ソーシャルレンディング投資で失敗する原因と対策

目次

ソーシャルレンディングで失敗する6つの原因

ソーシャルレンディングで失敗する原因を6つ紹介します。これらを意識しておけば、損失を出すことを防げるかもしれません。

  1. 元本保証だと勘違いしてしまった
  2. 生活用資金まで投資してしまった
  3. 1つの案件や事業者へ集中投資してしまった
  4. 担保があるというだけで安心してしまった
  5. 利回りだけを見て投資してしまった
  6. 案件の募集が一瞬で終わってしまった

①元本保証だと勘違いしてしまった

ソーシャルレンディングは、利回りが平均7%程度ある投資商品です。そのため、元本が保証されていないのは当たり前と言えます。

もし元本が保証されていたら、貸し倒れリスクは事業者が負担することになるので、事業者の利益を確保するために、利回りはもう少し低くなるはずです。利回りが高くて元本保証もされているなんて、そんな「うまい」話があるはずもないのです。

ただ実際に、ソーシャルレンディングの貸し倒れはあまり起こらないので、元本保証があると勘違いしてしまう人もいるようです。

ソーシャルレンディングは元本保証がない投資商品なので、貸し倒れた時には投資家の資金は失われます。貸し倒れが起こった時に大金を失わないためにも、信頼できる事業者を選び、分散投資を行うなど、リスクを抑える行動をしましょう。

②生活用資金まで投資してしまった

株やFXなどの投資商品では、もしお金が必要になったらすぐに現金化することができます。しかし、ソーシャルレンディングでは一度投資すると、満期になるまで、お金を引き出すことができません。

早期償還で当初の予定よりもはやくお金が返ってくることはありますが、融資先の財政状況によっては延滞が起こり、期限になっても返ってこない可能性もあります。

そのため、生活用資金をソーシャルレンディング投資に回してしまうと非常に危険です。ソーシャルレンディングで金利収入を得ているのにもかかわらず、借金をしなければならないという本末転倒の状況に陥ってしまう可能性があります。

投資はあくまで余裕資金で行うようにしましょう。

③1つの案件や事業者へ集中投資してしまった

投資金額が数万円程度の少額案件であれば、1つの案件にだけ投資するのはある程度仕方ないかもしれません。しかし、ある程度まとまったお金を投資する場合、1つの案件や事業者に集中投資してしまうのは危険です。

その案件で貸し倒れが起こった時に投資金額のほとんどを失って再起不能になってしまう可能性があるからです。

1つの事業者に集中投資していた場合にも、その事業者が詐欺まがいのことを行っていた場合や、倒産してしまった場合には、投資金額の大半を失ってしまうことになります。

どんなに利回りが高い案件、好ましい事業者だったとしても、それに投資金額のすべてを集中させるのは避けましょう。

④担保があるというだけで安心してしまった

担保はもちろんあったほうが安心できますが、担保があっても貸し倒れが起こった時に元本の一部または全部が失われることはあります。

担保は買いたいという人がいないと売れないので、必ずしも売ってお金にできるわけではありません。また、その担保の需要が低ければ安く買い叩かれてしまい、返済に十分な金額で売れない可能性もあります。

担保がある場合には、その担保の価値がどのくらいあるのかを事業者が示してくれますが、担保の審査を行っているのは多くの場合、事業者です。

考えたくないことですが、事業者は担保の価格をわざと高く見積もることもできてしまいます。結局のところ、事業者がきちんと担保の審査を行っていると信じるしかありません。

⑤利回りだけを見て投資してしまった

利回りが高いのは投資家にとって魅力的ですが、利回りだけを見て投資すると、思わぬしっぺ返しを受けてしまう場合があります。

「リターンが大きいほどリスクも高い」というのは投資の大原則ですが、ソーシャルレンディング投資も例外ではないです。

ソーシャルレンディングには10%以上の高い利回りをもった案件もありますが、これは、ソーシャルレンディング事業者はこれよりも高い金利で借りて企業に融資を行っているということです。

当たり前の話ですが、融資を受ける側はできるだけ金利が低いところから借りようとします。高い金利でしか借りることができないということは、それだけ返済能力が低いということです。

そのため、高利回りの案件では貸し倒れリスクが高くなります。10%以上の利回りがある案件に投資する時には、借り手企業に本当に返済能力があるかどうか見極める必要があるでしょう。

⑥案件の募集が一瞬で終わってしまった

『SBIソーシャルレンディング』『オーナーズブック』『Funds』など、人気の事業者では募集が開始されてからすぐに募集金額が集まってしまい、気がついた時には投資できないことがあります。

すぐに募集金額が集まるのはそれだけ事業者として信頼されている証なので、悪いことではないのですが、投資できないとその間は金利収入を得ることができません。

募集開始時間は事前に告知されていることが多いため、その時間にはサイトにアクセスし、投資の準備をしましょう。

また、サイトにはアクセスしていたものの、デポジット口座にお金を入れ忘れていて、投資することができなかったというケースもよくあります。その事業者のデポジット口座には、あらかじめお金を入れて準備しておきましょう。

ソーシャルレンディングで失敗しないための対策

ソーシャルレンディングで失敗しないためには、以下の対策があります。

  1. 信頼できる事業者を選ぶ
  2. 分散投資する
  3. 運用期間が長い案件を選ばない
  4. 余裕資金で投資する
  5. 利回りが高すぎる案件は避ける

①信頼できる事業者を選ぶ

貸し倒れ対策として一番重要なのは、信頼できる事業者を選ぶことです。借り手企業に返済能力があるかどうか審査を行っているのはソーシャルレンディング事業者だからです。

ソーシャルレンディング事業者の中には信頼できる事業者から、詐欺まがいのことをして行政処分を受けた事業者までさまざまです。

②分散投資する

分散投資とは、「投資対象を一つではなく、複数のものにすることで、資産運用におけるリスクを減らして安定的に利益を得る方法」です。

ソーシャルレンディングでは、投資する案件や事業者は必ず分散させましょう。分散投資については以下の記事で詳しく解説しています。

③運用期間が長い案件を選ばない

ソーシャルレンディングの運用期間はさまざまで、1ヶ月の案件もあれば、36ヶ月の案件もあります。ソーシャルレンディングにおいては、運用期間が半年以内の案件がおすすめです。

運用期間が長い方が再投資の手間が少なくて良いのですが、運用期間が長いとそれだけリスクもあります。

例えば、不動産案件に投資していて不動産業界が大暴落してしまった場合、運用期間が短期ならすぐに不動産案件から引きあげることができますが、長期の場合には対応がとても遅くなってしまいます。

また、ソーシャルレンディングは歴史が浅く、この先、法律改革や制度改正で業界の状況が大きく変わる可能性もあります。そのような時にも、運用期間が長い案件で投資を行っているとすぐに対応することができません。

④余裕資金で投資する

ソーシャルレンディングに限らず、投資は必ず余裕資金で行うようにしましょう。近い将来必要になることがわかっているお金や生活用資金は投資に回すべきではありません。

生活用資金がどのくらい必要なのか疑問に思う人もいるでしょう。生活用資金がどのくらい必要かは人によって異なりますが、収入が0でも6か月~1年程度生活できる程度が目安と言われています。

⑤利回りが高すぎる案件は避ける

先ほども述べましたが、利回りが高い案件はそれだけリスクも高くなります。長期間安定して利益を上げていくためにも、利回りが高すぎる案件に投資するかどうかは、よく考えた方が良いです。

利回りが10%が超えている場合には、普段よりも慎重になるべきです。

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