東芝の平均年収はいくら?【グループ企業の年収も合わせて解説】

東芝の平均年収

日本を代表するエレクトロニクス系メーカー企業の一つ、東芝の平均年収は915万円です。この記事では、そんな東芝の年収を「年齢別」「役職別」「競合他社比較」で詳しく解説します。

目次

東芝の平均年収は激減?【6年度分の推移】

平均年収
915万円
※有価証券報告書
月収
61万円
※平均年収から算出

東芝の平均年収は915万円です。国税庁の民間給与実態統計調査によると日本国民の平均年収は432万円なので、東芝の平均年収は約2.1倍だということがわかります。

  • 東芝の平均年収:915万円
  • 平均年収:432万円

東芝の平均年収の推移

東芝は2010年代から徐々に経営状況が悪くなりました。そして、2015年の不正会計問題を皮切りに、原発事業の巨額損失などもあり経営危機に。

東芝の平均年収は激減しているのでしょうか?

東芝の最新の有価証券報告書を見ると、2016年度に一度平均年収が100万円以上減ったあとに、急激に増加していることがわかります。

経営危機に陥った2015年度以降、早期退職や事業分社化、事業売却、子会社売却を行い続け、経営改革を行い続けた結果、現在は経営危機を脱しています。その分、従業員も大幅に減り、半導体事業や家電事業の大半を売却することになりました。東芝の今後の動きに注目が集まります。

年度 平均年収 平均年齢 平均勤続年数 従業員数
2018年 915万円 45.0 19.8 2,672
2017年 815万円 43.5 17.5 3,462
2016年 710万円 43.3 18.2 32,353
2015年 827万円 43.4 18.0 36,601
2014年 844万円 43.1 17.8 35,278
2013年 811万円 42.7 17.7 35,943

出典:有価証券報告書

東芝の不正会計問題・原子力事業巨額損失

2015年、東芝は2009年から2014年の間で1,500億円の利益を水増しする粉飾決算を行なっていたことが明らかになりました。経営トップが関与した不正会計と判断され、社長を含めた7名の取締役が辞任しました。

不正会計が行われた原因として、パソコン事業や半導体事業の停滞、2011年3月の福島第一原子力発電所事故以前に巨額資金で買収したアメリカの原子力事業の不振などにより財務体質が悪化が挙げられます。

結果、経営危機に陥り、ここ数年で1万人以上のリストラや事業の分社化による人員削減、100社以上の子会社の売却などを行いました。現在は経営危機は脱却したものの、今後の主力事業を模索している状況です。

東芝の役職別の平均年収

東芝の役職別平均年収を表にまとめました。(下表は口コミやindeed、リクナビNEXTなどの情報を独自に集計)

役職につくことができれば、大幅に基本給が上がります。東芝は年功序列がまだ残っており、年齢が上がると共に役職につくことができます。一方、課長クラス以上は実力がないとつけません。

役職 平均年収
部長クラス 1,500万円〜(推定)
課長クラス 1,300万円〜(推定)
係長クラス 1,000万円〜(推定)
メンバークラス 400万円〜600万円(推定)

東芝の役員報酬

有価証券報告書によると、2018年度に東芝が社内取締役・社外取締役・執行役に支払った役員報酬の総額は下記の通りです。

  • 社内取締役の報酬総額(対象者5名):2,900万円
  • 社外取締役の報酬総額(対象者8名):1億1,600万円
  • 執行役の報酬総額(対象者14名):5億7,100万円

東芝の年齢別の平均年収

東芝の年齢別平均年収を表にまとめました。(下表は口コミやindeed、リクナビNEXTなどの情報を独自に集計)

東芝は年功序列がまだ残っており、年齢が上がれば給与も上がっていきます。

年齢 平均年収
50代 1,200万円以上(推定)
40代 900万円〜1,200万円(推定)
30代 800万円〜1,000万円(推定)
20代 400万円〜600万円(推定)

エレクトロニクス業界の平均年収ランキング

2019年に公表された有価証券報告書をもとに、エレクトロニクス分野の企業のランキングを作成しました。東芝の平均年収は3位です。

No. 社名 平均年収
1 ソニー 1,051万円
2 富士フィルムホールディングス 997万円
3 東芝 915万円
4 日立製作所 894万円
5 リコー 818万円
6 三菱電機 817万円
7 NEC 799万円
8 Canon 779万円
9 パナソニック 774万円
10 SHARP 753万円

競合他社と比較すると、東芝の年収は高いです。

大企業が多い日本のエレクトロニクス業界と言えども、平均年収が900万円を超えているのはソニーと富士フィルムホールディングス、東芝の3社のみです。

事業会社で考えると、ソニーと東芝の2社のみ。一時は経営危機に陥っていた東芝も、事業売却や大量リストラなどを経て、復活の道を辿っています。

東芝グループ企業の平均年収ランキング

2015年以降東芝は、東芝メモリや東芝メディカルシステムズなどの主要子会社を含め、100社以上の子会社を売却し続けています。今後も事業や子会社の売却は続く可能性があります。

ここでは、上場している東芝グループ企業の平均年収ランキングをまとめました。

No. 社名 平均年収
1 東芝 915万円
2 東芝プラントシステム 859万円
3 東芝テック 846万円
4 ニューフレアテクノロジー 832万円
5 西芝電機 597万円

①東芝

東芝のロゴ

東芝の平均年収は915万円です。

東芝は、日本を代表するエレクトロニクス企業の一つです。2015年の不正会計問題や、その後の原子力事業の巨額損失などで経営危機に陥っていましたが、事業部の分社化や売却、子会社の売却などを中心とした経営改革を行うことで、回復の兆しが見えています。

半導体や家電事業の一部などは売却化が進み、今後はインフラ事業やデジタル事業を中心に成長戦略を組んでいます。

②東芝プラントシステム

東芝プラントシステムの平均年収は859万円です。

東芝プラントシステムは、発電システム部門、社会・産業システム部門のセグメントで事業を展開している企業です。具体的には、火力、水力、原子力発電設備から、ビル施設などのエンジニアリングなどを行なっている企業です。

③東芝テック

東芝テックのロゴ

東芝テックの平均年収は846万円です。

東芝テックは、事務用機械器具や電機機械器具の開発・製造・販売・保守サービスなどの事業を展開しています。具体的には、POSシステムやデジタル複合機、自動認識システムなどの店舗・倉庫・オフィス関連の機器で大きなシェアがあります。

④ニューフレアテクノロジー

ニューフレアテクノロジーのロゴ

ニューフレアテクノロジーの平均年収は832万円です。

ニューフレアテクノロジーは、半導体製造装置の開発・製造・販売・保守サービス事業を主に展開している企業です。電子ビームマスク描画装置、マスク検査装置、エピタキシャル成長装置の3製品を主軸にしています。

⑤西芝電機

西芝電機の平均年収は597万円です。

西芝電機は、発電システムなどを製造する企業です。会社名は、「西日本の東芝」が由来。東芝から分離独立した企業ではありますが、現在も東芝グループに所属しており、東芝から役員が出向してくることも多いです。

東芝に転職するためには

転職難易度
高い
※独自調査
人気ランキング
95位
※doda

東芝の転職難易度は高いです。「社会人が選ぶ転職人気企業ランキング」でも常に100位以内にランクインしており、東芝を志望している方は、事前準備が重要になります。

東芝に転職するために知っておくべきこと

東芝に転職するために知っておくべきことは、3つあります。

  1. 通年採用を実施
  2. エネルギー事業・インフラ事業・デジタル事業の採用に注力
  3. 転職エージェントを利用する

1.通年採用を実施

東芝は通年採用を実施しています。時期によって求人掲載数は変わりますが、常時数件は掲載されています。上半期・下半期の始まりの時期には求人が増えると考えられます。

基本的に、どの職種も即戦力(若手〜中堅)・ハイクラスを対象としており、専門的な経験やスキルを求められます。

2.エネルギー事業・インフラ事業・デジタル事業の採用に注力

東芝は家電や半導体事業の多くを売却しました。その資金をもとに、今後はエネルギー事業・インフラ事業・デジタル事業に注力していく流れになっています。

そのため採用においても、エネルギー・インフラ系の技術職やデジタル関連の技術職を積極的に採用しています。

3.転職エージェントを利用する

転職エージェントとは、求人紹介や履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、面接の日程調整、面接後の条件交渉などを担当のキャリアアドバイザーがサポートしてくれる無料サービスです。

東芝の場合、転職難易度が非常に高いので、万全な準備が求められます。転職エージェントでは、東芝の求人紹介はもちろん、東芝から内定を貰うための面接対策を行ってもらえるため、転職エージェントを利用した方が内定確度は高まるでしょう。

また、東芝は転職エージェントに「非公開求人」を掲載している可能性が高いです。東芝のような人気企業が求人を出すと応募者が殺到しやすいため、一般には公開しない「非公開求人」を転職エージェントに掲載しています。

おすすめの転職エージェント

まとめ

東芝の平均年収は915万円ということがわかりました。

経営危機に陥りましたが、事業や子会社の売却と設備投資により、現在は回復してきています。2017年度に過去最高益を達成しましたが、それは子会社の売却益の影響も大きく、今後の東芝事業の成長ができるか否かに、大きな注目が集まります。

■まとめ

・東芝の平均年収

915万円

・平均年収ランキング

281位

・東芝の役職別の平均年収

部長クラス:1,500万円〜(推定)

課長クラス:1,300万円〜(推定)

係長クラス:1,000万円〜(推定)

メンバークラス:400万円〜600万円(推定)

・東芝の役員報酬

社内取締役の報酬総額(対象者5名):2,900万円

社外取締役の報酬総額(対象者8名):1億1,600万円

執行役の報酬総額(対象者14名):5億7,100万円

・東芝の年齢別の平均年収

50代:1,200万円以上(推定)

40代:900万円〜1,200万円(推定)

30代:800万円〜1,000万円(推定)

20代:400万円〜600万円(推定)

・東芝子会社の平均年収

東芝:915万円

東芝プラントシステム:859万円

東芝テック:846万円

ニューフレアテクノロジー:832万円

西芝電機:597万円

・東芝に転職するために知っておくべきこと

①通年採用を実施

②エネルギー事業・インフラ事業・デジタル事業の採用に注力

③転職エージェントを利用する

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