報を独自に集計し算出しました)

役職 平均年収
部長クラス 1,500万円〜(推定)
課長クラス 1,000万円〜(推定)
主任クラス 700万円〜(推定)
メンバークラス 500万円〜600万円(推定)

日立製作所の役員報酬

有価証券報告書によると、2018年度に日立製作所が社内取締役に支払った報酬総額は6,400万円執行役に支払った報酬総額は35億1,700万円でした。

一人当たりで換算すると、社内取締役が2名なので3,200万円。執行役が34名なので約1億344万円となります。

日立製作所の学歴別の給与

日立製作所の学歴別の新卒給与は下記の通りです。

  • 大学修士修了:235,500円
  • 大学学部卒業:211,500円
  • 高専卒業:186,500円

大学院卒と大卒の間では、2万円以上の差があります。

役職がついていけば差は生まれにくくなりますが、それまではボーナスや残業代のベースとなる基本給に差があるため、学歴によって年収も数十万単位で変わってくると予測できます。

日立製作所の平均年収と競合他社比較

エレクトロニクス業界で平均年収ランキングを作成しました。日立製作所は4位です。

No. 社名 平均年収
1 ソニー 1,051万円
2 富士フィルムホールディングス 997万円
3 東芝 915万円
4 日立製作所 894万円
5 リコー 818万円
6 三菱電機 817万円
7 NEC 799万円
8 Canon 779万円
9 パナソニック 774万円
10 SHARP 753万円

エレクトロニクス業界で平均年収が1,000万円を超えているのはソニーの1社のみです。とはいえ、大手企業の平均年収は軒並み700万円台後半であり、その中でも日立製作所は900万円に届く勢いにあります。

日立製作所は今後とも安定した成長が見込まれるため、平均年収が1,000万円を超える日もそう遠くないかもしれません。

日立グループの平均年収ランキング

日立グループのロゴ

日立グループの主要9社の平均年収をまとめました。日立グループは、連結子会社数が798社ある巨大グループです。

No. 社名 平均年収
1 日立製作所 894万円
2 日立ハイテクノロジーズ 834万円
3 日立化成 744万円
4 日立建機 729万円
5 日立金属 721万円
6 日立ソリューションズ 680万円(推定)
7 日立システムズ 650万円(推定)
8 日立オートモティブシステムズ 600万円(推定)
9 日立ビルシステム 500万円(推定)

日立グループにおける上場子会社の連続売却

日立製作所は、リーマンショック以降次々に子会社を売却しています。リーマンショック直後には20社あった上場子会社も売却を進め、2019年現在ではたったの4社になりました。

残った4社(日立化成、日立ハイテクノロジーズ、日立建機、日立金属)についても、数年以内に売却か否かの方針を決めると言われています。

日立製作所がここまで売却を進める理由は、リーマンショック時に7873億円の最終赤字を計上したことが大きな要因になっています。以降、グループ再編を進め、利益率の悪い企業の吸収、統合、売却を行うようになりました。

①日立製作所

日立製作所のロゴ

日立製作所の平均年収は894万円です。

日立製作所とは、日本最大級でありながら世界有数のエレクトロニクス企業です。日立製作所を中心とした日立グループは、トヨタ自動車グループやNTTグループに並ぶ最大規模のグループ。

日立製作所の事業領域は、情報通信システム、社会産業システム、電子装置システム、建設機械、高機能材料、オートモティブシステム、生活エコシステムなど多肢に渡っています。

数年前までは様々な事業領域の子会社を抱えていたため、コングロマリット企業と称されていましたが、リーマンショック以降子会社や事業部の整理・売却を進めたことで、現在はエレクトロニクス企業と分類されています。

②日立ハイテクノロジーズ

日立ハイテクノロジーズのロゴ

日立ハイテクノロジーズの平均年収は834万円です。

日立ハイテクノロジーズとは、電気機器などを設計・製造・販売を行う日立グループの中核企業です。化学・医用システム、電子デバイスシステム、産業システム、先端産業部材などが事業領域です。

③日立化成

日立化成のロゴ

日立化成の平均年収は744万円です。

日立化成とは、機能材料(電子材料、配線板材料、電子部品)、先端部品・システム(モビリティ部材、蓄電デバイス・システム、ライフサイエンス)を扱う企業です。上場しており、日立グループの中核企業の一つです。

④日立建機

日立建機のロゴ

日立建機の平均年収は729万円です。

日立建機は、建設機械の研究・開発・製造・販売まで手がけるメーカーです。東証一部上場しており、日立グループの中核企業の一つです。

⑤日立金属

日立金属のロゴ

日立金属の平均年収は721万円です。

日立金属は、あらゆる製品に用いられる金属素材を提供するメーカーです。主に「金属材料」と「機能部材」の2つの事業で構成されています。日立金属グループの従業員数は3万人を超えており、日立製作所と並ぶ規模の企業になっています。

⑥日立ソリューションズ

日立ソリューションズのロゴ

日立ソリューションズの平均年収は約680万円です

日立ソリューションズは、日立グループのシステムインテグレーターの一つ。システム設計などに特化しています。

⑦日立システムズ

日立システムズのロゴ

日立システムズの平均年収は約650万円です。

日立システムズは、日立グループのシステムインテグレーターの一つ。ハード・インフラ系に特化しています。メーカー系のシステムインテグレーターとしては、日本最大規模を誇ります。

⑧日立オートモティブシステムズ

日立オートモティブシステムズのロゴ

日立オートモティブシステムズの平均年収は約600万円です。

日立オートモティブシステムズは、日立グループの自動車部品メーカーです。通常の自動車部品だけでなく、IoTや人工知能などの最新技術を用いた次世代の自動車制御システムの開発などを行なっています。

⑨日立ビルシステム

日立ビルシステムのロゴ

日立ビルシステムの平均年収は約500万円です。

日立ビルシステムは、エレベーター・エスカレーターの設計開発・製造・販売・メンテナンス・管理などを手がける企業です。

日立製作所に転職するためには

転職難易度
高い
※独自調査
人気ランキング
27位
※doda

日立製作所の転職難易度は高いです。「社会人が選ぶ転職人気企業ランキングでも常に上位にランクインしており、日立製作所を志望している方は、事前準備が重要になります。

日立製作所に転職するために知っておくべきこと

日立製作所に転職をするために知っておくべきことは、3つあります。

  1. 毎年度100名以上を採用
  2. 技術系職種が多い
  3. 英語力が求められる
  4. 転職エージェントを利用する

1.毎年度100名以上を採用

日立は毎年度100名以上を採用しています。過去の実績は下記の通りです。

  • 2014年:150名
  • 2015年:150名
  • 2016年:150名
  • 2017年:300名
  • 2018年:200名

直近でも大量のポジションの求人が出ており、日立製作所は通年で中途採用を行なっています。

2.技術系職種が多い

日立製作所では大量の求人が発生していますが、基本的には専門的な経験・スキルが必須の技術系職種の募集が多いです。エレクトロニクス系エンジニアやITエンジニアが大半を占めます。

事務系職種においては、コーポレート系がメインになります。人事(労務・採用)や経理、財務、法務などが多数掲載されています。

3.英語力が求められる

日立製作所の求人では、技術系・事務系に関わらず、ほぼ全ての職種で英語力が求められます。技術系においては「必須」ではなく「望ましい」要件であることがほとんです。しかし、入社後、英語に関わる機会もあるため、英語力のある人材が選考では非常に有利になります。

4.転職エージェントを利用する

転職エージェントとは、求人紹介や履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、面接の日程調整、面接後の条件交渉などを担当のキャリアアドバイザーがサポートしてくれる無料サービスです。

日立製作所の場合、転職難易度が非常に高いので、万全な準備が求められます。転職エージェントでは、日立製作所の求人紹介はもちろん、日立製作所から内定を貰うための面接対策を行ってもらえるため、転職エージェントを利用した方が内定確度は高まるでしょう。

加えて、日立製作所は、転職エージェントに「非公開求人」を掲載している可能性が高いです。日立製作所のような人気企業が求人を出すと応募者が殺到しやすいため、一般には公開しない「非公開求人」を転職エージェントに発注します。

そのため、「一般公開されている求人は合わないな」と思っていたとしても、転職エージェントに行けば、あなたに合う日立製作所の求人が多数掲載されている可能性があります。

おすすめの転職エージェント

まとめ

日立製作所の平均年収は894万円ということがわかりました。従業員数3万人超えにも関わらず、平均年収が900万円近くあるという驚異的な高給与水準の企業です。

■まとめ

・日立製作所の平均年収

820万円

・日立製作所の年齢別平均年収

50代:1,200万円〜(推定)

40代:1,000万円〜1,200万円(推定)

30代:700万円〜900万円(推定)

20代:500万円〜600万円(推定)

・日立製作所の役職別の平均年収

部長クラス:1,500万円〜(推定)

課長クラス:1,000万円〜(推定)

主任クラス:700万円〜(推定)

メンバークラス:500万円〜600万円(推定)

・日立製作所の学歴別給与

大学修士修了:235,500円

大学学部卒業:211,500円

高専卒業:186,500円

・日立製作所の関連会社の平均年収

日立製作所:894万円

日立ハイテクノロジーズ:834万円

日立化成:744万円

日立建機:729万円

日立金属:721万円

日立ソリューションズ:680万円(推定)

日立システムズ:650万円(推定)

日立データシステムズ:620万円(推定)

日立オートモティブシステムズ:600万円(推定)

日立ビルシステム:500万円(推定)

・日立製作所に転職するために知っておくべきこと

①毎年度100名以上を採用

②技術系職種が多い

③英語力が求められる

④転職エージェントを利用する

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