ソーシャルレンディングの分配金・償還金についてわかりやすく解説

目次

分配金・償還金とは

分配金とは、投資信託やソーシャルレンディングから出た利益から投資家に還元されるものです。

ソーシャルレンディングの場合、投資の運用期間が終わって返ってくる利息のことです。ソーシャルレンディング事業者が投資家に利益を還元することを分配と呼びます。

一方、償還金とは、投資信託やソーシャルレンディングで期間が終了した時に投資家に返還される資金のことです。

ソーシャルレンディングの場合、運用期間が終わって返ってくる元本のことです。ソーシャルレンディング事業者が投資家に元本を返還することを償還と呼びます。

例えば、利回り10%のソーシャルレンディングの案件に100万円投資して1年後に110万円返ってきた場合、分配金は利息の10万円で償還金は元本の100万円となります。

投資信託では運用成績によって分配金の額は大きく変わりますが、ソーシャルレンディングでは借り手の金利があらかじめ決まっているため、延滞や早期償還により運用期間が変わらない限り、分配金は投資する時点で決まっていることが多いです。

ただし、『クラウドバンク』や『クラウドクレジット』などは、「期待利回り」「目標利回り」などと書かれていることがあり、その場合には分配金が多少変動します。

分配・償還方法の種類

分配や償還の方法には、以下の3種類あります。

  1. 元本一括返済:利息は毎月、元本は最後に返ってくる
  2. 元利均等返済:利息も元本も毎月返ってくる
  3. 満期一括返済:利息も元本も最後に返ってくる

①元本一括返済

元本一括返済は、利息は毎月返ってきますが、元本は最後に返ってきます。つまり、分配は毎月行われますが、償還は最後に行われるのです。

ソーシャルレンディングの元本や利息の返還方法として一番多いパターンです。業界用語ではブレットやビュレットと呼ばれる場合もあります。

利息が返ってくる分配は基本的に毎月行われますが、四半期に1度利息が返ってくる事業者もあります。

②元利均等返済

元利均等返済は、利息も元本も毎月同じ額が返ってきます。つまり、分配も償還も毎月行われるのがこの方式です。この方式だと返ってきたお金をすぐに投資に回すことができるため、複利効果と相性が良いです。

また、貸し倒れが起こっても元本の一部はすでに戻ってきていることが多いので、リスクは低いと言えます。ただし、ほかの方式と違って、「元本×利回り×満期までの期間」で利息を計算することができません。そのため、どのくらいの利益が出るのか計算するのは大変です。

③満期一括返済

満期一括返済は、利息も最後に返ってきます。つまり、分配も償還も最後に返ってくるのが満期一括返済です。なかには、利息のみ半年に1回返ってくる場合もあります。

貸し倒れになると全額を失ってしまう可能性がありますが、借り手の資金繰りは一番楽なので、返済率は一番高いと考えられます。

分配金と税金

一般的な投資の利益は分離課税されるため、利益が増えても税率は変わりませんが、ソーシャルレンディングの分配金は総合課税です。

そのため、利益が増えていくと税率が上がっていきます。

会社員で会社が年末調整をしてくれる場合、通常はソーシャルレンディングで利益を得ても確定申告の必要はありません。

しかし、ソーシャルレンディングなどの利益が20万円を超えてくると確定申告が必要になってきます。確定申告については以下の記事で詳しく解説しています。

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